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ブレンディングの業 by ドン・メルチョーのエンリケ・ティラド × スターシェフのブルーノ・メナール [チリワイン]

チリ初のアイコンワイン『ドン・メルチョー』

2年ぶりにドン・メルチョーのワインメーカー、エンリケ・ティラドさんが来日しました。今回はスターシェフのブルーノ・メナールさんと一緒にブレンディングの業(ワザ)について語りました!

ふたりは今年の3月にチリで対面。ティラドさんは7区画のカベルネ・ソーヴィニヨン(CS)を駆使したブレンド法でワインを造りますが、最終的なブレンディングでは、長年の知識とドン・メルチョーならではの〝バランスとフィネス〟を表現するための業を発揮しています。
今回、メナールさんは、ドン・メルチョーの〝キー〟となる香り(例:スモーキー、スパイシー、コーヒー)を徹底的にチェック。レシピの構成に関しては、ワインの味わいを分析し、それぞれの要素を、使用する食材の味覚や視覚に反映させました。「ワインと料理の共通点はエモーションであり、これは機械では絶対に置き換えられない」と強調していました。これこそ、職人芸です!


ワインメーカーのティラドさん&シェフのメナールさん

エンリケ・テイラドさんは1993年、コンチャ・イ・トロに入社。1997年から同社のトップワイン『ドン・メルチョー』のチーフワインメーカーに就任し、ドン・メルチョーを世界レベルのワインに押し上げました。また、『アルマヴィヴァ』でもファーストヴィンテージから携わるなど、チリを代表する醸造家として知られています。

ブルーノ・メナールさんは2008年に東京・銀座のレストラン『ロオジェ』がミシュランガイドで3ツ星を獲得した時のシェフ。2010年にはフランス農事功労章シュヴァリエ受章、2013年シンガポールを拠点にした料理コンサルティング会社を設立し、現在、世界を股にかけた活躍をしています。昨年からドン・メルチョーのアジアのアンバサダーに就任。

なぜドン・メルチョーを造ったのか


チリ最初のアイコンワイン、それがドン・メルチョーです。
なぜ、ドン・メルチョーを造ったのか?
それはチリのCSの銘醸地マイポ・ヴァレーにあるプエンテ・アルトのポテンシャルを表現したかったからです。それで、ボルドーにワインのサンプルを送り、ボルドー大学のエミール・ペイノー教授の指示を仰ぎます。その後、教授の右腕である故ジャック・ボワスノさんが後を継ぎ、現在はボワスノさんのご子息エリックさんと最終的なブレンディングを行っています。

アンデスの麓プエンテ・アルトにある小さくてユニークなアペラシオン
畑は全部で127㌶、90%がカベルネ・ソーヴィニヨン(CS)、7%がカベルネ・フラン(CF)、2%がメルロ(ME)、1%がプティ・ヴェルド(PV)。区画は小さく分けると142、大きく分けると7。毎年のブレンド比率は異なりますが、7つの区画のぶどうを使うことで、アンデスのもたらす気候、土壌をワインに反映させています。昼と夜の温度差(日較差)により、ぶどうに十分な果実味、酸味、アロマが備わるのも利点です。

プエンテ・アルトは3つの段丘になっていますが、ドン・メルチョーの畑は最も高い段丘で最も古い畑(やせた土地)。沖積土壌で、石灰、粘土、砂質等で構成されています。
ちなみに、CSとCFは古い畑(クローンはプレ・フィロキセラ・ストック)、MEとPVは若い畑で2006年に植樹したそうです。ここのPVは2015年と2016年ヴィンテージのワインに使用しています。

[晴れ]2014年の来日時、ティラドさんはドン・メルチョーの7区画について語りました。コンチャ・イ・トロ社が拙ブログをpdfにしてリンクしてくださった内容がわかりやすいと思います。序章としてお目通しいただければ嬉しいです。
>>> http://www.conchaytoro.com/wp-content/uploads/2014/10/japon.pdf

供出されたのはワインスペクテータ―で年間TOP100ワインに選ばれたヴィンテージ

会場はリーデル青山本店。協賛グラスがリーデル・ヴェリタスシリーズのカベルネ/メルロだったことで、ドン・メルチョーの良さがより際立ちました!

ドン・メルチョーは初VTの1987年から94年までCS100%、95年がCS97% ME3%、96年から98年&2000年がCS100%、2001年以降はブレンド比率が変化しています。
(奥左から右に)1988年、2005年、2010年 (手前左から右に)2013年、2011年
#1:ドンメルチョー1988/WS91(TOP100の74)
品種:CS100%
熟成:フレンチオークで12カ月熟成(新樽60%、2回目の樽40%)
#2:同2005/WS96(TOP100の12)
品種:CS97% CF3%
熟成:フレンチオークで14カ月熟成(新樽70%、2回目の樽30%)
#3:同2010/WS95(TOP100の9)
品種:CS97% CF3%
熟成:フレンチオークで15カ月熟成(新樽76%、2回目の樽24%)
#4:同2011(新発売)/WS94 (Top Wine of Chile)/希望小売価格11,000円(税抜)
品種:CS99% CF1%
熟成:フレンチオークで15カ月熟成(新樽70%、2回目の樽30%)
#5:同2013(日本未発売)WA93
品種:CS91% CF9%
熟成:フレンチオークで15カ月熟成(新樽66%、2回目の樽34%)

ドン・メルチョーとアルマヴィヴァとの違いは
ドン・メルチョーもアルマヴィヴァもプエンテ・アルトにあり、ともに最高のワイン、最高のブレンドというスタンスですが、明確なスタイルの違いがあります。


ドン・メルチョーはCS(CFが若干)が主体、異なる7つの区画のCSが奏でるハーモニー


ドン・メルチョーの畑に隣接するアルマヴィヴァは、バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドとコンチャ・イ・トロ社とのジョイントベンチャーで1998年にリリースされたワイン。こちらはカベルネ・ソーヴィニヨン、カルメネール、カベルネ・フラン、メルロー、プティ・ヴェルドをブレンド。異なる品種が奏でるハーモニー

ティラドさんとメナールさんによるブレンディングの業(わざ)
1988 × ソバの実とゆかりの黒トリュフ風味のリゾット
~スモークしたウナギとフォアグラをのせて~

オレンジ色を帯びた色調、若干の田舎っぽさ、まだ果実味もあり、タンニンはソフトで滑らか

ティラド:エルニーニョの影響を受けたヴィンテージ。複雑で、ミント、チョコレート、スモーキーでスパイシー、柔らかく滑らかなタンニン


メナールさんからのプレゼントはノルウェーの伝統的なスモーク・ヴァイキングソルト(フランス産
サーモンを燻さないでスモーキーに仕上げられる調味料で、中国茶も若干ブレンド

メナール:ソバの実とゆかり(酸味とハイビスカス似の香りが表現できる)を使った黒トリュフ風味のリゾットに、スモークしたウナギとフォアグラを加えることで、ワインのリッチさと料理の豊かさが相乗。ワインはCS100%ですが、まだまだ新鮮で、果実味やエネルギーがあります。ドン・メルチョーにはロースト香やコーヒーのニュアンスがあり、時間の経過でグラス内のワインが変化するのが素晴らしい。

2005 × みそとマーマレードを塗り込んだ鴨フィレ肉のロースト
~ヴェルジュソースとキャロットムース、きのこの包み、トリュフポテトを添えて~

濃いルビー色、インパクトがあり、甘やかで凝縮した果実味、滑らかに広がる長い余韻
14年間日本在だったメナールシェフの料理には日本のテイストが盛り込まれています!

ティラド:1988年とは異なる気候、2005年は通常より温かいヴィンテージ。ワインは甘くてタフィーのような印象。鉛筆の芯、黒鉛、コーヒー、口中スムーズで温かなアタック。タンニンは柔らかでフレッシュ

メナール:血を閉じ込めてある鴨の外側に(日本の西京焼きのように)味噌とマーマレードとヴェルジュ(ぶどう果汁)を塗り込んでローストしました。マリアージュのポイントはソースで、ヴェルジュソースの酸味はワインのフレッシュさと良く合い、鴨をキャラメリゼした後、コーヒーとカルダモン(隠し味的に)を使っています。経験から言うと、香川県のかめびし醤油の古醤油(15年、20年)を少し使うと味が引き立ちます。

2010 × グリオットと赤ワインのグラニテとチョコレートビスキュイ
~リコリスと5種のスパイスのシャンティをのせて~

深みのある濃いルビー色、赤系果実の凝縮感、エレガントな酸味、ミネラル、フレッシュな余韻

ティラド:2010年は冷涼年で、ブレンド比率は2005年と同じです。2005年(温かい年)にCFを5%使ったのはフレッシュ感を出すためで、2010年はCFを5%入れたことでバランスが良くなりました。ぶどうは遅摘み、エネルギーがあります。小粒の赤い果実、洗練されたミネラル感、口中ではまるく、まろやかなタンニン、爽やかな酸、アンデスの土壌や気候由来のフレッシュさやキャラクターが感じられます。

