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【後編】ヨーロッパ最優秀ソムリエコンクールの覇者はラトビアのライモンズ・トムソンズ選手 [Wine Summit 2017]

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【前編】に続けて、The Best Sommelier of Europe Vienna 2017 における精鋭たちの熱戦の様子をお伝えします。

バルコニー席から撮影
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私は2階のバルコニー席だったので、会場全体を鳥瞰できましたが、舞台までの距離がかなりあったので、いつもより画像が粗めですみません<(_ _)>

口開けは日本酒の課題!


田崎真也ASI会長と2009アジア・オセアニア最優秀ソムリエの森覚さんのペア。アペリティフとして意欲をそそるような『SAKE』を薦める課題(2分30秒)。ワインクーラーの中には3アイテム(日本酒、焼酎、日本酒のスパークリング)

ルーマニア、ラトビア、ポーランドの3選手は純米酒萩の白露(浦霞・宮城県)をセレクト。前者2名は利き酒をしてからサーヴしていましたが、ポーランドとフランスは確認を怠ったこと、加えてフランスのビロー選手は焼酎を選択しまったのでマイナス評価になったと思います。

ピエトラス選手(ルーマニア)は冒頭 『明石鯛(兵庫県)』という固有名詞を出していましたし、トムソンズ選手(ラトビア)も仮想客のシーンで『白瀑(しらたき/秋田県)』を提案していたので、日本酒問題は必須だと思っていた印象。スカヴォ選手(ルーマニア)はラベルの日本語判読に苦労していた様子で、田崎会長ではなく、森さんにホストテイスティグをしていた点からも動揺が見えました。

ひとつめのテーブル(仮想客)に異なる国のビバレッジを提案
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パオロ・バッソさん(スイス)を含む4名が、ウィーンのホテルのファインダイニングで、田崎ASI会長就任6周年記念のスぺシャル・ディナーを行う設定。メニューの各コースに合わせて異なる国のビバレッジあるいはワインを提案、チーズに関しては仮想客から選手の提案とは別にもう一種ワインを、とのリクエストが(5分、メニューを見る時間20秒)

Menu
- Trilogy of ceviche sea bream, salmon, scallops
- Gambas parrillada
- Lamb tagine with prunes and glace quince, grilled sesame, Sweet potato puree
- 36 months Parmigiano Reggiano, Gorgonzola, Chestnuts and dry figs
- Apfelstrudel Cinnamon ice-cream

一番手のポーランドの選手はアペリティフにオーストリア(ランゲンロイス)のブルグンダー主体(ピノ系品種)の泡ものエクストラ・ブリュットを薦め、前菜にスペイン(リアス・バイシャス)のアルバリーニョ、豪州(南オーストラリア)グロセットのリースリング、スペイン(リオハ)のグラン・レゼルバ、そしてチーズにはフランス(ボルドー)のChベイシュヴェル2010、違うワインとして米国(ワシントン州)ヘッジスのカベルネ・ソーヴィニヨン、デザートにはカナダのヴィダル種のアイスワイン、ティーセレクションとして日本の煎茶、エチオピアのコーヒーを提案。食後酒について言及する前にタイムアウト

2番手のルーマニアの選手は、アペリテイフにドン・ペリニョンP2の1998、続けてオーストリア、スペイン、フランス、チーズにイタリアのマルサラ、ポルトガルのドゥロを選択。デザートまで行かないうちにタイムアウト

実は一番気になっていたのがフランスでした。2016年のアルゼンチン・メンドーサ大会で覇者のローゼングレンさんと息詰まるような接戦をしていたダヴィッド・ビロー選手です。アぺリティフにはモエ・エ・シャンドン1998、その後、欧州第2の大河ドナウが流れている国々のワインを提案していました。ハンガリーのフルミント種を使った辛口トカイ、オーストリアのブリュンデル・マイヤーのグリューナー・フェルトリーナー種(以後GV)による『リード・ラム』、クロアチアの代表的な黒ぶどうプラヴァツ・マリ種を使った赤ワイン、チーズはドイツのエゴン・ミュラーのアウスレーゼ、品種はリースリング&スペイン(マラガ)の甘口ワインという流れ。この構成は見事でした。

