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初の女性チャンピオン誕生! Wines of Portugal Japanese Sommelier of the Year2017 結果報告! [ワイン]

ワインズ・オブ・ポルトガル・ジャパニーズ・ソムリエ・オブ・ザ・イヤー2017公開決勝

主催:ワインズ・オブ・ポルトガル、協力:(一社)日本ソムリエ協会

表彰式では、森覚審査委員長が「ワインズ・オブ・ポルトガル・ジャパニーズ・ソムリエ・オブ・ザ・イヤーは全日本最優秀ソムリエコンクールの前哨戦、登竜門と言えるもので、多くの選手が参加しています。昨年1位と2位になった選手が、全日本のコンクールでも1位と2位になり、非常にレベルの高いコンクールであることがわかります」と挨拶していました。世代的にも若返りを感じるコンクールになっています。

ソムリエ協会のFBおよび機関誌で詳細が掲載されると思いますので、ここでは、ポイントと優勝者にフォーカスした部分をリポートさせていただきます。

勝利の女神はコンラッド東京の森本美雪選手に微笑んで

ワインズ・オブ・ポルトガルのヌノ・ヴェイルチーフマーケティングオフィサーから優勝者の名が読み上げられた瞬間の森本選手、おめでとうございます!

フランシスコ・シャヴィエル・エステヴェス駐日ポルトガル大使も模擬客として初参加
(右から)駐日ポルトガル大使、ヌノ・ヴェイル氏、森本美雪選手、ワイン・オブ・ポルトガルのソニア・ビエイラシニアアジアマネージャー、森覚審査委員長


3回目を迎えたコンクール

会場はホテル雅叙園東京、全国から80名のエントリーがあり、11名が準決勝に進出
7月7日は5名の選手が公開決勝に挑戦しました!

ひとつめの課題は9アイテムのブラインドテイスティング!

(右から)1~9
■3種類ずつ3グループ(1~3、4~6、7~9)に区分されたワインについて比較試飲してコメントする課題(7分)
第1フライトは赤ワインで主体はトウリガ・ナショナル、ブレンドしている品種がそれぞれ違うので味わい、ヴィンテージ、エリアの違い等についても言及できるかどうか。1はアリカンテ・ブーシェをブレンド、ペニンスラ・デ・セトゥーバル、2010/2はアリカンテ・ブーシェ、トウリガ・フランス、シラーをブレンド、アレンテージョ、2011/3はトウリガ・フランカ、ティンタ・ロリスをブレンド、ドウロ、2012。
第2フライトはマデイラのグループ、熟成年数、タイプの違いについて言及できるかどうか。
第3フライトは酒精強化ワイン、7と8は同じ品種でヴィンテージ(2011と2002)違い、9はラジド、ピコ島産



■サービスの問題は2つで、選手はポルトガル料理のレストラン“ソフィア&ヌノ”のシェフ・ソムリエという設定。”ひとつめのテーブル(2名席)では、客からのリクエストにこたえて、ワインリストの中からアペリティフ、併せてそれに合うアペタイザーを提案する。ワインリストの冒頭にあるスパークリングワインはアペリティフ向きではないのでそれを避け、白か赤を選択

■ふたつ目のテーブル4名席では『エスポラン・プライベートセレクション2012』の指定があり、デキャンタージュしてサーブする課題(6分)
底の広いデキャンターには若干水滴が残っているという設定で、リンスしてから作業に入るかどうかもポイントに


■最後は全員同時に、ランサーズ・ロゼを10脚のグラスに均等に注ぎ切る課題(4分)
テイスティンググラス8脚、ボルドーグラス2脚、ルールとして一度注いだグラスに戻るのは禁止


登壇順に

4位だった瀧田昌孝選手(パレスホテル)は、“ソフィア&ヌノ”という店名をきちんと告げてから接客、縦長のデキャンターでリンス作業も実践。「エスポランのプライベートセレクションのラべルはユニークで、ムートン・ロートシルトのように毎年絵柄が変わります」と解説、ワインのサービス中にコンクールデーが7月7日だったので、“七夕”についても触れていました。