メナール:デザートと赤ワインを合せるのはチャレンジではありません。ワインから感じられる赤い果実を使いますが、ラズべリーやストロベリーは甘すぎるので、ここでは力強い風味で、赤い色がワインに良く合うグリオット・チェリーを選びました。層になっているデザートで、2番目の層はグラニテ。オレンジピール、バニラ、シナモン、スターアニス(八角)がブレンドしてあるので、体が温まる感じです。頂上部分の冷たいクリームの中には五香粉、甘草が入っています。最初の冷たい食感からミドル部分に降りていくにつれ温かくなる感じは、ワインを試飲した時の印象と同じです。

8月に出荷を開始した2011年ヴィンテージ

深みのあるルビー色、チョコレート、黒鉛、シルキーでバランスの良い味わい、柔らかなタンニン

ティラド:2011年は2010年より冷涼で、赤い果実や凝縮したミネラル感があります。ブレンド比率はCS99%、CF1%で、CSにとって素晴らしい年でした。デリケートでバランスが良くシルクのような感触です。
メナール:フォアグラとチョコレート(南米ヴェネズエラ産のカカオ61%)で、イチジクのピュレ、梅干(酸味とフローラルさが表現できる)、ラズベリーのビネガーと合わせています。これらのコンビネーションがワインに良く合います。現在、コンチャ・イ・トロでは南米のカカオと合せるコラボレーションや世界中の胡椒とワインを合せるコラボも実施しているところです。

2013(日本未発売) × 赤ビーツのタルタル
~カカオヴィネガーとハーブを添えて~

マイベスト! 
濃い赤紫色、アロマ豊か、乳酸のニュアンス、果実味と酸味とタンニンのバランス良好

テイラド:コンチャ・イ・トロにとって最も冷涼だった年が2013年。赤い色の果実、CSの素晴らしいキャラクター、花やミント、肉のようなニュアンスもあります。若い果実味、バランスの良いタンニン、テクスチュアがあります。

メナール:料理のすべてに〝赤〟を入れています。これはタルタルですが、肉ではなく、ビーツ。ワインに土っぽい要素があるので、トリュフ(さらに土っぽさを加える意味で)を合わせました。またフローラルな要素もあるので、2~3kgのタルタルに、ゼラニウムのエッセンスを4滴入れてブレンド。最後にカカオヴィネガーを加えることで味が引き締まります。
 
ブルーノ・メナール シェフのスペシャルメニュー

メナールシェフの料理は映像で紹介されました。
ドン・メルチョーのブレンドの妙、一品の料理の裏に隠されたブレンドの妙、お見事でした!
あまりに美味しそうなメニューだったので、ドン・メルチョーと合わせて食べてみたかったです。
まずは、いただいたスモーク・ヴァイキングソルトでウナギとワインの相性診断をすることにします。奥深いレクチャー、ありがとうございました!

商品についてのお問い合わせは日本リカー(株)商品部 ℡03-5643-9772

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Chile Food Wine & Travel 2016@ 八芳園でのワインセミナー報告 [チリワイン]

〝白い貴婦人〟の船底はエメラルド(エスメラルダ)色

画像(c) 海上自衛隊/海上自衛隊のHPから

8月26日に東京・晴海ふ頭に入港したチリ共和国の海軍練習帆船エスメラルダ号
台風の到来と重なりましたが、予定通り30日に次の目的地韓国に向けて出港しました。
同号は来年1月8日にチリに帰還します。
それまでの航海が安全で素晴らしいものでありますように。Bon Voyage!!!



26日、艦長カルロス・シュナイット海軍大佐とパトリシオ・トーレス駐日チリ大使からのお招きで船上パーティーにお邪魔させていただきました。海軍のお船に乗るのは初体験でした! 
エスメラルダ号は9年ぶりの来航だったので、また、しばらくはお目にかかれないと思います。

船上に掲揚してあったチリと日本の国旗の間に立った記念写真を撮っていただきました。
ワインを生業(なりわい)にする身として、微力ながら、ワインを介してチリと日本のお役に立てればと思っています。そして・・・その4日後、それを実現させることに!


Chile Food Wine & Travel2016
8月30日に、チリ貿易振興局日本オフィス(ProChile Japan)が『Chile Food Wine &Travel2016』@ 八芳園を行いました。良質で安全なチリの食の世界と魅力的な観光スポットの紹介です。


左から)ヴューマネントのフェデリコ アジア輸出ディレクター、青木、ワインズ・オブ・チリ・アジアの・ファン・フランシスコ・カラスコ副代表、チリ大使館商務部・ProChileチリ貿易振興局日本オフィス ミカエル・マルスカ・ブット商務参事官

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画像提供:Wines of Chile Asia
ミカエル・マルスカ・ブット商務参事官のあいさつ


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画像提供:Wines of Chile Asia
ワインズ・オブ・チリ(WoC)アジアの・ファン・フランシスコ・カラスコ副代表のあいさつ

チリワインセミナーで10種のワインをテイスティング
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当初予定されていたプレゼンターがやむを得ぬ事情で登板できなくなり、ワインを仕切るWoCのフリオ・アロン アジア代表(上海在)からの電話依頼で急遽私がピンチヒッターに。
開催1週間前の話です。

WoCが見やすいパワーポイントを作成してくださったので、当日を迎えることができました。現在WoCには90余りのワイナリーが参加していて、ワインセミナーに出すアイテムはワイナリー側が決めているとのこと。


バックヤードに並んだワイン、抜栓はセミナー開始の2時間前には終了。バンケットサービスセクションの井上健太キャプテンのサポートでブショネチェックも完璧!
ワインの供出順、組み合わせは私のほうで決めさせていただきました。


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南北に長いチリは、北にアタカマ砂漠、西に太平洋、東にアンデス山脈、南に南極があり、4つのバリアが地形的に孤立した島のような状態を形成しています。北に行くほど乾燥し、南に行くほど湿潤、多雨の傾向にあります。

チリワインの輸入量はNo.1
財務省発表(1月28日付)の2015年貿易統計によると、日本へのワイン輸入量(スティルワイン)ナンバーワンはチリ。拮抗していたフランスを抜いて正式に首位の座におります。 数量ベースの引導役は100万ケース超、コスパワインのアルパカ(輸入元:アサヒビール)でした。金額ベースでみると、チリは193億円、フランスは505億円(出典:WANDSデータ)なので、今後は、中・高価格帯へのシフト、世界のトップワインと比肩するチリワインをハイエンドの消費者に浸透させていくことが大事です。2007年に締結した日・チリ経済連携協定(EPA/12 年間で段階的関税撤廃)の効果も出ています。

第1フライトはスパークリング

#1:バルディビエソ ブラン・ド・ブラン2013
輸入元:モトックス 2300円+税

2013年にチリを訪問した折、一番最初のワイナリーがバルディビエソでした。創業は1879年、南米におけるスパークリングワインの先駆者。安定した品質を誇っています。冷涼エリアのレイダ・ヴァレーのシャルドネ100%、瓶内2次発酵、瓶熟24か月、ドザージュ6g/L。色調は淡いイエロー、白い花、青リンゴ、GFの内側の白い皮をかじった時のビター感、塩味(海の影響)、素直に美味しい泡ものです。魚介類のお寿司を塩またはレモンで(醤油でなく)

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画像提供:Wines of Chile Asia
10本のうち、9本が赤ワインだったので、早めの開栓、早めのサービスを徹底
ヴィンテージ情報としては、2013年はここ10年間で一番冷涼だった年、2014年は2013年に次ぐ冷涼年、2011年も冷涼年、2012年は温暖で程よい気候

第2フライトはカルメネール、第3フライトはカリニャンvsマルベック
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第2フライトはカルメネール
カルメネールはボルドー原産のぶどう、葉が赤くなってから熟すので、深紅色を表すカーマイン(仏語カルマン)が転じて〝カルメネール〟に
#2:エラスリス アコンカグア・アルト カルメネール2014
輸入元:ヴァンパッション/3700円+税
ぶどう品種:カルメネール100%
生産地:アコンカグア・ヴァレー、マックス・ヴィンヤード
エラスリスのチャドウィック当主は「カルメネールは晩熟な品種なので、しっかり熟させないとピーマンのような青臭さが出てしまいます。それを避ける意味で、収穫は5月(北半球の11月)頃の遅摘み。場所、気候、土壌(粘土)を選ぶ品種です」と語っています。