優勝したトムソンズ選手はアペリティフに英国のスパークリング『ナイティンバー2007』を薦め、続いて日本の『純米大吟醸白瀑(しらたき)』、スペインのアレハンドロ・フェルナンデスの『アレハイレン』、オーストリアの『クノ-ル GV スマラクト ロイレンベルグ』、チーズにポルトガルのラモス・ピント『トゥニー・ポート40年』、もう1つ別のワインはイタリアのアレグリーニ『アマローネ』、シナモンアイスにはドイツのJJプリュムのアウスレーゼ、そして食後酒に日本の『響17年』やメキシコのテキーラ、ホセ・クエルボの『クエルボ・レゼルヴァ・デル・ファミリア』。聞いていてワクワクするような組立で、表現もわかりやすくキレイ! 

赤ワインの素性を探る課題


赤ワインの特徴について述べ、特定する課題(3分)。4選手中3名が、イタリア・ピエモンテ、品種はネッビオーロと回答。ピエトラス選手(ポーランド)はバルバレスコ2012、ピロー選手(フランス)はピエモンテの2010。トムソンズ選手(ラトビア)はピエモンテのバローロ2008。スカヴァ選手(ルーマニア)だけがボルドー、サン・ジュリアンのカベルネ・ソーヴィニヨン。グラス、デキャンターをするタイミング、供出温度、マリアージュ等について各選手とも言及していましたが、価格ついて触れていたのはトムソンズ選手(30€)だけだったと思います。

さて、その赤ワインですが、正体はスペインの『トンドニア・グランレセルバ2004(ロペス・デ・エレディア・ビーニャ・トンドニア)』でした。ヴィンテージは違いますが、ご参考までにトンドニアを紹介

ふたつめのテーブル(仮想客)にはブラウフレンキッシュをデカンタージュ
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ホストはセルジュ・デュプスさん(フランス)、2016年の世界最優秀ソムリエのローゼングレンさん(スウェーデン)を含む4名にオーストリアの黒ぶどう品種ブラウフレンキッシュのワインをデキャンターしてサーヴ。作業途中で同品種の説明や他品種と比較も問われる課題(5分)

Livestreamの4時間50分の箇所にトムソンズ選手のこの実技が映っています。
これは見る価値大!
ホストへの対応、デキャンター中の所作(利き酒のため、ワインをグラスに注いで香りを確認し、それをデキャンターに移してリンスしてから、味見をしていたトムソンズさん)、作業中も審査員からの質問にポイントをつかんだ受け答え(ぶどうの栽培エリア、2つの土壌に由来する味わいの違い、ピノと似た酸味、シラーと似たスパイシーさ等)、ゲストへの丁寧なワインサービス、作業後の整理整頓。これらを規定の5分で仕上げた手腕、素晴らしいです、高点数だったと思います。

黒いグラス6種のブラインド
6つのグラスの中に共通する材料のものが2つずつある。それが何番と何番なのか。オリジン、タイプ、できれはブランドまで言及する課題(3分)
1:Pisco WAQAR  チリのピスコワカー(マスカット種から造る蒸留酒/ぶどう)
2:Vins de Constance 南アフリカのヴァン・ド・コンスタンス
(ミュスカ・ド・フロンティニャン種から造る甘口ワイン/ぶどう)
3:The IRISHMAN アイルランドのアイリッシュマン(アイリッシュウィスキー/穀物)
4:DRAMBUIE  ドランブイ(ウィスキーをベースにハーブや蜂蜜をブレンド/穀物)
5:Calvados Pierre Huet フランスのカルヴァドス(りんご)
6:IS CIDER  スウェーデンのアイスサイダー(りんご)

(出場順の回答)
ポーランドは1と4、2と6、3と5(カルヴァドスは正解)
ルーマニアは1と3(ウィスキー正解)、2と4、5と6(この2つの組み合わせは正解)
フランスの選手は1と4、2と6、3と5
 