5位の吉原隆行選手(レストラン花の木)は底の広いデキャンターを使用、出題者が意図していたリンスも行っていました。赤ワインにお薦めの日本料理はすきやき、醤油との相性の良さを強調

IMG

2位の野坂昭彦選手(ホテルニーオータニ、トゥ-ルダルジャン)のブラインド能力は定評がありますが、第1フライトでは同じ生産者(キンタ・ドス・ロケス)が造る同じエリア(ダォン)のワインで品種違いと回答。第2フライトはマディラのグループ(セルシアル、ブアル、ヴェルデーリョ)であり、また第3フライトは酒精強化ワインで、1はモスカテル・デ・セトゥーバル、生産者は“ジョゼ・マリア・ダ・フォンセカ”と断定、3はラジド(ピコ島)でヴィンテージは2002年と断定、これらはお見事でした。
サービスの食前酒には、ホワイトポートとトニック・ウォーターのカクテル“ポートニック”と“パスティシュ・デ・バカリュ(干し鱈とポテトのコロッケ)”を、課題の赤ワインに合わせる日本料理には「松坂牛も合いますが、日本の魚、まぐろのお寿司」と。

2年前にワインズ・オブ・ポルトガルのお招きで現地訪問した際、ポートのサンデマンでホワイト・ポートは夏に人気があり、ここでロック割りの飲み方を伺いました。干し鱈料理はポルトガルの名物でこれも人気があります。鱈自体はノルウェ-から輸入しているのが実情のようで、現地情報として面白く思いました。

“きらり”と光った森本選手の第3フライト

第2フライトは酒精強化ワインで、1はマデイラ(セルシアル)、2もマディラ(ヴェルデーリョ)、3は「マディラではない」と答えていましたが、レインウォーター(マディラに分類されるのでは?)と回答


第3フライトは酒精強化ワイン”のグループで、1と2がモスカテル・デ・セトゥーバル。1は若いヴィンテージで上質な酸を備え、2は熟成していて味わい深いこと、3に関してはピコ島のラジドと指摘、お見事!


食前酒にはブラセス・クラシコ2011(キンタ・ダ・ムルタ)をセレクト、アリント種が口の中をリフレッシュさせてくれるとコメントし、ホタテのマリネ レモン風味を提案。仮想客のリクエストを反映させたバイ・ザ・グラスで!


ミシュランの星を持つレストランを併設しているエスポランはツーリズムも人気です!
3週間前にポルトガルを訪問した森本さんですが、ツーリズムの来客が予定されていた為、ボデガ見学が叶わなかった話をしながらワインをサービスして、模擬客に親近感を与えていました。
「このワインに合う日本食は?」との質問に対しては、「熟成した和牛、神戸牛のわさび添え」を提案。質の良いタンニンとオークのフレーバーがわさびの要素と相乗してナイス・マリアージュになること、デキャンタージュしたワインが30分から1時間ほどで風味が広がることにも言及。本物の料理の登場を思わず期待したくなる提案だったと思います。


3位の谷川雄作選手(ティエリー・マルクス・ジャパン)はブラインドテイスティングの第2フライトをマディラと推定し、セルシアル、ブアル、ヴェルデーリョと回答。赤ワインにお薦めの和食は和牛や照り焼き(醤油と相性)と述べていました。


ランサーズ・ロゼはコンクールの常連ワイン!


時間内に作業を完了させた森本選手、ボトルも空!