アコンカグア・ヴァレーの年間平均降雨量は214mm(11月から4月までの乾季)と極めて少なく、ぶどうの生育期に雨が降らないので晩熟のカルメネールには理想的。樽熟成12カ月(35%新樽)、日中と夜間の日較差が16度になることで、ワインの色調は深く濃く、酸味はフレッシュ。ブラックベリー、プラム、黒胡椒、アニス、パプリカパウダー、ヨーグルト、タンニンはまるくスムーズ、心地良く、長く続く余韻
ちなみに、今回供出したワインのなかにオーガニックやビオディナミのものが多かったのですが、エラスリスが所有する『セーニャ』の畑では2005年からビオディナミ農法を導入、2008年に認証を受けています。
今春の来日時には、「ビオディナミはバランスの取れた生態系を作り出すので、根は地中深く伸び、ぶどう樹は健康に育ち、質の良いぶどうが収穫できます。それにより、素晴らしい結果が得られ、エネルギーを感じるワインが生まれています」と語っていました。

#3:ビスケルト エコス・デ・ルーロ2013
輸入元:明治屋/2500円+税
ぶどう品種:カルメネール100%
生産地:コルチャグア・ヴァレー
1978年創業のファミリーカンパニーで、現当主は2代目セバスチャン・ビスケルト。海から32kmの場所にあるマルチウエのシングルヴィンヤードのワイン。花崗岩と粘土質から成る土壌。フレンチオークの小樽と大樽で12カ月熟成。 次世代に健康な土壌をつなぐために、持続可能な農法(サステイナブル)を実施、#3#4はともにコルチャグア・ヴァレーで、年間平均降雨量は592mm。#2と比べると約2倍の降雨量があります。濃いルビーレッド、若干青草のニュアンス(アコンカグアより早めの収穫?)、プラム、シガー、紅茶や緑茶、スパイス、ロースト香、バニラ、タンニンや酸は溶け込んで口中クリーミー、まるくて心地良い余韻

#4:コイレ ロヤール カルメネール2013
輸入元:ヴィレッジ・セラーズ/3200円+税 
ぶどう品種:カルメネール85%、CF8%、PV7%
生産地:コルチャグア・ヴァレー、ロス・リンゲス

1885年から6世代にわたるワイン生産者ウンドラーガが2006年に設立したワイナリー。畑はアンデス山脈の麓、コルチャグア・ヴァレーで最も標高の高いアルト・コルチャグア地区のロス・リンゲスにあり、オーガニックとビオディナミ(2009年から導入、認証取得済)で、黒ぶどうだけを栽培。ロヤールは特定の地区のぶどうを使い、18カ月の熟成期間を経てリリースされるプレミアムクラスのワイン。深みのあるバイオレットカラー、プラム、黒胡椒、ダークチョコレート、丁子、甘草、木香、中盤から広がる酸、木目細かく、存在感のあるタンニン。時間の経過でタンニンはよりまろやかに。1時間前のデキャンターがお薦め。無濾過で瓶詰

第3フライトはカリニャンとマルベック
#5:ヴィーニャ・オッドフェル オルサーダ カリニャン2014(ピーロート・ジャパン/3130円+税)
ぶどう品種:カリニャン100%
生産地:マウレ・ヴァレー、カウケネス(灌漑なしの古樹60年~100年の畑、ゴブレ仕立て)
ノルウェーのアルマドール(船の所有者)ダン・オッドフェルさんが立ち上げたワイナリー。ワイン名の〝オルサーダ〟とは方角を定める前に向かい風のなか航海することを意味する航海用語。土壌は砂質、粘土ローム、花崗岩。環境への配慮にも注力、IMO(スイス有機栽培認証機関)から有機ぶどうの認定を受けており、2009年からビオディナミを導入、2012年にデメターを取得。ぶどうの凝縮感、果実味と酸味とタンニンのトライアングル絶妙、アルコール度数が15.5%ありながら、アルコールの強さを感じさせないバランスの良さ、南仏のガリーグ(ドライハーブ)のニュアンスも!


豆知識  エスメラルダ号と和泉の関係
オッドフェルのオーナーが船の所有者だったので、船がらみで、少しだけ、エスメラルダのお話をさせていただきました。
先日来航したエスメラルダ号は6代目なのですが、3代目にあたる同船は日本がチリから譲り受けた『和泉(日本での呼称)』です。東郷平八郎海軍大将、秋山真之海軍参謀(司馬遼太郎の歴史小説『坂の上の雲』の主人公のひとり)の指揮のもと、日露戦争で『和泉』は大活躍しています。
チリと日本はワインだけでなく、海軍とも深いつながりがあります。


#6:ヴューマネント ヴュー1 2011
輸入元:コルドンヴェール/イオン ※ヴュー1は未輸入
ぶどう品種:マルベック100%
生産地:コルチャグア・ヴァレー、サン・カルロス・ヴィンヤード(ブロック4)

1935年創業、現オーナーは3代目ホセ・ミゲル・ヴューマネントさん。スペイン移民の祖父はワインを買付、瓶詰めして販売していましたが、1966年、今の拠点サン・カルロスに畑と館を入手してワイナリーを興す。チリで初めてマルベックを発売したのがヴューマネントであり、マルベックの老舗。このヴュー1は亡き父ドン・ミゲル・ヴューマネントへのオマージュワイン&アイコンワイン。サン・カルロス畑にある100年以上の樹齢のマルベックから生産される限定品で、初リリースは2001年(1999VT)、ホセさんは「基本はマルベック90%で、残りの10%はワインメーカーの判断でブレンド比率を決める」と語っていました。深みのある紫色、ブラックチェリー、プラム、ミネラル、黒鉛、スパイス、口中豊潤でエレガント、チリを代表するマルべック!


画像提供:Wines of Chile Asia
ヴューマネントのアジア輸出ディレクター、フェデリコさんが聴講してなさっていたので、前に出てご挨拶いただきました。「日本でこのような形で我がワイナリーが、そしてワインが紹介されていて嬉しい」と。
私が同ワイナリーを3年前にお訪ねした時、その1週間後に、皇室の彬子妃がチリを公式訪問なさいました。ワイン関係では唯一のワイナリーだったので、私がそれに触れたことも喜んでくださいました。

第4フライトはマイポのカベルネ、第5フライトはプレミアムなボルドーブレンド
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第4フライト
#7:ヴィーニャ・チョカラン オリジン・グラン・レゼルバ2014
未輸入
ぶどう品種:CS90%、ME8%、PV2%
生産地:マイポ・ヴァレー
60年以上にわたり、ボトルのサプライヤーとしてワイン業界に関わり、その後、ワイン生産のプロジェクトに着手。持続可能な農法の遂行、ISO9001、ISO14001、APL(クリーン生産契約)取得。濃いガーネット、ブラックチェリー、カシス、甘草、バニラ、ヘーゼルナッツ、スモーキーさ。マイポのCSの包容力、完熟したぶどう本来の甘さを感じるワイン。ラムの香草焼きやエンパナーダと合わせて

#8:エミリアーナ ノヴァス グラン・レゼルバ CS2014
輸入元:ワインインスタイル/1850円+税
ぶどう品種:CS98%、ME2%
生産地:マイポ・ヴァレー ロス・モロス・ヴィンヤード(マイポ川の南側土手)

2015年にWoCのワイナリー・オブ・ザ・イヤー受賞
1986年設立、1998年に有機栽培とBioプロジェクトを立ち上げ、社名もヴィニエドス・エミリアーナS.A.に変更。2001年にIMOの認証を受け、チリ初のISO14001も取得、2005年にはビオディナミの認証デメターを受けた「G」ワインをリリース

現在、所有する1078㌶(カサブランカ266、マイポ102、ラペル710 )のうち、444㌶は有機栽培・ビオディナミ農法、319㌶は有機栽培、375㌶は有機栽培に移行中。800㌶以上を有機栽培、ビオディナミで行うエミリアーナは世界最大(フランス最大のビオディナミワイン生産者は南仏のドメーヌ・カズで200㌶)の有機ワイン生産者、年間58万c/s。フレンチオーク35%、アメリカンオーク35%、ステンレスタンク30%で12カ月熟成、土壌は小石を含む泥質ローム質。明るいルビー色、イチゴ、さくらんぼ、プラム、バニラ、シナモン、ココア、滑らかなタンニン、ソフトな酸味。健康志向の方にお薦めしたいカリテ・プリな美味しいワイン!