トムソンズ選手(ラトビア)は1と2、3と4、5と6が共通と答えていました。
1はグラッパ(伊)、2はモンバジアック(仏)で原料はぶどう
3はスコッチウイスキー(スコットランド)、4はウイスキーにハーブ&ハニーを添加、原料は穀物
5はミラベル(仏)、6はプラムワイン(日本)、原料はプラム、惜しかったです。

4種の甘口ワインのブラインド
オリジン、品種、ヴィンテージを答える課題、ワインの説明は不要(4分) 
※ヴィンテージは一部不明

1:Disznókö 1413 Tokaji ディズノク1413  ハンガリー・トカイ レイトハーベスト/フルミント、ハールシュレヴェリュ、マスカット/2014
2:Monbazillac モンバジャック  フランス 貴腐ワイン/セミヨン&SB
3:Peter Schandl Beerenauslese ピーター・シャンドル オーストリア ベーレンアウスレーゼ/ピノ系品種?
4:Berncasteler Doctor (Dr.H.Thanisch)ベルンカステラー・ドクトール (ドクター・ターニッシュ家) ドイツ モーゼル・ザール・ルーヴァー/リースリング

■ポーランドの選手は1:ドイツ、モーゼル/リースリング/2013、2:フランス、ソーテルヌ/セミヨン&SB/2012、3:イタリア、ヴェネト レイトハーベスト/ガルガネーガ/2012、4:ハンガリー、トカイ/ピノ系品種/2005
■ルーマニアの選手は1:ハンガリー・トカイ、レイトハーベスト/フルミント、ハールシュレヴェリュ/2011、2:オーストリア、アウスレーゼ/GV/ 2013 、3:オーストリア、ルスター・アウスブルッフ/ピノ・ブラン&シャルドネ/2012、4:フランス、ソーテルヌ 貴腐ワイン/2010
■フランスの選手は1:オーストリア、ブルゲンランド ベーレンアウスレーゼ/ヴェルシュリースリング/2014、2:フランス、ソーテルヌ/セミヨン&SB/2013、3:ドイツ、モーゼル アウスレーゼ/リースリング/2015、4:イタリア/ミュスカ/2014 
■ラトビアの選手は1:フランス、ロワール・コート・デュ・レイヨン 貴腐、レイトハーベスト/シュナン・ブラン/2014、2:フランス、カディヤック/セミヨン&SB/2013、3:フランス、ベルジュラック レイトハーベスト/プティ・マンサン&グロ・マンサン/2015、4:オーストリア、ルスター・アウスブルッフ/ヴェルシュ・リースリング/2012 
 
1番目のワインをハンガリー、3番目をオーストリアと答えていたスカヴォ選手(ルーマニア)。若干コメントをしていた様子から混乱を感じたのですが、おさえるところはきちんとおさえています、素晴らしいです。

間違い探し
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8枚の画像が表示され、各ページ(3アイテムの記載あり)には1ヶ所間違いがある。1コマ30秒の間にミスを指摘する課題

ピエトラス選手(ポーランド)は中国の赤ワイン以外、7問正解。ビロー選手はフェッラーリ、ロンバルディアで「ヴェネチア」と回答、これは予想外

Sparkling Wine
-Ferrari Brut NV, Lombardia, Italy Trentino Alto Adige
White Wine
-Dagueneau Les Jardins de Babylone 2015, Pouilly Fume, France  Jurancon
-Franz Hirtzberger Honivogl Smarad Gruner Veltliner2013, Austria Smaragd
-Felton Road Bannockburn Chardonnay2015, Marlborough, New Zealand Central Otago
Red Wine
-Ao Yun Carbernet Sauvignon 2011, Yunnan, China first VT 2013
-Noemia Marbec 2013, Mendoza, Argentina Patagonia
-Hardys The Dead Arm Shiraz 2008, Mclaren Vale, South Australia, Australia d'Arenberg
Sweet Wine
-Chateau d'Yquem 2012,Sauternes, France not exist


トムソンズ選手が苦労していた間違い探しのワン・シーン
Ao-YunはLVMHが中国・雲南省2600mの場所で取り組むプロジェクト、2013年がファースト・ヴィンテージ!


