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アンリオ家の歴史をつなぐ『キューヴ38』、世界に先駆けサードエディションを披露@アピシウス [来日したワイン生産者&関係者(シャンパン)]

ソレラシステムによる“永遠のリザーヴ”ワイン

2015年、アンリオ ファミリー グループの8代目社長に就任したジル・ド・ ラルズィエールさん
右後方にあるファーストエディションの容器は、キューヴ38のタンクを模した形になっています。
シャンパーニュ地方アンリオ、ブルゴーニュ地方ブシャール・ペール・エ・フィス、シャブリ地区ウイリアム・フェーブル

輸入元ファインズ主催のチャリティ試飲会のために来日したド・ ラルズィエール社長が、別開催のメーカーズランチで、6月発売予定の『キューヴ38』のサードエディションを披露しました。


会場はフレンチの名門『アピシウス』

ウェルカムシャンパンは注目のロゼ ブリュット ミレジメ 2008

口開けはインターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)で、金賞&トロフィーをW受賞しているアンリオ自慢のヴィンテージ・ロゼ。秀逸なロゼはワインのこころFB版で紹介させていただきました。

時間を大事にしているアンリオとアピシウス


サービスしてくださったのは2013年からアンリオのアンバサダーとして活躍している情野博之シェフソムリエ。「ムニエは使わず、シャルドネとピノ・ノワールという対照的なぶどうをブレンドしているメゾンで、NVのブラン・ド・スーヴェランにしても4年間という長い熟成を経ています。出汁を取って、じっくりと仕上げていくうちの料理ととても良く合っていますし、お客さまもアンリオ好きの方が多いと感じています」と語っていました。


ロゼと前菜の鰆のフライ、鯨のカルパッチョを合せると、切れのよい酸と軽いタンニンが口中をリフレッシュ!鯨の登場に初めは驚いていた同社長ですが、相性には満足なさっていたご様子


綺麗な温製鮑と茸のモザイク仕立てのテリーヌ
右上には)オリーブオイルで伸ばしてペースト状にした鮑の肝

キューヴ38 ファーストエディション&サードエディションの解説

photo by Fumiko (2015年11月)

『キューヴ38』は467ヘクトリlットルのステンレスタンクの名前で、シャンパンもそれに由来しています。現在、このタンクのなかには1990年から昨年収穫した2016年までのワインが入っています。ソレラシステムで継ぎ足してきたリザーヴワインです。

スペインのシェリーの熟成法で、3~4層に積み上げられた樽の最上部には一番若いワイン、下部になるにつれて樽内のワインは古く、最下部は床(スエロ)近くにあるのでソレラと呼ばれていて、一番古いワインが入っている。シェリーを造る時、ソレラから適量のワインを抜き取り、抜き取った部分には上部の樽からワインを補充。さらに、その樽の空き部分にはその上の樽から補充していくというシステム。ソレラの樽には何年にもわたるワインが混在していることになる。

アンリオでは毎年約20%の量をキューヴ38から抜き取り、うち約17%はNVの『ブリュット・スーヴェラン』と『ブラン・ド・ブラン』用リザーヴワインとして、残りの約3%は『キューヴ38』に使っています。
タンクから抜き取った空スペースには、シェリーのソレラと同様、収穫したばかりの若いワインを加えます。キューヴ38が“永遠のリザーヴ”と呼ばれているのは、シャルドネハウスと形容されるアンリオの、1990年から今に至るまでのシャルドネがタンクのなかで受け継がれているからです。


本邦初のサードエディション

風呂敷に包まれて登場した『キューヴ38』のサードエディション


若干軽量化した容器、情野ソムリエの姿が写って!

