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ブルゴーニュの真新しくも秀逸な〝オリヴィエ・バーンスタイン〟& 老舗の”ルイ・ジャド〟 [来日したワイン生産者&関係者]

2007年ヴィンテージからデビューしたオリヴィエ・バーンスタイン
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1月23日、ベリー・ブラザーズ&ラッド(BB&R)の招聘で来日したオリヴィエ・バーンスタインさん
2007年からブルゴーニュでワイン造りを開始しました。いくつもの会社を経営しながら、本業の合間を縫って、ぶどう栽培や収穫作業に関わり、ワインに強く惹かれていきます。35歳の時に南仏で8㌶のぶどう畑を購入し、ワイン界に参入。そして、魅了され続けていたジュヴレ・シャンべルタンの地で畑を借り、長年の夢を実現させます。現在、7つのグラン・クリュGCと3つのプルミエ・クリュPCと1つの村名ワインを生産、25か国に輸出しています。彼のワイン人生に影響を与えたジュヴレ・シャンベルタンの造り手はアルマン・ルソーやベルナール・デュガ=ピィとのこと。そのオリヴィエさんが手掛ける真新しいワインは魅力にあふれています。

仏ロワールのトゥーレーヌ生まれで、実家がクラシック音楽を生業にしている家系ゆえの芸術的センスがワイン造りに反映しているのか。「子どもの頃から異なるニュアンスを感じ取るように育てられた」とオリヴィエさんは語っていました。ドイツ人の母方の祖父は著名な作曲家(バッハやモーツァルト等)の楽譜で名高いベーレンライター出版社の創業者で、父(仏人)はクラシックメゾンのラベルを作る仕事に携わっています。

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ブルゴーニュのGC畑はわずか1%、PCは10%程度のみ。そのようななか、畑の所有者とコンタクトを取りながら、オリヴィエさんとスタッフは栽培作業を行い、畑を管理しています。

5アイテムをティスティング
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#1:2009 ジュヴレ・シャンベルタン
2区画をブレンドした村名ワイン、深く綺麗なルビー色、香り華やか、果実味とスパイシーさ、ミネラル感、喉の奥に広がる温かさとAlc由来の甘さ、骨太/参考小売価格8,860円(税込)

#2:2009 シャンボル・ミュズニー〝レ・ラヴロット〟(プルミエ・クリュPC)/500ケース(6本入り
1㌶にも満たないPC、樹齢60年、穏やかな斜面にあり、石ころの多い茶色い土壌。グラスの下の字が読めるくらいの明るいルビー色、ソフトなタンニンと上質な酸のバランス、口中に広がる滑らかな食感、シャンボール・ミュズニーが女性的と表現されるゆえんの典型的スタイル。2007年から2013年までの間でレ・ラヴロット名を冠しているのはオリヴィエ・バーンスタインのみ/参考小売価格15,340円(税込)

#3:2010 ジュヴレ・シャンベルタン
#1とのヴィンテージ違い。2010年のほうがよりフレッシュで、酸味、タンニンを感じさせるVT、ミネラル感、ぶどうの凝縮感、重厚さ/参考小売価格8,860円(税込)

#4:2011シャルム・シャンベルタンGC/350ケース(6本入り
シャルム・シャンベルタンとマゾワイエール・シャンベルタンの2区画をブレンド
(マゾワイエールはシャルムの下方にあり、モレ=サン・ドゥニに接しています。シャルムはシャンベルタンの真下にあり、法的に双方ともシャルム・シャンベルタンとして販売可)
シャルムの表土は鉄分を多く帯びているので赤みがかっていて石灰岩の小石が多く、マゾワイエールの表土はより深く、色も質感もシャルムより軽く小石も少なめ。果実味豊かな香り、スワリングでより複雑なニュアンス、肉感的で、Charmesの名の通り、魅力的なワイン/参考小売価格22,680円(税込)
 

映画バベットの晩餐会の触発されて
#5:2011クロ・ヴージョ GC/350ケース(6本入り
シトー派の修道僧たちによって開拓されたブルゴーニュで最も高名な畑。オリヴィエさんにクロ・ド・ヴージョを造る気にさせたのが映画『バベットの晩餐会』。拙著『映画でワイン・レッスン』について話をした時、大いに興味を示してくださっていたオリヴィエさんだけに、これは嬉しいことです!
若さを感じさせる紫の色調、香りはダブルデキャンター後でも注がれた時点ではまだ閉じ気味。黒系果実や黒系スパイス、口中に残るあたたかな余韻、洗練された力強さを感じさせる長熟ワイン/参考小売価格28,300円(税込)

ワイン造りの特徴
栽培について
■自社畑はジュヴレ・シャンベルタン〝シャンポー〟とマジ・シャンベルタンを所有。レンタル契約している畑の所有者名については非公開
■栽培担当はジュヴレ・シャンベルタンのヴィニュロン/ぶどう栽培醸造家出身リシャール・セガン
醸造について
■2009年から全房発酵(除梗しないで房のまま発酵)と除梗による発酵を半々ずつ実施。「良く熟した果梗はワインの構造をしっかりさせる要素になる」とオリヴィエさん
■グランクリュ、プルミエクリュとも新樽100%使用
■樽はステファン・シャサンから調達 
オリヴィエさんが所有する森林から樽材用の木を伐採、2年間のシーズニング(木材の自然乾燥)を行い、乾燥後の樽材はステファン・シャサンに運び入れて製樽。焼き加減は非公開

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ワインはダブルデキャンターをしてから供出されましたが、ブルゴーニュ型グラスを使うことで、シャンボル・ミュズニーの香りの華やかさや味わいの繊細さがより把握しやすい状態に

