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歴史あるメゾンの次世代 ~ピオ・チェーザレのひとり娘フェデリカ&M.シャプティエの愛娘マチルダ  [来日したワイン生産者&関係者]

ピオ・チェーザレのフェデリカさん

20歳(1997年生)になったばかりのフェデリカさんはイタリアの老舗ワイナリー『ピオ・チェーザレ』の4代目ピオ・ボッファ当主が溺愛するひとり娘です。

M.シャプティエのマチルダさん

コート・デュ・ローヌ地方の敏腕醸造家ミッシェル・シャプティエ7代目当主の愛娘マチルダさん。2009年にワイン界に参入し、2011年同メゾンのアジア・ブランドアンバサダーに就任、中国で3年間活動し、中国語もマスター。その後、事業開発マネージャーとして総合輸入販売会社の立ち上げに参画、2017年6月からゼネラル・マネージャーとしてシャプティエ社全体を総括。今後の活躍に注目です!

第1部はイタリアから
ピオ・チェーザレ
ピオ・チェ-ザレは伊ピエモンテ地方にあります。その昔、ピオ・ボッファ当主が来日した時、「ローマの作家プリニウスは、ジュリアス・シーザーの戦争について書いていますが、同地方にシーザーの軍隊が来た時に、ランゲでおいしいワインを飲んだという記述があります」と語っていました。ピエモンテ地方でのワイン造りの歴史は古く、2000年以上前から行われていました。

昨年11月下旬、輸入元アルカンの招聘で父親と共に初来日したフェデリカさん。最終日の夕方から同メゾンのアンバサダー伊藤啓介さんの仕切りで、フェデリカさんを囲むプレス女子会があったので、お邪魔してきました。日本での滞在を大いに満喫なさっていたようです。うるさい(笑)マダムたちとの会話にも物おじすることなく堂々としていたので、次回の来日では、さらなる成長が期待できそうです。



20歳を機に、136年(1881年創業)の歴史を有す『ピオ・チェーザレ』の次期当主となる意思を固めたフェデリカさんは世界各国を訪問して見聞を広めている最中です。
そんな彼女が、我々に聞いて欲しいと強調していたのが、2014年ヴィンテージから、バローロとバルバレスコのラベル下部に赤字で記されている「Please don't call it regular」のフレーズでした。

先代と同じスタイル(トラディショナル)のワインを造ること
「単一畑から造る『“オルナート”バローロ』と『“イル・ブリッコ”バルバレスコ』には、ラベルにそれぞれの畑名(オルナート、イル・ブリッコ)を表示していますが、それ以外のバローロとバルバレスコは複数の畑のぶどうをブレンドして造るので、畑名が書いてありません。とは言え、このブレンドこそが伝統的製法であり、異なる区画はそれぞれ異なるキャラクターを持っているので、ブレンドの技でバランスの取れたバローロやバルバレスコができるのです。つまり、これこそがバローロであり、バルバレスコなので、“普通の”とか“レギュラーの”とは呼ばないで欲しいのです」と。
画像が小さくて読みにくいのですが、Please don't call it regular のフレーズは左から3本目(バルバレスコ)と4本目(バローロ)のラベルに記載してあります。

故デュブルデュー教授との関わり
ドュニ・デュブルデュー教授と言えば、白ワインの大家ですが、ボッファ当主からの依頼を受け、亡くなるまで醸造のコンサルタントをしていました。現在は、一番弟子だったクリストフ・オリビエさんが引き継いでいます。
また、栽培については、2004年から参画しているクラウディオ・ピラさんが担当。殺虫剤を使わず、有機栽培同様のコンセプトで畑の改革に力を入れています。

フェデリカさんは3年前、父親が還暦を記念して購入したモンテフォルテ・ダルバのモスコーニについても言及。広さは約10㌶で、日本円で超2億円。人気のあるバローロ地区で土地を入手するのは年々難しくなっているようです。