試合の合間には生演奏
2~3種類の木・金管楽器を使い、場を盛り上げていた女性奏者


最後は4人同時に画像問題に挑戦
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8枚のスライド(15秒間)を見て答える課題


マルケス・デ・リスカルの画像は全員クリア


今年デキャンター誌でマン・オブ・ザ・イヤーに選ばれたステーヴン・スパリュアさん

ライモンズ・トムソンズ選手、おめでとうございます!

田崎ASI会長から優勝者の名が発表されました!



最後の出場だったので、待ち時間も長く、集中力を保つのが大変だったと思いますが、終始、品よく、タイトな時間のなかで、落ち着いた態度でした。
ASI、候補者たちへの感謝、そして第2の父と慕うシェフ、愛息と愛娘と愛妻、パーソナルトレーナー、ラトビアのソムリエ仲間への言葉が爽やかでした。
余談ですが、トムソンズ選手の声は、耳に心地よいですね。
今回改めて声の質の大事さも感じました。
世界最優秀ソムリエコンクールに向けてさらなる躍進を!

モエ・エ・シャンドンからシャンパン贈呈
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優勝はラトビア、2位はポーランド、そして3位がルーマニア&フランス、おめでとうございます!
オフィシャルパートナーのモエ・エ・シャンドンからトムソンズ選手にシャンパンの贈呈

歴代の優勝者の名が刻印されているモエ・エ・シャンドンのシルバートロフィーも狙ってください!

仮想客で参加の森さん、岩田&井黒両選手も観戦


Livestreamの3時間地点で、MCのズラティックさんが森さんにインタビューしています。来年京都で開催するアジア・オセアニア大会を見据え、そのための視察と出場する若き候補者2名を伴って来たことを語っているので、岩田さん&井黒さんもしっかり映っています!

コンクールの結果予想について、「ラトビアがフランスを抜くかも」と語っていた森さんのお言葉通りでした。岩田さんは「トムソンズ選手のサービスは素晴らしく、それが見れたことは凄い勉強になりました」と語っていたので、観戦で受けた刺激によって、さらなる飛躍が期待できそうです。

ヨーロッパ最優秀ソムリエコンクールを仕切っていたASIの田崎会長をはじめとするメンバーの皆さま。審査に関わった皆さま、進行役のバッセさん、長丁場で大変だったと思います。AWMBのクリンガー会長にも大変お世話になりました。
貴重な機会を共有させていただき、こころから御礼申しあげます。
ありがとうございました!!

ヨーロッパ最優秀ソムリエコンクールの覇者はラトビアのライモンズ・トムソンズ選手【前編】 [Wine Summit 2017]


緑が綺麗な5月のオーストリアを久々に訪問
今回は【The Best Sommelier of Europe Vienna 2017】
ヨーロッパ最優秀ソムリエコンクールが観戦できました。

祝! 37ヵ国のソムリエの頂点に立ったのはラトビアのトムソンズさん!!

資料提供:ASI

おめでとうございます!!
まず最初にラトビアについてご紹介しておきます。トムソンズさんのレストランVincentsのサイトを見ると、英国のチャールズ皇太子やエルトン・ジョン、日本の天皇といったVIPの訪問が多い名店の由。ちょうど10年前の2007年5月に、ラトビアを初訪問をなさった天皇・皇后両陛下のニュースもあったので、お店の創業が1994年ということを考えると、現天皇ご夫妻がお立ち寄りになられたのかも知れませんね。

5月のオーストリア取材は、同国のワイン総括の要オーストリア・ワイン・マーケティングボード(以後AWMB)が2年に1度開催している『Wine Summit2017』に参加することが目的でした。
そのスケジュール表に、同じタイミングで行われていた『ヨーロッパ最優秀ソムリエコンクール』のウェルカム・ディナーと最終日の決勝&ガラ・ディナーが組み込まれていたので、ヨーロッパの精鋭たちの熱戦をリアルタイムで楽しむことができました、ラッキー!
ちなみにコンクールは3日間(9日~11日)の日程で、会期中にはワイナリー訪問等もあったようです。11日の決勝戦は400名超が集ったガラ・ディナーと同時進行で、すべてが終了したのは24時近くでした!