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オリヴィエ:年と共に繊細なものに惹かれます。自分にとって、まさにブルゴーニュの赤ワインがそれであり、世界一のワインだと思っています。ジュヴレ・シャンベルタンが好きなのは、そのミネラル感と厳格さです。ブルゴーニュのワインは最初からすべてを見せてくれませんが、自分が探し求めていたものが少しづつわかってきた時点で、それらは自分の血となり肉となります。絵画や音楽と同じです。

BB&Rのブルゴーニュ担当ジャスパー・モリスMWが2007年VTを初めて紹介してから、オリヴィエさんの名声は英国内だけでなく、世界中で注目されるようになりました。私もときめきました!
今世紀に誕生したオリヴィエ・バーンスタインさんのワインからは目が離せそうもありません。
ワインのお問い合わせはBB&Rまで/℡03-3518-6730



Maison Louis Jadot 2013 Barrel Tasting /メゾン・ルイ・ジャド2013 バレル・テイスティング
2月5日@パレスホテル東京で恒例のバレル・テイスティングがあり、業界関係者140名余りが参加しました。「空輸で運ばれたワインはフィルターをかけていない状態なので、この段階では将来を予想して試飲するのが肝要です」とルイ・ジャドの日本市場担当輸出部長オリヴィエ・マスモンデさん。2013年ヴィンテージ(VT)のワインが瓶詰されて日本に届くのは12月上旬の予定です。

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今回初登場のブルゴーニュ〝ル・シャピトル(PN100%)〟、格付けはACブルゴーニュ。ルイ・ジャド社を経営するガジェ家が所有する畑(約1.5㌶)のワインで、畑名をラベルに併記することが認められています。9月に本国フランスと英国、米国&日本の4か国のみで販売予定。初ヴィンテージは2011年で、生産量はわずか400~500ケース(12本入

色調は赤い果実を連想させるルビー色で若干淡め、ソフトなタンニンとメリハリのある酸味が印象的でした。色や酸についてオリヴィエさんに伺ってみたところ、「覚えていると思いますが、2011年VTは暑かったので果粒は小さく、果皮も厚めでした。2013年は寒くて雨が多かった為、雨を含んだぶどうの果粒は大きくなり、果皮も薄く、そのため色調は若干薄いです。ル・シャピトルは粘土と泥灰土に由来する豊かな果実味と、強すぎない酸が特徴のワインです」とおっしゃっていました。

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ル・シャピトルはコート・ド・ニュイ地区の一番北のシュノーヴに位置しています。畑の中心には修道院があり、歴史が古く、スピリチュアルな場所として知られているそうです。

2013年ヴィンテージについて
寒くて冬が長く、春先は雨が多かった年。6月末の段階で生育サイクルは3週間ほど遅れていました。7月は異常な暑さからスタート、月末に大きな雹(ひょう)害があり、ムルソーからアロース・コルトンにかけての村々がダメージを受けました、2013年同様、収量面ではマイナスになりましたが、ワインの品質に問題はなく、9月に入って、「理想的な日照条件に恵まれ、品質の良い2013年VTができました」とオリヴィエさん。収穫は10月第一週から開始、過去10年間のなかでは遅めの収穫といえます。

白ワインはピュアでミネラル感があり、しっかりとした個性を備えています。親近感のあるワイン。10年は熟成させることができます。赤ワインはストラクチュアがあり、洗練されたタンニン、エレガントな酸味。2013年はブルゴーニュ人にとって〝上質でクラシックなヴィンテージ〟とのことです。

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バレル・テイスティングでは赤・白計22アイテムが並んでいました。全体のバランスが良かったのが白ワインの『コルトン・シャルルマーニュ グラン・クリュ』(写真)。
プイイ・フュイッセ(ドメーヌJ.A フェレ)の『テット・ド・クリュ〝レ・ペリエール〟(7,500円)』や同『キュヴェ・オール・クラッセ〝レ・メネトリエール〟(8,500円)』のミネラル感とエレガントさも魅力!
赤ワインではフェミニンでバランスの良い『シャンボール・ミュジニー プルミエ・クリュ レ・ボード(17,000円)』

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オリヴィエさんに「ワインと一緒の写真を撮りたいので、試飲ワインの中から1本だけ選んでください」とお願いしたところ、手になさったのは、やはり、コルトン・シャルルマーニュでした! 


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ビオディナミ農法を導入しているサヴィニー・レ・ボーヌ、標高220~360㍍、土壌は砂利や石の多い石灰質(2010年9月撮影)

2008年~2012年までのバックヴィンテージ(20アイテム)の試飲もありました。
ここでのマイ・ベストは『サヴィニー・レ・ボーヌ ブラン プルミエ・クリュ クロ・デゲット2011(5000円)』、切れが良く、ふくらみのある味わいで、今飲んで素直に美味しいワイン

追加情報2014年ヴィンテージに関して
昨年も6月末に雹害があり、コート・ド・ボーヌ地区の南の村々(ポマールやヴォルネイ等)が被害(80%)にあいました。ただ、時期的に早かったことが幸いし、ぶどう樹は自力で回復。一方、被害を受けなかったコート・ド・ニュイ地区は通常通りの収穫で、ぶどうの出来も素晴らしい由。2014年はコート・ドール全体でマイナス30%の予想。収穫は9月第一週から始まり、今はマロラクティック発酵(MLF)の最中。2014年をひとことで表現すると、〝フルーティーかつエレガントなワイン〟とのこと。来年のバレル・テイステングが楽しみです!

ルイ・ジャドのワインについてのお問い合わせは日本リカーまで/℡03-5643-9770

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