供出されたワイン
#1:ガヴィ DOCG2016
コルテーゼ100%、契約農家からの購入ぶどう。フレッシュさを生かすためにステンレスタンクで澱と一緒に低温で発酵。ピュアな果実の風味、スムースな口当たり
#2:ラルトロ シャルドネ・ランゲ DOC2016
シャルドネ90%、ソーヴィニヨン・ブラン10%、75%ステンレスタンク、25%フレンチオーク。フレッシュ&フルーティ、ミネラル、ハーブニュアンス
#3:ピオディレイ シャルドネ・ランゲ DOC2014
“イル・ブリッコ”のシャルドネ100%、初VTは1985年。同メゾンのなかで、トラディショナルでないタイプ、ネーミングは“ピオの女性にためのワイン”。フレンチオークで発酵・熟成。白桃、洋梨、トロピカルフルーツ、白胡椒、上質な酸、口中クリーミー

#4:バルバレスコ DOCG2012
ネッビオーロ100%、35%バリック(3分の1新樽)&65%使用済カスク(20~50hl)、スミレやバラ、熟した果実、スパイス、エレガントさと力強さを併せ持つワイン
#5:バローロ DOCG2013
ネッビオーロ100%、30%バリック&70%カスク(20~50hl)、力強さがあるので、ワインの王様、王様のためのワインと呼ばれているワイン、果実味と豊かなタンニンのバランス
#6:バルベーラ・ダルバ DOC2015
バルベーラ100%、バリック20%&カスク80%。プラム、ブラックベリー、若干オークのニュアンス、スパイス、レザー、甘草、酸味とタンニンと厚みのバランス良好
#7:ネッビオーロ・ランゲ DOC2014
ネッビオーロ100%、バリック20%&カスク80%(20hl、50hl)。熟した果実、赤黒いベリー、上質なタンニン

#8:モスカート・ダスティ DOCG2016

日本未入荷(参考出品)、モスカート100%、異なる3区画の厳選した畑の古樹、少量生産、くちなし、アンズ、アカシア、熟したカリン、長い余韻、癒し系の魅力的なワイン


松坂豚のローストにバローロを合わせて
表参道『misolaミソラ』はイタリア北部の伝統料理にシェフの創造性を加えた料理でもてなすリストランテ。1階のワインショップSasalaで好みのワインを選び、階上のレストランに持ち込んで楽しめます!


第2部はコート・デュ・ローヌ地方の北ローヌにフォーカス
シャプティエ
1月末に初来日したマチルダさんは、服部栄養専門学校別館ANNEXEでセミナーを実施。会場では服部料理専門学校の生徒さんも聴講していました。


シャプティエでは
(1)セレクション・パーセレール(Fac & Spera/ファック・エ・スペラは“人事を尽くして天命を待つ”の意味) 区画ごとに細分化された単一畑で栽培されている古樹から造られる同社最高峰のワイン
(2)偉大なる遺産(Prestige)ローヌ・ヴァレーを代表する伝統あるクリュワイン
(3)確かな品質(Tradition)同社の中核を担う、毎日の食卓に欠かせないワイン
等のレンジがあり、テイスティングでは北部ローヌの代表的な品種シラーとマルサンヌにフォーカスして、(2)のプレステージのなかの5つのワインが供出されました。

シラーの起源については2001年6月のDNA鑑定で、フランスのアルデッシュ地方の『DUREZA デュレザ』とフランスのサヴォワ地方の『MONDEUSE BLANCHE モンドゥール・ブランシュ』が自然交配して誕生したことがわかっています。最近では香り物質ロタンドン(胡椒やスパイスのような特徴香)も話題になっていますね。余談ですが、日本の椀子ヴィンヤードのシラーにこの香りが強く、検知される数値も高いので、私は興味引かれています。
マルサンヌは、シャプティエさんが2009年に来日した時に、「このぶどうは瓶熟中、眠りに入る時期があるので、その段階で開けると良さが伝わらない。飲むタイミングがとても難しい」と語っていたのが強く印象に残っています。

マチルダさんは、シャプティエのビオディナミ農法、点字ラベル、「悪いテロワールは存在しない、それが生かされていないだけ」という言い方をしながら、同社が世界(国内はプロヴァンス、ルーション、アルザス。海外はオーストラリア、ポルトガル)でワイン造りに取り組んでいることについて言及していました。