ウェルカム・デイナーはシェーンブルン宮殿で!

楽隊がお出迎え


コンクールにエントリーしている国々は国旗を掲げて入場

コンクールを前に士気高揚

田崎真也ASI会長とビリー・クリンガーAWMB会長

到着当日の8日に、AWMBとソムリエユニオン・オーストリアが主催するウェルカム・ディナーがありました。コンクールは国際ソムリエ協会(以後ASI)とソムリエユニオン・オーストリアがオーガナイズしているので、会場には、ASIの田崎真也会長(日本)、ヨーロッパ大陸担当セルジュ・デュプス副会長(フランス)、技術委員長のジェラール・バッセさん(英国)等、歴代の世界最優ソムリエの面々が一堂に会しており、さらにはコンクールに出場する37ヵ国の候補者(3ヵ国アフリカ含)も揃い、華やかで躍動的な雰囲気になっていました。


ソムリエユニオン・オーストリアのアンマリー・フォイドル会長と田崎真也ASI会長

同ユニオンはオーストリアで世界最優秀ソムリエコンクールが行われた1998年に設立されたソムリエを管轄する組織で、2008年からアンマリー・フォイドルさんが会長として活躍しています。ディナー開会時、田崎ASI会長からフォイドル会長に記念品が贈呈されました。


フォイドル会長とジェラール・バッセ技術委員長のあいさつ


壇上には各国の候補者たち
フォイドル会長の左隣には東京大会で活躍したアイルランド代表のジュリー・デュプイさん、右隣にはルーマニアのジュリア・スカヴォさん(今大会3位)、ポーランドのピョートル・ピエトラスさん(今大会2位)、ふたりの間の背の高い人がラトビアのライモンズ・トムソンズさん(今大会優勝


フォイドル会長の右隣はオーストリア代表のサバード・ズラティックさん(今回17位)、左から2人目はフランス代表のダヴィッド・ビローさん(今大会3位


ディナーで同席だったズラティックさんが手にしているのは来年ウィーンのVie Vinum2018で行われる『Revival Best Sommelier of Europe & Africa』の出場チケット

光栄なる時間!

気遣いの達人バッセさんのおかげで素晴らしい瞬間をいただきました!
左から)モネゴMW、バッセMW、ラーソンさん、デュプスさん、ローゼングレンさん、世界最優秀ソムリエの素敵なメンバー!!
後列右のアンドレス・ロスベルグ(アルゼンチン)さんはA.S.I.新会長(2017年6月選出)!


photo by Gerard Basset

ソムリエ協会の理事時代、ソムリエ対象のセミナーでデュプスさんが仕掛けたブラインドテイスティング(異なる瓶に同じワインを入れ若干温度も変えてサービス、その違いについて言及)の奥深さに感激。その鮮烈さは今もしっかり残っています。その大尊敬するデュプスさんとの再会だったので、とっても幸せでした!

加えて、マルクス・デル・モネゴMW(ドイツ)は1998年のオーストリア・ウィーン大会の優勝者。この大会には石田博選手も参戦していましたが、惜しくも入賞ならず。でも、その後の2000年カナダ・モントリオール大会でリベンジを果たし、3位入賞という快挙を成し遂げました。この時、私は現地観戦していてモネゴMWの温かなお人柄に触れることができ、それ以来、大尊敬する人のひとりになっています。そのような訳で、デュプスさんとモネゴさんは特別な存在です。光栄なる時間を分けてくださったAWMBに感謝しています!!