ボトルの表と裏をチェック

(左)キューヴ38 ファーストエディション
ベースワインは1990年から2007年までの18ヴィンテージ
(右)キューヴ38 サードエディション
ベースワインは1990年から2009年までの20ヴィンテージ


生産本数とティラージュ(2次発酵のために酵母と蔗糖を加えて瓶詰)した日付を明記
(左)1,000本中292本目のボトル、ティラージュは2009年、デゴルジュマンは2014年9月、ドザージュは3.5g/L、1500ml 、参考価格10万円(税別)
主要な輸出国は米国、イタリア、英国、日本で、ファーストエディションは500本をフランス本国で販売
(右)990本中93本目のボトルで、ティラージュは2011年、デゴルジュマンは2016年6月、ドザージュは3.2g/L、1500ml、価格は未発表

デイアムコルクを導入


アンリオファミリーグループでは1992年からDIAMコルク(ブショネの元になるTCAを生成させない処理をしたコルク)の研究(コルクの均一性、ワインの熟成の具合等)を進めていて、2000年代になってから、ブルゴーニュの白のエントリーレベルから導入。現在ではウィリアム・フェーブルは100%、ブシャール・ペール・エ・フィスの白も100%、シャンパンはブラン・ド・ブランに導入しているので、キューヴ38もディアムコルク。コルクにはDIAMANT(商標)の刻印があります。

ド・ ラルズィエール社長は「ディアムの導入に関して、最初は周囲の反応が大きくて、かなり騒がれましたが、今では多くのワイナリーが使っています。我々は伝統に従い、テロワールを尊重し、それを表現するようにしながら、モダンな技術を使い、新しいものを取り入れています。ファミリーの独立性があるからできることで、これにより新しい道を開いてきました。キューヴ38にも同じことが言えます」とコメント


フランス産仔牛ロース肉のヴィエナ風 紅茶(アールグレー)のソースをキューヴ38に合わせて。キューヴ38に感じる紅茶のニュアンスが生かされていた一皿



2種を利き比べながら、「ユニークなコンセプトであることはわかっていても、毎年毎年新しいワインを継ぎ足していくことで、変化も起こりました。アンリオが求めるシャンパンスタイルとして確信が持てたのは24年目です。ここまで長い時間待てたのはファミリー企業だったから」とド・ ラルズィエール社長


トリロジー・デザート(林檎、栗、苺)とアイスクリーム
ロゼのなかの赤い果実、タルトやブリオッシュのニュアンスとデザートの要素が重なり、幸せな気分!


故ジョセフ・アンリオ前社長の発想から生まれたシャルドネ100%、グランクリュ(シュイィ、アヴィズ、メニル・シュル・オジェ&オジェ)100%の『キューヴ38』は、アンリオ家が重視する〝フレッシュかつ複雑味〟を備えた比類なきシャンパンでした!
製品についてのお問い合わせ(株)ファインズまで ℡03-6732-8602

タグ:キューヴ38
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6月発売のポル・ロジェ『ブラン・ド・ブラン2009』&『ブリュット・ヴィンテージ2008』をひと足お先にレポート! [来日したワイン生産者&関係者(シャンパン)]

ポル・ロジェの4アイテムをテイスティング
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ブラン・ド・ブランとブリュット・ヴィンテージは6月発売予定!
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上から
発売が楽しみな2アイテム
3月から世界に向けてリリース、日本は6月1日発売開始予定
#1:ブラン・ド・ブラン2009
シャルドネ100%、ワリー、クラマン、シュイィ、アヴィズ、オジェ、ル・メニルのグラン・クリュGCのぶどう、ドザージュ7g/L
#2:ブリュット・ヴィンテージ2008
ピノ・ノワール60%、シャルドネ40%、モンターニュ・ド・ランスとコート・デ・ブランにある20のGC、PCのぶどう、ドザージュ7g/L

ポル・ロジェの最高傑作
#3:キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチル2004
古樹のピノ・ノワール、シャルドネ(比率は非公開)、ドザージュ7~8g/L
#4:同2002
古樹のピノ・ノワール、シャルドネ(比率は非公開)、ドザージュ7~8g/L