森審査委員長がグラスの量を正確にチェック

結果発表、表彰式

ステージ上には同コンクールの主催者ヌノ・ヴェイルチーフマーケティングオフィサー、ソニア・ビエイラシニアアジアマネージャー、フランシスコ・シャヴィエル・エステヴェス駐日ポルトガル大使、森覚審査委員長
星山厚豪、井黒卓、岩田渉、佐藤陽一各審査員、5名のファイナリスト

エステヴェス駐日ポルトガル大使は「コンクールに参加したのは初めてであり、楽しい経験でした。ポルトガルは歴史あるワイン産地で多くの固有品種があり、ポートやマディラのみならず、近年ではヴィーニョ・ヴェルデも良く知られています。ワイン雑誌でも高い評価を受けており、コスパのあるワインです。今後もプロモーションを続けて行きます。最後にファイナルで健闘した選手の皆さんを讃えたいと思います」と挨拶

続いて、ヴェイル氏から、5位、4位、優勝者、2位、3位の順で発表がありました。


(左から)野坂昭彦、森本美雪、谷川雄作各選手


森審査委員長、ビエイラ氏、谷川選手、駐日ポルトガル大使、森本選手、野坂選手、ヴェイル氏



ポルトガルワインのマスタークラスセミナー

公開決勝の前に、ポルトガルワインのマスタークラスを開催
石田博副会長がMC、岩田渉&井黒卓各氏が先般のポルトガル現地研修での体験を踏まえつつコメント


供出された6アイテムは日本未入荷のグレイテストゴールドのワイン
ワインズ・オブ・ポルトガルが開催しているワイン・コンペティションで、グレイテストゴールド(ゴールドメダルのなかでも特に優れたワイン)に選ばれた十数アイテムのなかの6本。世界各国から招聘された審査員110名(MW、MS、ポルトガルワインの権威、ジャーナリスト等)がエントリーされた1300アイテムからブラインドテイスティングで選んだゴールドメダルが130本あり、そこから、5名の特別審査員(MW、MS、ポルトガルワインの権威)がグレイテストゴールドを選出。現在のポルトガルワインの傾向、風潮が理解できます。

11名から5名に

マスタークラスセミナー終了度、選手が一堂に会し、11名の準決勝進出者からファイナリスト5名の発表。
おめでとうございます!
(左から)
野坂昭彦 ホテルニューオータニ トゥ-ルダルジャン
瀧田昌孝 パレスホテル
谷川雄作 (株)テイエリー・マルクス・ジャパン
吉原隆行 レストラン花の木
森本美雪 コンラッド東京


すべてが終わって


ちょうどこの5月、ウィーンでヨーロッパ最優秀ソムリエコンクールの決勝戦を観戦するチャンスがあり、それを思い返しながら拝見していたのですが、ウィーンでは仮想客&仮想レストランの場面で、優勝したラトビアのトムソンズ選手が、「ようこそ、私のレストランへ。私はこの店(店名をお客様に伝え)のオーナー、トムソンズです」と本当に気持ちの良い挨拶をしてから、爽やかな導入で、仮想客を引き付けていました。その姿が素晴らしく印象深かっただけに、今回、石田実行委員長が挙げていたレストラン名“ソフィア&ヌノ”とポジション“シェフ・ソムリエ”の双方を仮想客に伝えた選手がひとりもいなかったのが少し残念でした。

森審査委員長のコメントにもあったように、昨年と比較して、ブラインド能力が格段に上がっている気がしました。熱き戦いだったと思います、お疲れ様でした!!


関連ページ
Wines of Portugal Japanese Sommelier of the year 2016
温故知新のポルトガル、14ワイナリーのご紹介から
ヨーロッパ最優秀ソムリエコンクール2017

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共通テーマ:グルメ・料理

ヴィレッジ・セラーズ創業30周年記念:NZの『フェルトン・ロード』&『ノイドルフ』両醸造家によるランチセミナー [ワイン]

The Family of Twelve のフェルトン・ロードとノイドルフにフォーカス

フェルトン・ロードのブレア・ウォルターさん(左)とノイドルフのトッド・スティーヴンスさん

ニュージーランドの名門12生産者グループThe Family of Twelveのセミナー&テイスティングが日本で初開催されました。講師はフェルトン・ロードのブレア・ウォルター、ノイドルフのトッド・スティーヴンス両醸造家。フェルトン・ロードのブレアさんは親日家で今回が6回目の来日、トッドさんは初めての日本訪問でした。The Family of Twelveのセミナーの報告は改めていたします!