ヨーロッパ最優秀ソムリエコンクール@ウィーン・パーク ホテルシェーンブルン
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ソムリエユニオン・オーストリアのアンマリー・フォイドル会長のあいさつ


準決勝に進出した12名の候補者が登壇


コンクールは37選手から準決勝で12名に絞られ、3位はタイだったことから4名が決勝に進出。(左から)フランスのビロー、ポーランドのピエトラス、ルーマニアのスカヴォ、ラトビアのトムソンズ各候補者。クジにより、出場順はポーランド、ルーマニア、フランス&ラトビア


最初の課題は4人で行うシャンパン作業

スタートは4名全員で『モエ・エ・シャンドン ブリュット・アンペリアル マグナム』を18等分にサーブする課題(4分)。テーブル上には20脚のグラスがあり、一度注いだら後戻りできない規定。4候補者全員が時間内にクリアしていましたが、スカヴォ選手は迅速で印象的。ビロー選手はボトルの残量もなく、18脚完璧に注いでいたように見えましたが・・・


審査員が各テーブルをチェック。均等な量であるかどうか。ボトル内の残量はどのくらいか(残量がなく、18均等がベスト)、テーブルの上が整頓されているか

この後、4選手が順次、出場しました。
コンクールの様子は、次回<後編>でご報告しますね。


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オーストリアを訪問したチャールズ皇太子&カミラ夫人とニコライホーフのワイン [オーストリー]

ヴァッハウの誇り『ニコライホーフ』
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ニコライホーフのワイナリーにある菩提樹、1918年に植樹されたので来年で100周年
5月は大きく広がった枝々の葉に包まれ独特の世界!


連休明けの7日から9日間の日程でオーストリアに行ってきました。
現地の様子についてはFBとtwitterで少しだけ発信したのですが、大事なブログは間が空いてしまいました、sorryです。本日無事帰還したので、ピッチをあげねばいけませんね。

私は今回、ご招待くださったオーストリア・ワイン・マーケティングボード(AWMB)の取材終了後、延泊して大好きなニコライホーフにお邪魔してきました。
2年ぶりに再会したクリスティーネ当主夫人から素敵なお話を伺ったので、まずは、その報告から進めていきます!

ホーフブルク宮殿でのレセプションでニコライホーフの3アイテムが!

英国のチャールズ皇太子とカミラ夫人が4月にオーストリアを訪問したのですが、ホーフブルク宮殿で行われたレセプションには、サース家を代表してクリスティーネ当主夫人が出席しました。会場では皇太子やカミラさんとの会話を楽しんだようです。

当日はアペリティフとして、ニコライホーフ『リースリング ゼクト2014 』、その後、同『イム・ヴァインゲビルゲ グリューナー・フェルトリーナー スマラクト2009』、そして食後酒として同『アプリコットのシュナップス(アンズの蒸留酒)』がふるまわれました。


ワイナリーの庭園にたたずむドレス姿のクリステーネさん、とっても素敵です!

昨今、英国産スパークリングワインの評価があがっていますが、ロイヤルファミリーがリースリングから造ったオーストリアのスパークリングワインに興味を持ってくだされば嬉しいです。

リースリングのスパークリングは日本未入荷。2012年が初ヴィンテージで、2013年は生産していません。ドザージュ量は5g/L、エクストラ・ブリュットですが、ブリュット表記。果実味があり、凛とした印象の泡もの。
イム・ヴァインゲビルゲは中央ヨーロッパで最も日照度に恵まれた畑です。そこから収穫したオーストリアの固有品種グリューナーは別格、最上級のスマラクトは旨味のある味わいです。
そして・・・ニコライホーフのアンズは、これまたスペシャル! 同ワイナリーのアンズのジャムを食べた人は、瞬時に恋に落ちます(笑) その絶妙なアンズの蒸留酒なので、皇太子も魅了されたのではないかと思っています!

ニコライホーフの日本での輸入元はファインズ(株) 03-6732-8600

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注目! オレゴンでマスター・ソムリエのラリー・ストーン × ドミニク・ラフォンが新コラボ [来日したワイン生産者&関係者]

2016年にワイナリーも完成した『リングア・フランカ』
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輸入元ワイン・イン・スタイルの招聘で来日したラリー・ストーンMSがリリースされたばかりのワインを披露。会場はリッツ・カールトン東京の『ひのきざか』

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ラリー・ストーンさんは世界に236人(2017年現在)しかいないソムリエ界最高の称号マスター・ソムリエMSの所持者。『リングア・フランカ』はブルゴーニュの奇才『コント・ラフォン』の四代目ドミニク・ラフォンさんとのコラボレーションで誕生したワイナリーです!