光栄にもナビゲーターは来日したローラン・ダルクール社長
伝統あるシャンパンメゾン『ポル・ロジェ』の社長として世界中を飛び回っているローラン・ダルクール氏が輸入元ジェロボームの招聘で来日しました。過去3回お目にかかっていますが、今回はジェロボームのご配慮でリリース前の2アイテムと偉大なキュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチル2アイテムを氏のガイドでテイスティングすることができました。

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ブルゴーニュ生まれのダルクール氏は、パリで経済と法律を学んだ後、ラブレ・ロワ社に入社し、アメリカで一年間、17以上の州の代理店や問屋のワイン・コンサルティングに従事。ブルゴーニュのディジョンに戻り、空軍将校として兵役の任務を終えた後、ムルソーのワイナリーで輸出担当として活躍。1996年にシャンパーニュ地方のブルーノ・パイヤールに入社。国内市場および輸出市場の発展に貢献。2004年~2005年ランスでエグゼクティブMBAのコースを修了後、ポル・ロジェ社よりオファーを受け、2006年に入社。2008年に輸出部長に任命され、前社長パトリス・ノワイエル氏の引退に伴い、2013年新社長として就任、現在に至っています。

〝エレガンスと複雑味〟がコンセプト
PRのコンセプトについて「相反するように聞こえるかもしれませんが、エレガンスと複雑味の双方の要素を兼ね備えたシャンパン」とダルクール氏

■エペルネを本拠地とする家族経営のポル・ロジェ(PR)社は自社畑90haを所有。ぶどうは50~55%が自社畑、25~30%が20年(3世代にわたる)以上付き合いがある栽培農家。残りは3世代には至っていない契約農家(基本5年契約)や、一部には協同組合のGC畑のぶどうやワインの状態のものを購入。ただ、ワインの場合はシェフ・ド・カーヴのドミニク・プティ氏と品質に見合うかどうか一緒に試飲して判断。一貫した供給元を確保していることがシャンパンの品質に反映しています。
■NVは3年半~4年半の長い瓶熟期間。
■ブラン・ド・ブランの歴史を振り返ってみると、このアイテムを誕生させたのは、4代目クリスチャン・ド・ビリー氏で、当初は〝ブラン・ド・シャルドネ〟という名称でした。「シャンパーニュ地方ではピノ・ノワールが主流だったので、シャルドネ主体のアイテムは歴史的には新しい」とダルクール社長。ちなみに、クリスチャン・ド・ビリー氏は3代目モーリス・ド・ビリー氏が嫌っていたロゼの誕生にも関わった人物
■現当主5代目のユベール・ド・ビリー氏が開発したアイテムはピュア(エクストラ・ブリュット)NV

容量違いのステンレスタンクで品質向上
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PRではステンレスタンクだけを使っています。ステンレスタンクをひとつのコンセプトにしているメゾンはほかにもありますが、それぞれ、畑や醸造のスタイル、細かなプロセス、シェフ・ド・カーヴやブレンドを決めるメンバー等が異なるので、各メゾンごとのユニークさがあると言えます。

昔は大きなタンク(100hl、150hl、200hl)が主流で、区画ごとに収穫しても近いエリアのものは先にまとめて仕込んでいました(プレ・アサンブラージュと呼ばれていた)。ここ15年くらい前から刷新を行い、大小様々な容量違いのタンクを導入。25hl、30hl、50hl、70hlのタンクで、例えば4,000kgのぶどうの場合、20hl前後の果汁が取れるので、25hlのタンクを使用したり、ブラン・ド・ブランに使う秀逸なオジェやル・メニル等のGC畑のぶどうは小容量のタンクに分けて仕込むといった具合です。ブレンドするキュヴェの数が増えることで、より複雑味のあるシャンパン造りが可能になります。

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(左から)ブラン・ド・ブラン、ブリュット・ヴィンテージ
色の違いがわかるように白紙を置いてくださったダルクール氏