第5フライト
#9:アルボレダ CS2014
輸入元:アサビール/2700円+税
ぶどう品種:CS85% CF10% シラー5%
生産地:アコンカグア・ヴァレー ラス・ヴェルティエンテス・ヴィンヤード

アルボレダはエラスリスのチャドウィックさんの個人的プロジェクトで、1999年に創設したブティックワイナリー。拠点は海から12kmのところにあるアコンカグア・コスタで、チリウエ畑には冷涼品種のSB、CH、PNを栽培。2005年VTのアルボレダから、この畑のぶどうを使用。アコンカグア・コスタはチリのニュー・アペレーション(2011年に制定された新DO)で、土壌はシスト(片岩)。〝森の茂みや木立〟を意味し、その名の通り、緑豊かな環境で、自然に配慮した栽培を実践しています。

アルボレダのレンジでも今回テイスティングしたCSはコスタのエリアでなく、海から40kmの場所にあるアコンカグア・ヴァレー、ラス・ヴェルティエンテスの畑から産出されたぶどうで、この畑ではシラー、カルメネールも栽培しています。樽熟12カ月で新樽率20%。チャドウィックさんいわく「手掛けるワインの新樽の使用は以前より控えめ」と。深みのあるルビーレッド、カシス、チェリー、ミント、バルサミコ、きめ細かいタンニン、継ぎ目のないスムーズな味わい

#10: モンテス・アルファ〝M〟レッドワイン2012
輸入元:エノテカ/11000円+税
ぶどう品種:CS80%、CF10%、ME5%、PV5%
生産地:コルチャグア・ヴァレー アパルタ・ヴィンヤード

1988年創業、サンチャゴから南に180km、フィンカ・デ・アパルタ・エステートは風水を取り入れたワイナリー。800の樽が並ぶセラーでは熟成中のワインにBGMを聞かせています。アパルタの畑ではCS、シラー、マルベック、CF、カリニャン、PV、グルナッシュ、ムールヴェードルの黒ぶどうだけを栽培。最上部は斜面が45度もあり、担当チームは特別の道具を使って収穫を。モンテス・アルファ・エムはアイコンワイン、初VTは1996年、樽熟18カ月、少なくとも抜栓1時間前のデキャンターがお薦め。下の文字が読めない濃い色調、黒系&赤系果実と酸味とタンニンの3要素のバランスが良く、長い余韻。カシス、ラズベリー、さくらんぼ、甘草、シダ―、バニラ、ロースト、口中での果実の広がりと複雑味は魅力。2012VTはワイン・アドヴォケイトで91点、ワイン・スペクターで90点の評価、2013年や2014年とは異なる温かな気候で、ぶどうは完熟、収穫も例年より早く、質量ともに良いVT。セミナーの締めを飾るに相応しい風格のあるワインでした!


画像提供:Wines of Chile Asia
セラ―のBGMについて、ファンさんが「あれはグレゴリオ聖歌だよ」と教えてくれました。


画像提供:Wines of Chile Asia
セミナー無事終了、ワインの状態も完璧でした!
プレゼンターのファンさんも私も時間内の着地にホント安堵、安堵、安堵、お顔もゆるみます!


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(左から) #1~#10
供出したワインはお手頃価格から高価格まで多様、TPOに合わせて楽しめます。
セミナーの冒頭、全体の9割が赤ワインであることに触れ、「次回は白ワインの検討も」と申し上げました。この時、期せずして、参加者の皆さまから拍手が\(^o^)/

WoCアジアの拠点は上海にあるので、赤ワイン主流の中国に目を向けているように感じています。日本のワイン市場は中国や韓国とは異なります。チリには繊細な〝和〟の素材と合わせて楽しめる、素晴らしい白ワイン(SB、CH等)がたくさんあるので、今後はアジア各国の食文化にフォーカスしたワインセレクトに注力していただければと思います。私はそれによってチリワインの活用度がさらに伸びると確信しています。


チリの食材、ブッフェも
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セミナーの開始時間もあったので今回は記録のための撮影、ひと口も食せず、とっても残念(涙)


ワインの試飲会場

試飲会場には白ワインや新顔のスパークリングも


台風と重なったことで、2年前より、出展ブースや参加者が若干少なかった印象

エピローグ
チリ情報はこの後も続きます!
8月31日にコンチャ・イ・トロの最高峰ドン・メルチョーの醸造責任者エンリケ・ティラドさんが来日してプレスセミナーを行いましたし、昨日(9月2日)はエラスリスのエデュアルド・チャドウィックさんとステ―ヴン・スパリュアさんによる貴重なセミナーが開催されました。チリのトップワイナリーの最新情報、どうぞお楽しみに!

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チリの練習帆船エスメラルダ〝白い貴婦人〟が9年ぶりに日本に寄港! [チリワイン]


26日はチリ共和国海軍練習帆船エスメラルダ号の艦長カルロス・シュナイット海軍大佐とパトリシオ・トーレス駐日チリ大使からのお招きで、9年ぶりの寄港したエスメラルダの寄港パーティーに!


晴海ふ頭に入港したエスメラルダ号
真っ白なその姿は〝白い貴婦人〟の愛称がぴったり、本当にきれいです!

このエスメラルダ号は6代目で、62年前にスペインのカディスにある造船所が手掛けました。世界で最も大きな帆船のひとつです。今回は61回目の航海で、6月12日にチリを出航し、来年1月8日にチリに帰還。7カ月間の長い航海途中の東京寄港です。乗員は男女合わせて314名、チリ人だけでなく、アルゼンチン、ブラジル、イスラエル、パナマ、南ア、アメリカ、ウルグアイ等の軍隊の参加者や日本からも海上自衛隊の士官候補生が乗船しています。


開会前に船内を見学

居間の中央にはエスメラルダ号のアルトゥーロ・プラット・チャコン初代艦長の肖像画



エスメラルダ号の絵の前には両国の友好の証の国旗が!

司馬遼太郎の『坂の上の雲』の時代、チリから譲り受けた『和泉(エスメラルダ号の3代目)』が日露戦争で大活躍しましたが、JICA研究所所長細野昭雄氏は「『坂の上の雲』の時代の日本とラテンアメリカ」で次のように記述しています。

「チリから譲渡された「和泉」は、日清戦争にも参加したが、日露戦争で大活躍をする。徴用商船の仮装巡洋艦「信濃丸」の不備を救ったのが「和泉」であった。バルチック艦隊との接触の当初、連合艦隊で通信上の混乱があったが、「信濃丸」電報を傍受した「和泉」は直ちに急行し、敵艦隊からの攻撃を避けながら、接触を維持した。それは、あたかも、巨大なロシア熊を刈り出す、敏捷な猟犬の如くであったという。そして、「和泉」の報告が日本海海戦大勝利の基となったことは、東郷長官から同艦に軍功第1級の賞状が与えられていることから、うなづける」(出典:『坂の上の雲』の時代の日本とラテンアメリカ

『坂の上の雲』と言うと、NHKドラマで兄弟役を好演した阿部寛(兄の秋山好古)と本木雅弘(弟の真之)が目に浮かびますが、秋山真之海軍参謀と、特に上官だった東郷平八郎海軍大将はチリ、エスメラルダと深いつながりがあります。

船上パーティーで
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チリ国旗の前で挨拶する白い制服姿のカルロス・シュナイット艦長、お隣にパトリシオ・トーレス駐日チリ大使

冒頭、シュナイット艦長は「エスメラルダの主な目的は海軍学校を最近卒業した士官候補生や船員たちの船上での訓練を実施することです。日本とチリは地理的には遠い存在ですが、太平洋を挟めば隣同士です。加えて、海軍関係において両国は長い友好の歴史があり、本船エスメラルダ号はその証となるべく、大きな役目を担ってきました。今回の4日間の滞在中に、チリ国、チリ海軍、チリ人、そして私と一緒にいる乗組員たちを皆さまに知っていただくために、我々も全力を尽くしておもてなしをしていきたいと思っています」と語りました。

自民党の二階俊博幹事長の名代として出席した武田良太幹事長特別補佐、衆議院議員は「チリは親日国であり、日本と多くの共通点があります。特に地震・津波での防災面での協力は今後ますます重要になってきます。昨年の国連における〝世界津波の日〟の設定では、日本の提案にチリはいち早く共同提案国として賛同してくれました。また日本で開催する世界津波の日にはチリから14名の若い津波防災大使が参加予定です。両国で協力していきたいと思います」と語り、海の親善大使であるエスメラルダ号の航海の無事を祈っておりますとの言葉で〆ました。

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乗員の皆さまがピスコサワーやワインをサービス

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赤ワインはTAMAYAのカベルネ・ソーヴィニヨン
果実味もあり、タンニンもきめ細かくなめらか

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エンパナーダも登場、美味

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バンドメンバーも船員さん、Abbaのマンマ・ミーア、良かったです!