ネーミングの由来はフランク王国ですが、現在は〝共通語〟としての意味で使われています。異なる文化や経歴を持つワインラバーさんにワインを通しての喜びや感動を共有して欲しいとの思いを込めて付けられました。

ブルゴーニュをイメージして造っているワイン
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左から供出順
#1:AVNI Chardonny Willamette Valley2015/6,900円(税別)
#2:Sisters Chardonnay Willamette Valley2015/14,500円(税別)
#3:Avini Pinot NoirEola-Amity Hills2015/6,900円(同)
#4:Joshua, Junichi& Siri Pinot Noir Ribbon Ridge2015/7,900円(同)
#5:Tongue's Cheek Pinot Noir Eola-Amity Hills2015/9,600円(同)
#6:Ryan's Plow Pinot Noir Willamette Valley2015/9,600円(同)
#7:Mimi's Mind Pinot NoirEola-Amity Hills2015/14,500円(同)

リングア・フランカ立ち上げまでの動き
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画像の3人は左から)ラリー・ストーンMS、ブルゴーニュ出身のコンサルタント ドミニク・ラフォンさん、ワインメーカーのトーマス・サーヴさん。トーマスさんはイヴニング・ランドやドメーヌ・デジャック、DRCで栽培やセラーの仕事に携わっていました。

ラリーさんとドミニクさんとの関わりはオレゴンの『イヴニング・ランド・ヴィンヤーズ』からです。
ラリーさんには20年前からオレゴン構想がありました。
サンフランシスコにあるルビコンのレストランでソムリエをしていた時に、お店に来てはルロワやジャイエのワインを注文する大顧客がいました。ラリーさんはフランスワインだけでなく、カリフォルニアやオレゴンのワインに興味を持ってもらおうと画策したようです。そんな折、大顧客から「フランス以外で優れたシャルドネやピノが造れる場所は」と聞かれ、彼は「サンタ・リタ・ヒルズかソノマコーストかオレゴン」と答えます。

その大顧客はハリウッド映画のプロデューサー、マーク・ターロフさんだったのですが、最終的にターロフさんはオレゴンの銘醸地ウイラメット・ヴァレーのエオラ・アミティ・ヒルズに土地を買い、『イヴニング・ランド・ヴィンヤーズ』を設立。ラリーさんがオレゴンで最高と思っていたぶどう畑『セヴン・スプリングス』も手に入れ、ラリーさんはこのワイナリーのプロジェクトメンバーとして活躍します。ここにはブルゴーニュのドミニク・ラフォンもコンサルタントとして加わり、最強のチームになりました。

そして、ワイナリーを立ち上げる夢を抱いていたラリーさんは、2010年から2年間画策し、エオラ・アミティ・ヒルズのセヴン・スプリングスの前にある畑を手に入れ、2013年にぶどう樹を植樹、2016年には建築家ローレンス・フェーラーがデザインした待望の新ワイナリーが完成。この『リングア・フランカ』はマスター・ソムリエのラリー・ストーンさんとドミニク・ラファンさんががっつり組んだ新コラボレーションです!

余談ですが、現在、おふたりとも『イヴニング・ランド・ヴィンヤーズ』からは離れています。ここを仕切っているのはラリーさんの弟子にあたるラジャ・パーさん(IPOBの創設者)だそうです。

ジョリとネカイアの土壌

ラリーさんが強調していたのはJoryジョリとNekiaネカイアの土壌。ともに風化した赤みを帯びた玄武岩で、前者は表土が深く、後者は表土が浅く、砂利質が多い土壌。ストレスを受けて育つシャルドネはネカイアに向いていて、イヴニング・ランド・ヴィンヤーズで造った最高のシャルドネもネカイア土壌でした。