ブラン・ド・ブランは単独で見ると、温かくて日照度が豊富だった2009年の気候を反映した黄金色ですが、ブリュット・ヴィンテージ(ピノ・ノワール60%とシャルドネ40%のブレンド)と並べてみると、白ぶどう100%に起因する色がよくわかります。

ブラン・ド・ブラン2009は溌剌&ミネラル、シャルドネの酸がエレガント。全開するまでに若干時間がかかりますが、グラス内でワインが開くと、フレッシュバターや蜂蜜のニュアンス。10~15年熟成させると、さらなる広がりが楽しめます。ブリュット・ヴィンテージ2008はピノ・ノワールがブレンドされていることで、最初から果実の香り(ピノの要素)が漂い、その後にシャルドネらしいシルクのような柔らかさが出てきます。ポテンシャルがあり、バランスも良く、余韻に軽いビター感。「余韻のビターさに熟成のポテンシャルを感じます。1988年ヴィンテージに似た特徴があります」とダルクール氏。PRは両アイテムの品質には大満足のようです!

秀逸なヴィンテージは時を経て飲む喜びを
長期熟成の共通項がある1988、1996、2002、2008、これらは特出できるヴィンテージ! 
2008年は穏やかで湿気の多い気候からスタートし、7月は嵐、8月は冷涼で晴天の日は限られましたが、9月は良好な天気に恵まれ、収穫時期が寒かったことで、ぶどうはとても良い状態で収穫できました。
長熟可能なヴィンテージは購入したらすぐに飲んでしまうのでなく、温度管理されたセラーで保存させ、10年、20年後に開栓する喜びを味わっていただきたいです。

重厚感と複雑味の2002年

キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチル2002
ブルゴーニュ型の大きなグラスで試すと、ウィンストン・チャーチルの醍醐味がわかります。

チャーチル元首相はヴィンテージ・シャンパンのファンでしたが、ディテールに関しては何も聞かなかったし、言わなかったようです。チャーチル氏が飲んでいたヴィンテージ・シャンパンはPRが毎回同じレシピで生産していたわけでなく、その年、その年で最高のシャンパンと言えるものを造っていたので、今でもそのポリシーは一貫しています。チャーチル氏が生きていたら「美味しい!」と言うであろうと思えるシャンパン造りです!

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左から) キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチル2004、同2002

2004年はぶどうの状態も良く、量的にもたくさん収穫できた年。「まさに〝神に祝福された年〟で、ヴィンテージものにもNV にも良質なぶどうを使用することができました」とダルクール氏。
2002年は「スペシャル年。リリースした当時は閉じて固かった(ウィンストン・チャーチルだけでなくすべてのシャンパン)のですが、今や様々な要素が感じられます。ドザージュ量は7~8g/L。ウィンストン・チャーチルは熟成期間が長いので、基本的にこの量にしています」とのことでした。

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簡潔に表現すると、
左から)凛とした優雅さ、酸味&果実のバランス、スムーズ&ストロング、豊潤&複雑味

ヴィンテージ・シャンパンの頻度を見ると

生産頻度を確認中のダルクール社長とジェロボームの山下陽子さん

気候変動、温暖化による影響で、ぶどうの熟度があがり、シャンパーニュの品質もあがっています。70年代から2000年代を見てみると、70年代は71、73、75、76、79(10年で5回)、80年代は82、83、85、86、88、89(10年で6回/89年はチャーチル非生産)、90年代は90、93、95、96、98、99(10年で6回)。2000年代になると2000、2002、2004、2006(チャーチルは2017年12月発売予定)、(以下のヴィンテージは熟成中)2008、2009、2012、2013、2015。21世紀に入ってからはハイペース!

最新の2006VTは12月発売予定
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キュヴェ・サー・ウィンストン・チャーチルの最新ヴィンテージ2006は本年6月ボルドーで開催されるVINEXPOでお披露目された後、12月に正式リリースされるそうです。
シャンパンラバーの皆さま、お楽しみに!

製品についてのお問い合わせはジェロボーム ℡03-5786-3280

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