輸入元ヴィレッジ・セラーズ(以後VC)にとって、今年は創業30周年の記念年です。
今回は両ワイナリーの醸造家によるプレスランチリポート。2004年と2010年の垂直試飲も盛り込まれていたので、NZワインの熟成具合についても検証できました。

フェルトン・ロード&ブレア・ウォルター
セントラル・オタゴは世界最南端に位置し、標高が高く、昼夜の日較差が大きいエリアで、年間降雨量は350mm。フェルトン・ロードでは2001年からスクリュー・キャップを導入、2010年にデメター認証取得。
ワインメーカーンのブレアさんはリンカーン大学農学部に入学、同大学院での醸造・栽培学修士課程を終了後、海外(豪州、ナパ、オレゴン、ブルゴーニュ)で研鑚を積み、1996年フェルトン・ロードに参画。ランチの席上、「ワイン造りをしていくなかで、質感やのど越し、フレーバー等、ワインの細部に配慮するようになってきました。そのための良き教材が様々な国を訪問し、その国独自の料理とフェルトン・ロードのワインを合せる体験。これにより、自分たちのワインスタイル、大事なポイントを学んでいます」と語っていました。

ノイドルフ&トッド・スティーヴンス
ノイドルフのあるネルソンは南島北西部の端にあるので日照時間はセントラル・オタゴより長い。湿気が多く、降雨量はセントラル・オタゴの3倍。NZのなかでは一番風が弱いエリア。畑はサスティナビリティ栽培、NZのサスティナブル・ヴィティカルチャー・グループ設立メンバー。トッドさんのワイン醸造家としてのキャリアは13年。2008年から2012年の途中までの約5年間、フェルトン・ロードでブレアさんのアシスタントワインメーカーとして従事。その後、ノイドルフのワインメーカーに就任。


輸入元ヴィレッジ・セラーズのリチャード・コーエン社長と中村芳子専務との4ショット

ヨーロッパ最優秀ソムリエコンクール2017の間違い探し問題にも登場
5月にウィーンで行われた表記のコンクールで、フェルトン・ロードに関する問題(3つの中から1つの間違いを探す課題/制限時間30秒)が出ていたので、ブレアさんに画像をお見せしたところ、びっくり&大喜び、なさっていました!
画像はクリックで拡大可






-Felton Road Bannockburn Chardonnay2015, Marlborough(, New Zealand   Central Otago(

The World's Most Admired Wine Brands 2017では13位!

出典:Drinks International
また、フェルトン・ロードは今年3月に、Drinks International が発表した“The World's Most Admired Wine Brand 2017(MW、 ソムリエ、ジャーナリスト200名以上による投票)”で、ペトリュスやサッシカイヤを抜いて13位にランキングされています。コーエン社長がプレスランチの冒頭、“世界に影響を与えている小さなワイナリー”と形容なさっていましたが、まさに的確な表現!


第1フライトはモダンカビネットスタイルのリースリングvs注目のピノ・グリ

2015フェルトン・ロード・リースリング・バノックバーン (セントラル・オタゴ)
ビオディナミ農法。自生酵母(セラー内に棲みついている酵母)、全房圧搾後、ステンレスタンクに果汁を移し、甘味、酸味をみながらバランスのよい時点で発酵を停止させ、自然の甘味を残したワイン。2015年ヴィンテージの残糖度は74g/L(平均は50~65g/L)、Alc8.5%、生産量600ケース
甘さと、その裏に控えた酸のハーモニーが魅力。ドイツのカビネットタイプのワインで、NZの最南端に位置するセントラル・オタゴならではのリースリング、20年位の熟成にも耐えられる秀逸なワイン。2015年は収穫後半、かなり気温が下がったので酸は高め。今年(2017年)も同じような気候だったようです。