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photo by Ayano Kosaka

当日アテンドしてくださったのは祖父から3代続きの海軍家系のディエゴさん
「サムライや武士道は海軍に通じるものがあるので興味がある」とおっしゃっていました。

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高い! 甲板からトップマストまで40m
ディエゴさんは毎日登って作業なさっているとか


イルミネーションでさらに魅力が増したエスメラルダ号
前方にはホストシップの海上自衛隊、護衛艦の「まきなみ」が停泊しています。


[黒ハート]ツイッターでエスメラルダ号の一般公開の最新情報を発信しています。
27日(土)、28日(日)の14時~18時ですが、28日(日)は海上自衛隊の護衛艦「まきなみ」も見学できるようです。滅多にない機会なので是非! 詳細はコチラ


セーニャ20周年記念ヴァーティカル・テイスティング・デイナー@八芳園 [チリワイン]

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整然と並んだワイングラス、和の要素を感じさせるテーブルセッティング

昨年3月に東京で行われたベルリン・テイスティング10周年記念イベントに続き、今年はセーニャのブランド立ち上げから20周年を記念したヴァーティカル(垂直)テイスティング・ディナーが開かれました。先のベルリン・テイスティングではチリワインが世界のトップワインに伍することを見事に証明しています。

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ヴィーニャ・セーニャ社のオーナー兼代表取締役社長エドゥアルド・チャドウィックさんのあいさつ

世界のワイン界とセーニャの誕生
1855年に仏ボルドー地方メドック地区&ソーテルヌ地区の格付けが行われ、フランスのファインワインの存在を世界に示しました。イタリアのワイン造りはフランスよりも古い歴史がありますが、世界を驚かせるワインの出現はスーパー・タスカンのサッシカイアやソライアで、それは1960年代後半から1970年にかけての出来事です。

ニューワールドでは1960年代後半に、アメリカ・カリフォルニアの地にワイナリーを興し、パイオニア的存在としてワイン界をリードしていたのがロバート・モンダヴィでした。そして、チリでは・・・アメリカをお手本にワイン造りを進め、国際市場への進出を狙っていましたが、1870年創業のヴィーニャ・エラスリスでも輸出は厳しく、チリワインの良さを認めさせるまでには至っていませんでした。

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今は亡きモンダヴィさんとの2ショット、チャドウィックさん、お若い!

1991年、ロバート・モンダヴィが初めてチリを訪れます。チャドウィックさんの案内でアコンカグア・ヴァレー、マイポ・ヴァレー、コルチャグア・ヴァレーを視察。この当時、モンダヴィはすでにバロン・フィリップ・ロスチャイルドとのジョイント・ベンチャーで『オーパス・ワン』をリリースし、世界的名声を得ていました。

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画像協力:セーニャ
セーニャの丘の中腹にある42㌶のぶどう畑にはカベルネ・ソーヴィニヨンCS、カルメネール、メルローME、カベルネ・フランCF、プティ・ヴェルドPV、マルベックMaを植樹


チリのポテンシャルを実感したモンダヴィは4年かけて、チャドウィックさんとアコンカグア・ヴァレーの理想的なテロワールを探し求めました。そして、2つのファミリーのジョイント・ベンチャーとして『セーニャ』がデビュー。1997年に、ファーストヴィンテージの1995年をリリースしています。スペイン語で〝シグナル〟の意味を持つワインは、チリ最初のアイコンワインになりました。

ベルリン・ティスティング
チリワインが世界のファイン・ワインであることを示すため、チャドウィックさんは2004年にベルリンでブラインド・テイスティングを仕掛けます。フランスの格付けトップシャトーと自身が造るワインとの比較試飲です。彼は「トップ5に入れば良いと思っていました」と語っていましたが、結果は1位『ヴィニェド・チャドウィック2000』、2位『セーニャ2001』で、チリ産が圧勝、世界を驚かせました。

彼がセーニャの畑を探していた当時、チリを訪問したのが日本のワインジャーナリスト有坂芙美子さんです。セーニャの生い立ちを誰よりも良く知っている彼女をチャドウィックさんはとても信頼しています。2004年のベルリン・テイスティングに参加できなかった有坂さんは、「東京で同様のテイスティングを開きましょう」とチャドウィックさんに提案。「日本はフランスワインの位置付けが高いのでギャンブルのようだ」と思いつつも、チャドウィックさんは提案を受け、開催を決断します。そして、2006年6月に行われたテイスティングでは次のような結果になりました。
>>>http://non-solo-vino.blog.so-net.ne.jp/2006-06-15

チリワインは熟成に耐えうるか
ボルドーのトップシャトーとのブラインド・テイスティングで世界的な評価を受けたヴィーニャ・エラスリスですが、チャドウィックさんにはもう1点、気になっていることがありました。チリワインの熟成の可能性です。これを証明するために、セーニャに特化したヴァーティカル・テイスティング・アジアンツアーが行われました。2011年の香港、台北、ソウルのツアーでは、アジア出身者として初めてマスター・オブ・ワインMWを取得した香港在住のジニー・チョー・リーMWが仕切っていました。2012年には中国(深圳、福州、廈門、杭州、上海)でもツアーを開催。ディナーで紹介された映像と同じyoutubeがあったので、ご参考までに。いずれの都市でもセーニャが健闘しています。>>>https://youtu.be/ZFAJlm5fYic

東京ではセーニャの4ヴィンテージを食事と合わせて
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1999年ヴィンテージ
CS75%、ME16%、カルメネール9%
暑くて乾燥した年。わずかにブレット臭、中華街の香辛料(スターアニス、しょうが等)、口中ねっとり感、黒オリーブ、アーシーなニュアンス、タバコ、ソフトなタンニン、優しく心地良い余韻

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2004年ヴィンテージ
CS51%、ME35%、カルメネール6%、CF5%、PV3%
冷涼年を反映したエレガントなヴィンテージ、料理との相性面で当日のベスト
深みのあるガーネット色、スミレの花、黒系果実、黒胡椒や黒オリーブ、鉛筆の芯、酸味もソフトでタンニンも滑らか、口中でのバランス良好。供出された料理と、うまく寄り添ってくれたヴィンテージ

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2008年ヴィンテージ
CS57%、カルメネール20%、ME10%、PV8%、CF5%
2005年からビオディナミ農法を導入。ヴィーニャ・セーニャでは豊かな土壌とそこに生息する多様な生き物の生態系を保つことに注力。涼しい年で乾燥した夏。収穫期は長く、最後はカルメネール(5月2週まで)

チャドウィック:ビオディナミによって自然のエネルギーがワインに集まっています。カシスやブラックチェリー、土っぽさもあり、カルメネールからはバルサミコのニュアンスも感じます。甘いタンニン、舌触りも滑らかで、今後の熟成が楽しみなワインです。

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現在市場に出ている2012年ヴィンテージ
CS52%、カルメネール23%、ME12%、Ma7%、PV6%、新樽率70%、22ヶ月樽熟
暖かくほどよい気候下、健全で凝縮感のあるぶどうを収穫。杏を思わせる酸味、黒系果実(カシス、ブラックカラント)、甘草、ココア(チョコ)、きめ細かい滑らかなタンニン、長い余韻、長熟のポテンシャル、上質で将来が楽しみなヴィンテージ.。味わい面で当日のベスト

チャドウィック:リズム感のあるワインを提供したい。ワインはCS骨格、カルメネールのスパイシーさや丸み、MEフレッシュな味わい、 Ma甘いチョコのニュアンス、PVスミレの香りが各要素を構成しています。2012年は赤ちゃんのようなワインですが、調和が取れていてタンニンはシルキーで余韻も長いです。若くても熟成しても楽しめるワイン造りを目指していますが、2012年はまさにそのようなワインです。

和の要素を盛り込んだメニュー
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鴨胸肉とフォアグラのサラダ仕立て × セーニャ1999
舌の上に広がるフォアグラの脂分がワインを口にすることできれいに洗い流されて

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金目鯛とごぼう 茄子のオランダ煮、葛を纏ったコンソメスープ、三色パプリカ × セーニャ2004
セーニャのアーシーさとごぼうの土っぽさ、和風出汁が絶妙、ナイスなハーモニー

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茸と穴子の天ぷら × セーニャ2008


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すきやき 焼き豆腐、椎茸、ぺティオニオン、温泉卵、ごぼうチップ、かんずり×セーニャ2012
醤油、ごぼう、かんずりの要素がセーニャの複雑味と絡み合って

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お寿司と合わせ味噌 × ヴィーニャ・アルボレダ2013
ウエルカムドリンクに出たヴィーニャ・アルボレダ2013(SB100% )と合わせてみました。
超フレッシュな2013年(個人的には2012年ヴィンテージのほうが合うと思います)の清冽で石清水のようなイメージが和の素材と良い相性!

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桜のデザート

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終盤のごあいさつ

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チャドウィック社長とマーケティング・ディレクターのロレトさん

記念イヴェントのお土産はベルリンテイスティングブックの第2版
チャドウィックさんにはfumiko名を入れたサインをお願いしました!

ヴィーニャ・エラスリス、ヴィーニャ・セーニャの今後更なる飛躍を期待しています。
ありがとうございました!!