(左から)
#1:クローズ・エルミタージュ ブラン レ・メゾニエ2016
マルサンヌ100%、白い花、黄リンゴ、カリン、吟醸香、口中で塩味、ビター感(ほろ苦さ)、ピュアな酸味と厚みのある味わい

#2:エルミタージュ ブラン シャンタルエット2015

マイ・ベスト! マルサンヌ100%、ステンレスタンクとフレンチオーク(600L)で10ヶ月熟成、ドライフルーツ、カリン、蜂蜜、白胡椒、ミネラル、果実味と酸味とほろ苦さのバランス。撮影時、マチルダさんに「お好きなワインを持って」とお願いしたら、シャンタルエット(歌うひばりの意味)を選んでいたので嬉しい気分!

#3:クローズ・エルミタージュ ルージュ レ・メゾニエ2015
シラー100%、深みのある赤紫色、香りはフラワリー、スミレ、若干木香、甘やかな乳酸のニュアンス、口中では香りで感じた印象よりドライ、上質なタンニン
#4:コルナス レ・ザレーヌ2014
シラー100%、プラム、カシス、ドライレーズン、ジャム、黒胡椒、甘草、ロースト香、少し高めの温度で!
#5:エルミタージュ ルージュ モニエ・ド・ラ・シズランヌ2011
シラー100%、点字ラベルの短縮版を発明したモーリス・モニエ・ド・ラ・シズランヌさんが、その昔、所有していた畑“シズランヌ”に由来するワイン。赤・黒系ベリー、甘草、黒胡椒、墨汁、木香、スモーキーなニュアンス、中盤から広がる酸味、凝縮したタンニン、香りと味わいのバランス〇、パテよりワインのほうが強い印象


パテ・クルートと合わせて
昨年12月、パテ・クルート世界選手権2017の決勝戦がタン=エルミタージュ県のメゾン・シャプティエ で開催されました。シャプティエはコンクールのスポンサーです。競技の詳細はコチラで。日本人シェフも大健闘しています。
神楽坂『ルグドゥノム・ブション・リヨネ』のクリストフ・ポコオーナーシェフのパテ・クルートが供出され、ワインとの相性を診ました。個人的には、赤ワインより、パテのパイ皮由来のバターやロースト風味が白ワインの構成要素と合わせやすかった気がします。

最後に・・・愛を感じる“ル・パヴィヨン”ストーリー


セレクション・パーセレールのトップアイテム『エルミタージュ ルージュ ル・パヴィヨン』
この1991年ヴィンテージには、シャプティエさんの親心がずっしりと詰まっています。愛娘マチルダさんのバースデーヴィンテージだからです。

子宝に恵まれなかった当主の念願が叶い、1991年にマチルダさんが生まれました。「結婚式で開けるワインを造ろう」と決意した当主は、「娘が20歳で嫁ぐなら問題ないが、晩婚になるかもしれない。その時にワインが劣化していたら、どんなに悲しいことか。そのために絶対に素晴らしいワインを造ろう」と。
1991年はいつにも増してグリーンハーベストに力を入れたそうです。

今回、初めてマチルダさんとお目にかかり、その逸話を思いながら、ご挨拶させていただきましたが、「マチルダさんなら良縁に恵まれ、シャプティエさんも大満足のル・パヴィヨンで乾杯するに違いない」と確信しました。シャプティエ当主はパーカー・ポイント(PP)100点を何度も獲得していることを自負していますが、ル・パヴィヨン1991も100点評価されています。
2012年に来日したピエール・アンリ・モレル常務取締役さんが語ってくださったセレクション・パーセレールの内容はとても濃かったです。マリアージュも印象的でした。ご興味があれば覗いてください。


■製品についてのお問い合わせ
・ピオ・チェーザレ (株)アルカンワイン営業部 ℡03-3664- 6591
・M.シャプティエ  日本リカー(株) ℡03-5643-9772

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