緯度45度の共通項
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資料提供:リングア・フランカ
「オレゴンのウイラット・ヴァレーのなかにあるエオラ・アミティ・ヒルズはフランスならローヌ地方のエルミタージュと同じ緯度です。ワイン栽培において日照量はとても大事ですが、これは長くても短か過ぎてもダメ。その意味から日照時間と日照量が最適と言えるのが45度のエリアです。太陽の光はぶどうのフレーバーを豊かにします」とラリーさん。
オレゴンは大気を通してぶどう畑に優しい光が注がれます。それは例えて言えば、給水ホースから水を撒く時に、勢い良く出るのがカリフォルニアで、ミストのように柔らかいのがオレゴンと表現していました。

宇宙をイメージしたラベル
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AVNIシリーズのラベルは宇宙を表現した作品で、作者は版画家のタルマッジ・ドイル女史
これは〝Soil & Sun〟を意味しています。

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先附け:春キャベツ 桜海老煮浸し、鱒利休揚げ 甘長唐辛子
  
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AVNIはラリーさんのお名前“ストーン”の意味ですが、サンスクリット語でマザーアース、母なる大地。ラベルの作者はタルマッジ・ドイル女史


(左から)#3#4

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お椀:相並葛叩き 蕨 花弁人参 大根 木の芽
ラリーさんを満足させていたのが、お椀の出汁。昆布由来の塩分がピノの旨味とナイスハーモニー

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お造り:鮮魚三種

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鮪の脂分をピノが洗い流してくれる感じ、山葵を少し使ってあわせてバランス〇

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焼き物:京鰆の酒盗焼き 焼き空豆 近江蒟蒻、 南京カステラ 葉地神

#4から#7のラべルは世界的なガラス作家デイル・チフリーさんが描いています。
自動車事故で左目を失明してしまったチフリーさんは現在ガラス作品を自分で造ることができないので、下絵を描いて、それを配下の者に委ねて完成させているそうです。リングア・フランカのラベルはチフリーさんの下絵を使っています。彼の作品はサイトで見ることができますが、どれも素晴らしいです!

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#5のタングン・チーク ピノ・ノワールの旨味、厚味、複雑味

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温物:春野菜 白魚 小鍋仕立て、筍 若芽 新牛蒡 独活 芹 黒七味


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酢の物:蛍烏賊 帆立貝焼き目 寄せ若芽 酢蓮根、うるい 柚子胡椒酢味噌

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参加者全員が納得したのは、蛍烏賊とあわせても生臭さが出ることなく、魚介にうまく寄り添っていたピノの味わい。ラリーさんは「酢の物はワインに合わない」とおっしゃっていましたが、シャルドネ&ピノの品の良い酸が、酢の物の強すぎない酸とバランス〇

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食事:桜蕎麦、山菜天麩羅 蕗の薹 たらの芽 こしあぶら、大根おろし 葱
桜湯を連想させるような、桜の香りほんのりのおそば
視覚と香りで風流を楽しむ一品。天麩羅の汁(醤油と出汁の風味)、蕗の薹やたらの芽のかすかな苦みがワインのロースト感、スパイシーさと相まって

エピローグ
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その昔、ジャンシス・ロビンソンMWのワイン番組(BBC)をまとめたビデオに、ドミニク・ラフォンさんのメゾンを訪ねるシーンがありました。英国で人気の豪州産シャルドネを持参して、ドミニクさんに試飲してもらう構成でしたが、反応は、けんもほろろ。コメントもなく、吐き出しもメゾンの外で行うという具合でした。
あれから20年以上経過して・・・ブルゴーニュ至上主義のドミニクさんが、新天地オレゴンに食指を動かしたことが大きな驚きです。それだけにラリーさんとドミニクさんのコラボワインは本当に期待できます!

ラリーさんは「どれをとってもオレゴンワインですが、ブルゴーニュをイメージして造っているワインです」と語っていました。2015年ヴィンテージはすべて買いぶどうで造りましたが、ミネラル感があり、エレガント。2013年には自社畑28㌶に植樹したので、2016年産のワインには自社畑の若樹も少しだけ使うことも考えているようです。
ブルゴーニュの名醸造家たちの進出が続いているオレゴン、その動きから目が離せません!

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