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〝7〟をキーワードにしたコンチャ・イ・トロ『ドン・メルチョーの秘密』 [チリワイン]

チリからコノスル社のチーフ・ワインメーカー、アドルフォ・フルタードさんが来日して行った『シレンシオ』発表のプレスディナーから2日後、チリの名門コンチャ・イ・トロ社からアイコンワイン『ドン・メルチョー』の醸造責任者エンリケ・ティラドさんが来日! 本来は国内でしか行わない特別なテイスティングセミナーを開催しました。
ちなみに昨年創業130周年を迎えたコンチャ・イ・トロ社はチリ最大のワイン生産者で輸出量は国内第1位。創業21年の若いコノスル社はコンチャ・イ・トログループで、現在チリ第2位です。

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1987年、チリで最初に造られた超プレミアムクラスのワインが『ドン・メルチョ―』
創業者スペインの名門貴族コンチャ家のドン・メルチョー氏の名を冠したワイン

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(C)Concha y Toro
マイポ・ヴァレーにあるコンチャ・イ・トロ社のエントランス

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Fumiko AOKI /2013年9月撮影 
メルチョー氏の故郷スペインだけでなく、欧州の高級な家具や調度品が並べられた優雅なサロン

ドン・メルチョー醸造責任者来日記念パーティーでのサプライズ
輸入元日本リカーの竹内均社長は「世界的にもトップに入るドン・メルチョーのブレンド前のコンポーネントテイスティングを体験することで、ドン・メルチョーをご理解いただけることと思います。また、同じエリアで産出するワインでも土壌や気候の微妙な違いによって香りや味に違いが出ることもご理解いただけるはず」とあいさつ

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ワインラバーさんも参加した記念パーティーでは、ドン・メルチョーを構成する〝7 parcels(区画)〟のワインをテイスティングしました。ドン・メルチョーは異なる要素の7区画のワイン(1~6 はカベルネ・ソーヴィニヨン、7はカベルネ・フラン)からできていて、エンリケさんのブレンド術により、その年最高のワインを造り出しています。

ここでエンリケさんがこだわったのが、キーワードの〝7〟 
チリから輸送してきた2013年ヴィンテージの7区画をブレンドして、ドン・メルチョーを完成させる間、ベートーベンの『交響曲第7番』を3つの木管楽器(オーボエ、クラリネット、ファゴット)と4つの弦楽器(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)の計7楽器で演奏するという趣向。

「ドン・メルチョーとオーケストラの共通点はそれぞれの構成要素が合体して出来上がるという点で、ワインもオーケストラもソロと全体では印象が異なります。これから各区画を〝異なる割合でブレンド〟して、ドン・メルチョーを完成させますので、皆さんは各楽器をドン・メルチョーのひとつの区画だと思ってご覧ください」とコメント。う~ん、貴族出身のドン・メルチョーらしい発想!

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ブレンド比率は通常カベルネ・フランCFは2~9%(年によって異なります)とカベルネ・ソーヴィニヨンCS

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マイベストは第5区画、ひとことで表現するとエレガント!
シダ、上品な酸(7つのなかで一番きれい)、きわめて滑らかで優しいタンニン、フランス的な味わい。単独で飲んでも十分おいしいワイン。「この酸は大事で長熟の要素のひとつ」とエンリケさん

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ワインラバーさんの参加費(7000円)。特別空間でのセミナーを楽しみ、ワインと料理を楽しみ、極めつけはドン・メルチョ―2009(11000円)のお土産。皆さん、笑顔、笑顔でした!

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チリのカベルネにはお肉がよく似合います!


Special Seminar 〝The Secret of Don Melchor -7 parcels〟
記念パーティーの前にプレス向けセミナーを開催

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エンリケ・ティラドさんは1999年からドン・メルチョー専任のワインメーカーに就任し、現在ではコンチャ・イ・トロとバロン・フィリップ・ロートシルトのジョイントべンチャー『アルマヴィヴァ』の醸造責任者でもあります

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(C)Concha y Toro
アンデス山脈麓にあるマイポ・リヴァーの北側に位置し、海抜は650㍍、面積は127㌶
プエンテ・アルトはマイポ・リヴァーによってアンデス山脈から運ばれた堆積物が蓄積した土壌。石が多く、貧しく、根は水を求めて深くまで成長。日較差は20度、アンデス山脈の麓は夜間山からの冷たい風が畑に吹きこみます。

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(C)Concha y Toro
世界でも最高のCSが産出できるプエンテ・アルト
第1区画から第7区画まで分かれていますが、畑全体は100~150ほどの区画に細分化(1㌶かそれ以下)されており、畑のなかにさらに細かな畑がある感じです。以下、エンリケさんのコメント

第1区画
口中での第一印象は甘味、最終ブレンドでは赤い果実のキャクターを表現

第2区画
スパイスの印象、ミネラル、果実味、 口中にタンニン(粒の粗さ)、年によってはメンソールの印象が出る、第1区画と比べてそれほど甘味はない

第3区画
口中でタンニンの力強さ、長い余韻、最終ブレンドではタンニンの存在感を示す、長熟なワインにはタンニンが大事、有用な役目

第4区画
最終ブレンドでは異なる特徴のワインを調和させる役割、果実味、最初から最後まで継続したバランスの良さ、毎年ブレンドに欠かせない区画のワイン

第5区画
鉛筆の芯 口中に残るフレッシュな酸、繊細で柔らかなタンニン、最終ブレンドで綺麗な酸が加わることは大事な構成要素、長く熟成させることができる

第6区画
最終ブレンドで深み、濃厚さを表現。口中でのふくらみ、凝縮感、余韻も長い。最終ブレンドで中盤から後半にかけて長い存在感を示す完璧なワイン

第7区画
2~9%使うことで、アロマの複雑味をもたらす。フローラル、果実味、スパイス。口中では繊細なタンニン、CSよりフェミニンなワイン

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7本をじっくり確認してからスタート!

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シリンダーも手慣れた扱い

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2013年ヴィンテージの完成!

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一番奥左から順に1~4、中央左から5~7、手前左から2009年、2010年、7区画のブレンド

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(C)Concha y Toro
プエンテ・アルトのカベルネ・ソーヴィニヨン、畑全体の90%を占め、樹齢は30年
他の品種はカベルネ・フラン(1999年からブレンドに使用)、メルロ(1995年に3%だけブレンド)、プティ・ヴェルド

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完成形としてサービスされたのが2009年と2010年
■2009年・・・CS96%、CF4%
暖かな気候で春は多雨、口に含むとタンニンの甘さ、フレッシュさや酸味。ラストに赤い果実のさっぱり感が残る(エンリケさん)

香りから熟成のアロマを感じるのでより複雑さが出ている。果実味と酸味のコントラスト、シガーやタバコのニュアンス、まだ熟成が楽しめる(大越)

■2010年(船で日本に向かっている途中)は・・・CS97%、CF3%
寒い年で収穫時期も例年より10日から2週間遅れた。赤系果実&黒系果実のアロマとCS由来のアロマ、ミネラル、グラフィット、エレガントなタンニン、多層的な表現力をもち、純粋なテロワールを強く反映したワイン(エンリケさん)

■7区画をブレンドした2013年(2016年後半に発売予定)・・・CS93%、CF7%
緻密さがあり、力強さ、上品さ、エレガントさをバランスよく表現(エンリケさん)


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エンリケ・ティラド講師、クリスャン・ロペスさん、大越基裕コメンテーターの3ショット

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コンチャ・イ・トロ アジア・パシフィックCEOのクリスチャン・ロペスさんが手にしているのが記念パーティーに登場したスパークリングワイン『スベルカッソー エクストラ・ブリュット』です。チリから海外に出すのは初めてということで日本未輸入。シャンパン製法でCH85%とPN15%のブレンド

ドン・メルチョーに関するお問い合わせは日本リカー(株)商品部まで 電話03-5643-9772


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コノスルの夢の実現! 11月5日に発売するスーパーカベルネ『Silencio シレンシオ』 [チリワイン]

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撮影:2013年9月@コノスル
チリのサンチャゴから南に150km、コルチャグア・ヴァレーにあるコノスル

10月中旬、チーフワインメーカーのアドルフォ・フルタードさんが来日しました。
昨年の10月、シェ松尾でお目にかかったので、1年振りの再会です。実はその時に面白い試みをしました。世界のトップカベルネとコノスルのワインとのブライド比較です。そのワインというのが、今秋リリースする『シレンシオ(静寂の意味)』、ちょっとプレイバックしますね!

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撮影:2013年10月@シェ松尾

ラベルがないワインが『シレンシオ』です。
順にアルマヴィーヴァ2010(チリ)、オーパスワン2009(アメリカ)、シャトー・モンローズ2007(フランス)。ヴィンテージ揃いではなかったのが少し残念でしたが、私のベストワンはアルマヴィーヴァ。ラベルなしのワインの印象は・・・ニューワールドではなく、フランス寄りの路線を目指しているなぁという感じでした。そして、そのワインが体裁を整え、姿を現しました!

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アドルフォさんも安心したのかな、昨年より若くなった感じ!
余談ですが、ディナー時、誰かが携帯に入れた男優「藤岡弘」の写真をアドルフォさんに見せて、「似ている」と言ったようです。同じテーブルだった我々のところにその携帯を持ってきて、笑顔で見せていたアドルフォさん。なるほど~似てますね、藤岡弘に(笑)

月によってはフランスを抜いてチリが1位に
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輸入元スマイルの菅宣雄営業本部副本部長は「1994年からバリューフォーマネーなワインとしてコノスルを扱っていますが、昨年は35万5千ケースを販売。今年1月~9月では115.7%と好調で、年末には40万ケースに手が届く勢いです。いまコノスルはチリ2位のブランドで、レンジのなかではプレミアムクラスが伸びています。コノスルと言えばイノベーション、今年は『シレンシオ(静寂の意味)』がそれです。3年前からリリースの話が出ていたワインで、満を持しての発売です。世界のトップワインに比肩するものであればと思っています。今やチリワインは通関実績では月によってフランスを抜いて第1位になることもあります」と自信あふれる開会宣言!

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パトリシオ・トーレス駐日チリ大使もご臨席くださいました。
冒頭、大使は「新しいワインのお披露を前に皆さんワクワクなさっていることと思います。チリと日本は近い関係にあります。貿易、科学、文化等、多くの分野で交流があり、相互に重要な国になっています。昨年、日本はチリに対して150億ドルの投資を行い、最大投資国になりました。またチリは日本にとって2番目のワイン輸出国になっています。8月には安倍総理夫婦がチリを訪問し、官邸ではチリワインで乾杯しました。北から南までの産地で良質のワインを数多く生産しているコノスルのワインを皆さんと味わうこと、そして新アイテム『シレンシオ』をテイスティングすることを楽しみにしています」とあいさつ

アドルフォさんは「シレンシオを披露できることを嬉しく思います。チリにとって日本は大事な市場であり、コノスルブランドは躍進しているので、引き続き、頑張っていきたいです」と続けました。


モナリザの料理とのマリアージュ
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アミューズ・ブーシュはスパークリングワイン ブリュットNVと合わせて

アドルフォ:冷涼エリアのビオビオ・ヴァレー産、CH92%、PN8%、シャルマ法、6か月滓と一緒にしておくことで深みを持たせたスタイル、柑橘系果実、白い花のイメージ

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カニとサラダを詰めた真っ赤なトマトのロザス仕立てとシングルヴィンヤード ソーヴィニヨン・ブラン2013と 
アドルフォ:カサブランカ・ヴァレー産(海から7km、エル・センティネラの第10区画)、フンボルト海流は夏でも12~13度と海温が冷たいこと、また太平洋の塩分濃度が高いので、海風に乗って内陸に入り込む霧が塩分を含み、それがぶどうの粒や葉に残ることでワインにその影響が出ます。冷涼なエリアなので自然と収量も下がり、結果、凝縮感のあるぶどうが収穫できます。

清涼感のある酸味と果実味とアルコールのバランスがとても良いワイン、和食にもお薦め!


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すっぽんのコラーゲンたっぷりコンソメ仕立て 松茸と菊花風味とシングルヴィンヤード リースリング2012
アドルフォ:ビオビオ・ヴァレー産、ステンレスタンクで発酵、醸造。MLFも樽使用もなし。発酵が終わる少し前に発酵を止め糖分を残しています。2012VTはペトロール香が出ています。チリは春から夏の間、雨が降らないので、灌漑が必要ですが、ここの区画は緯度、高地の関係で灌漑は不要、チリでも特殊なエリアです。

sorry~少しピン甘~
私的感想:器の下には茶碗蒸しのような味わいの一品が隠れていました。とにかく香りがユニーク、松茸由来の土っぽいニュアンスが全体を支配し、料理を口に運ぶと、すっぽんやコンソメの出汁の旨味、素材からのエキス分が複雑に絡み合い、何と何と、果実味、エレガントな酸、ペトロール香、若干残糖を感じる余韻のリースリングとピッタリと調和、ビックリ!

「亀(すっぽん)を初めて味わいました。チリでは亀をペットとして飼うことがあるので、少し罪の意識を。でも美味しかったので良かった」とアドルフォさん!


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オマール海老のグリエ 秋なすのフライと栗添えセロリラブのピューレとともに
コノスルのアイコンワインオシオ ピノ・ノワール2012と合わせて

アドルフォ:1999年にピノ・ノワールでアイコンワインを造ろうと決断。ピノ・ノワールはコノスルにとって大事な品種であり、今や世界で一番ピノ・ノワールの生産が多いのがコノスルです。ファーストVTは2002です。2012年は個人的に今までで一番良い出来だと思っています。87%がカサブランカ産、13%がサン・アントニオ・ヴァレー産のぶどうを使用。果実の特徴としてブラックチェリーのニュアンスがあり、爽やかな酸とジューシーな味わいが出ています。熟成が期待できるVT。海の幸オマール海老の旨味の凝縮感、一皿のなかにいろいろな要素が入っているので、オシオの複雑味とうまく重なります。


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カサゴのポワレ ごぼうと彩りトマトのデュグレレ風とカベルネ20バレル リミテッド エディション2011

私的感想:見た目、味わい的に好みの一皿。カサゴの皮のコリコリ感と焦げ具合がワインのロースト香と。また桜海老やごぼうから出汁を取ったデュグレレソースの旨味がカベルネだけでなく、ピノやリースリングとも良く合い楽しめました。


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仔羊ロース肉の香草風味 塩岩包みロースト
新アイコンワイン! シレンシオ カベルネ・ソーヴィニヨン2010と
食感が程よく、しっかりした塩味の仔羊と、果実味と柔らかなタンニンのナイスバランス


[黒ハート]2014年11月5日発売予定、カベルネ・ソーヴィニヨン98%とカルメネール(ペウモ産)2%、価格は18000円(税別)、全生産量2400本

アドルフォ:2005年に醸造メンバーとニューワールドで一番のカベルネを造ろうと話し合い、リサーチ(土壌、醸造等)を開始。試行錯誤しながら5年間でなんとなく方向性が見えてきました。シレンシオはチリで最高のカベルネを生産するアルト・マイポ地区の5つの区画(平均樹齢50年以上)から6~8樽を生産、全45樽のうちから4人のワインメーカーが9回にわたりブラインドテイスティングを行い、最終的に最良の9樽を選別。フレンチオークで26ヶ月熟成させ、その後2年近くの瓶熟を経てリリース。やや控えめな『シレンシオ』と命名したのはワインに語って欲しいと思っているからです。コノスルのアイコンワインは2つあり、オシオはコノスルのDNAを発信していくワイン。一方、チリと言えばカベルネであり、それに添ったアイコンワインがシレンシオ、フィネスとエレガントさを目指したワインです。

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乾燥した涼しい気候の2010年産、色調は深みのあるルビーレッド、ブラックチェリーやカシス、ミント、ココア、レザー、タンニンはソフトで滑らか。先週日本に届いたばかりなので購入したらセラーでゆっくり休ませて!

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SB2013からシレンシオ2010までのラインアッップ、至福の時間

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フロマージュ3点盛り合わせ

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カラフルなデザート

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6枚目にあるトーレス大使とアドルフォさんの2ショット、おふたりの間にあるモナリザの絵、おわかりいただけますか。店名の由来になっている絵画です。料理修行の為、夢を抱いて渡仏した若き河野透シェフが現地で遭遇した予想外の出来事、落ち込んでいた時に彼に元気を与えたくれたのが、ダヴィンチの描いた『モナリザ』だった・・・以前そのようなお話を伺いました。そんなシェフがコノスルのワインを試飲して熟考してくださったマリアージュ。ワインと料理がバランスの良いハーモニーを奏でていました。素晴らしかったです。

ボルドー系品種がお好きなトーレス大使はSBもお気に召したようで、とても喜んでいました。アドルフォさんと同じ学校だったことがわかり、テーブルでは昔話も・・・。アドルフォさんはシレンシオ発売で安堵していましたが、イノベーションのコノスルでは次なるチャレンジにも取り組んでいます。シャンパン方式のブラン・ド・ブランもその1つ、2017年頃にはお披露目されるかもしれません。

トーレス大使、アドルフォさん、ゴンサロさん、スマイルの菅副本部長、佐藤正樹さん
貴重なひとときをご一緒させていただき、本当にありがとうございました!

■シレンシオに関するお問い合わせ (株)スマイル酒類事業部 電話(03)6731-2400まで

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『ビニャ・マイポ』ヘッドワインメーカーのマックスさんが造るスーパー・プレミアム・ワイン  [チリワイン]

安倍総理の南米5ヵ国(メキシコ、トリニダード・トバゴ、コロンビア、チリ、ブラジル)歴訪は連日現地の様子が放映されていたので南米をより身近に感じていました。折しもチリのビニャ・マイポ社からヘッドワインメーカーのマックス・ウェインラウブさんが来日したので、9か月ぶりに再会できました!

輸入通関実績でチリは第2位(2014年6月データ)
チリワインが躍進しています。
ワイン国別輸入通関実績(2014年1月~6月累計)を見ると、スティルワイン(2リットル以下の容器)では1位のフランス(23,222,294リットル/ 前比99.6%)に続いて、2位はチリ(20,139,513リットル/ 前比120.4%)、3位のイタリアとは415万リットルの差があり、余裕の伸び具合です。
出典:酒販ニュース 第1851号

日本市場で期待したい高級路線
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キンタ・デ・マイポのブドウ畑ロウワーテラス(CS向き)、アッパーテラス(シラー向き)、ヒルサイド

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ビニャ・マイポは1948年創業でサンチャゴから南38kmのマイポヴァレーに位置し、今はコンチャ・イ・トロのグループ(1968年)に属しています。輸出相手国は76ヵ国(2013年現在)、日本は英国、スウェーデンに継いで第3位です。

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マックスさん来日の目的のひとつは高級ワインの訴求対策。2011年に発売したスーパー・プレミアム・ワイン『プロテヒード カベルネ・ソーヴィニヨン(CS)』もそのひとつです。マイポ川の川岸、水はけの良いテラス状の畑の一角に凝縮したブドウが実るエリアがあり、そこのCSを使ったワインがプロテヒード!

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ビニャ・マイポが誇るシラーは火山灰土壌から!

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シラーが好きなマックスさんが、ビニャ・マイポの独特性を示すことが出来るワイン造りを目指して完成したのがアイコンワインの『アルト・タハマール』、シラーの優美さと力強さを表現しています。

ラベルにはその昔、マイポ川の氾濫を防ぐために堤防作りをしていた様子が描かれており、教会の絵はマイポ・タウンの象徴『プリシマ・デ・マイポ教会』

和食とのマリアージュも@赤坂ジパング
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マックスさんを囲んで輸入元サントリー(左から)西村高人さん、岩下浩部長、三宅智子課長

番外編はオリーブと塩の味付海苔で
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マックスさんとキンタ・デ・マイポ副セールスディレクターのキャサリン・ウォンさん

築地の丸山海苔店で見つけた海苔(伊リグーリア産オリーブオイル&仏ゲランド産の塩を使った味付海苔)で甲州のスパークリングワインとビニャ・マイポのソーヴィニヨン・ブラン(SB)を試しました。岩塩とオイルの具合が絶妙で、甲州だと塩気と相まってすっきりした印象、SBと合わせると第3の味わいが口中に広がり、よりふくらみを感じました。評判は上々、マックスさんも海苔体験は初めてだった由、食に関して探究心の強いマックスさんだけに興味を持っていただけたことは嬉しかったです。

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和の素材を引き立ててくれたのは甲州のスパークリング
野菜のハーブ的なニュアンスはSBと好相性

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出汁と鱧(ハモ)はSBだけでなく甲州にも合わせて

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ビニャ・マイポのSBはAlcが13.5%と軽く、身体への負担が少ない点が好き
魚介類の軽やかな脂っぽさや青系野菜と良いハーモニー

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リミテッド・エディションのシラーに合わせて
とうもろこしの甘さと衣の脂分が素直においしい印象

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#1:登美の丘スパークリング甲州2008
「泡が細かく、クリーミー」とマックスさん、シャンパン製法による甲州の魅力を感じていただけた由
甲州は香りが控えめなので、和の素材の引き立て役として最適

#2: グラン ・デヴォション ソーヴィニヨン・ブラン2012
2008年に発売した「グラン・デヴォション」スーパー・プレミアム・シリーズ。フレッシュで爽やか、ライムや青リンゴ、パッションフルーツの香り、バランス良

#3: リミテッド・エディション シラー2010
2007年に2005年VTをリリース。ウルトラ・プレミアム・シリーズの「リミテッド・エディション」はシラー98%、CS2%、香りが魅力的、味わいまろやか、Alcは14.5%と高いのですが、Alc由来の甘さが喉の奥に心地良く癒される気分、上質のシラー!

#4: プロテヒード カベルネ・ソーヴィニヨン2010
CS100%、VTを重ねることでさらにマイポ・ヴァレーのCSの底力が発揮されるはず

#5: アルト タハマール2009
シラー82%、CS18%。30ヶ月の樽熟成(フレンチオーク)で40%新樽、60%2回使用樽
ブラックベリーやブラックチェリー、新樽由来のココアのニュアンス、きれいな酸味と重厚感

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マックスさんからサイン入りの『プロテヒードCS2010』のプレゼントが!
マイポのCSの重厚さとエレガンスを備えたワイン、セラーで5年間は寝かせておきます。その頃には輸入していて欲しいです。

現地ビニャ・マイポではショコラ!
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マックスさんはコンチャ・イ・トロで7年間経験を積んだ後、2007年にビニャ・マイポのヘッドワインメーカーに。ワイン造りでは「バランスと調和」を大事にしています!(2013年9月撮影

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ビトラルシリーズ、グラン・デヴォションシリーズを中心にテイスティング
最後に私の好きなリミテッド・エディションも登場しました、感激!

この地のテイスティングで、マックスさんに「ビニャ・マイポのSBはAlcが程良いので和食に合わせやすい」とコメントしました。その時、「来月日本に行くよ」とのリアクションがありました。日本に戻って1ヶ月後、サントリーさんの計らいでマックスさんとの再会が実現。10月16日のことですが、柚子の味を好んでいたのが印象的でした。

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テイスティングの後で、出してくださったのがショコラ。カベルネやシラーのタンニンとカカオのポリフェノールは合いますよね、特に若いVTは!


紹介したビニャ・マイポのスーパー・プレミアム・ワイン、アイコン・ワインは生産量が少ないので、まだ未輸入状態ですが、サントリーの直営ワインショップ『カーヴ・ド・ヴァン』に極少量在庫がある場合も。EPA効果は確実に出ています。チリの高級ワインの素晴らしさを消費者の皆さんに知っていただくためにも、ビニャ・マイポの高級路線対策が早く実現することを願っています。

9月18日はチリの独立記念日ですね。話題の映画NOも公開されました。
ワインだけじゃないチリ話題、増えそうです♪

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10th 『The Annual Wines of Chile Awards』 受賞ワイン試飲会@アグネスホテル東京 [チリワイン]

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アワードの記念クロスの上に並べられた受賞ワインたち@アグネスホテル東京

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第10回『ザ・アニュアル・ワインズ・オブ・チリ・アワード2013』でベスト・イン・ザ・ショー、最高峰のワインに選ばれたのは、ベスト・バリュー・レッドとダブル受賞をしたエラスリス ドン・マキシミアーノ・ファウンダーズ・リザーヴ2008(@8925)でした! 日本での輸入元はヴァンパッションさん


東関東大震災から2年目となる3月11日、田辺由美Wine Schoolワインアンドワインカルチャーと一般社団法人ワインアンドスピリッツ文化協会が主催、チリワイン協会が特別協力で表記の試飲会を開催しました。

『The Annual Wines of Chile Awards ザ・アニュアル・ワインズ・チリ・アワード2013』に関しては3月21日付のワインのこころに概要を載せています。

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田辺由美講師によるセミナーではチリのテロワールについて解説

品質の良さと値頃感は抜群のチリワイン
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当日は第1部の試飲会(流通業・小売業・料飲店対象)、セミナー/第2部の試飲会(有料試飲会・一般愛好家対象)、セミナー/プレミアム・ワイン・ディナーという形で進行しました。主催者側の発表では来場者総数601名とのこと

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輸入元モトックスさんにはおススメワインがいっぱい!

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左はモトックスさん扱いのビーニャ・バルディビエソのシングル・ヴィンヤード サグラダ・ファミリア・カベルネ・フラン レセルバ2009(@2310)、アワードではブロンズメダルを受賞。古き良き時代のカベルネ・フランを連想させる味わい、エノロゴの戸塚昭先生が珍しく賞賛した1本(先生が褒めるなんて奇跡です・笑)

右はアワードのべスト・カテゴリー ロゼに選べばれたヴィーニャ・ヴェトレラのリトラロゼ ピノ・ノワール2012、軽快な飲み心地、日本未輸入ワインです!

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注目品種はシラー、ラベル表記はシラーズではなく、ローヌスタイルを意識したシラーが多いとのこと。輸入元スマイルさん扱いの『コノスル』、シラー2部門とピノで快挙!
ベストカテゴリー<シラー> コノスル シングル・ヴィンャード @1942 8月か9月に日本上陸!
ベスト・カテゴリー<シラー> コノスル20バレルリミテッド・エディション2009 @2632
ベストカテゴリー<ピノ・ノワール> コノスル20バレルリミレッド・エディション2010 @2632

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画像:田辺由美Wine School 提供
左からチリ大使館商務部商務参事官ヘルマン・ベックさん、田辺由美さん、農務参事官ヴィンセント・ピントさん、Wines of Chile 開発リサーチセンター代表兼チリ国立大学農学部副学部長のマルコ・シュワルツさん

開催日が3・11だったことで、会場内には募金箱が設けられました。総額55,850円の義援金は一般社団法人3・11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構に寄付されることになっています。
関係者の皆さま、本当にお疲れ様でした!
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