EUの規定ではAlc8.5%以下のワインは輸出できない為、フェルトン・ロードでは改善に向けての働きかけをしている最中とのこと。「その昔、低アルコールのワインは劣悪な年のものが多かったので、それを流通させないための規制で、ドイツやイタリアの寒いエリアに関しては例外措置が取られています」とブレアさん


2013ノイドルフ・ムーテリー・ピノ・グリ(ネルソン)
ノイドルフの拠点 自社畑アッパー・ムーテリー(粘土と砂利の土壌)のピノ・グリ100%。野生酵母、全房圧搾後、67%ステンレスタンク発酵、33%フレンチオークの500Lパンチョン(4~6年使用)、樽熟成6ヶ月、樽メーカーはタラサウド、残糖度5g/L、Alc14%、生産量300~500ケース
ここ数年、NZで人気が出ているピノ・グリ。生産量は第1位のSB、第2位のCHに次ぐ第3位。残糖のあるタイプからドライなタイプまで様々で、エスニック料理と合せることが多いとのこと。

ノイドルフのピノ・グリは白い花、洋梨、白コショウ、中盤から酸味、若干のビター感。「ぶどうのフェノールのバランスを見ながら仕上げていますが、残糖を少し感じる程度の味わい」とトッドさん


先附:才巻海老 炙り帆立 水茄子 茗荷 胡瓜@ コンラッド東京『風花』
ピノ・グリから醸し出される塩味に海老や帆立、ハーブの要素には水茄子や茗荷を合わせて
残糖のあるリースリングは御節料理にお薦めできるアイテム、“弁当”のなかの出汁巻玉子や馬鈴薯酒盗焼きと合わせて

第2フライトはフェルトン・ロードのピノ!

2004フェルトン・ロード ピノ・ノワール・ブロック5(セントラル・オタゴ)(右)
2010同上(左)
ブルック5はワイナリーに隣接しているエルムズ・ヴィンヤード内にあり、土壌は片岩粘土質、砂質レスが混在。自生酵母使用、樽メーカーはダミー。冷涼年の2004年は20%全房、シームレスな果実味とタンニン、スパイス、熟成に由来する旨味&複雑味。良年の2010年は17%全房で22日間発酵、18ヶ月間樽熟成(新樽35%)、ダークチェリー、プラム、ドライローズ、ミネラル、エキゾチックスパイス、タンニンはきめ細かく滑らか、旨味


弁当
(左) 時鮭蚕豆焼 太もずく柑橘和え 出汁巻玉子 鯛木の芽寿司 稚鮎香り揚げ 馬鈴薯酒盗焼 新牛蒡ブルーベリー漬ほか
(右)造り 鰹サラダ仕立て 唐柿豆腐 太刀魚双身揚げ 和牛炭火焼き

エレガントなスタイルの2004年は、和の素材に寄り添い、ピノと日本食の相性の良さを証明してくれました。特筆すべきは、2010年ヴィンテージと食事に添えて出されたお味噌汁。発酵食品のお味噌と2010年の旨味が混然一体となり美味。お味噌との相性はブレアさんも過去何度も感じているとのことでした!

ブレアさんは全房発酵に関して、「セントラル・オタゴの果実味を出すには、全房をしなくても良いと思っています。若い樹や高台で涼しい畑は熟成が遅いので、清涼感が出やすくなるので全房にはしない」とコメント。

第3フライトはノイドルフ自社畑のピノ・ノワール

2004ノイドルフ ムーテリー・ピノ・ノワール(右) 
2010同上(左)
前氷河期にできた堆積土壌の自社畑ムーテリー・ヒルズのぶどう。自然酵母で自然発酵。フレンチ・オークのバリック(40%新樽)で11ヶ月間熟成。2004年は難しい年だったそうですが、13年の熟成を経て、とても良いバランス。赤系果実、ピンクペッパー、なめし皮、果実の凝縮感。2010年はフレンチオークのバリック(30%新樽)で12ヶ月間熟成。清澄、濾過なしで瓶詰、生産量506ケース、ダークチェリー、ドライハーブ、甘草、深みのある味わい、広がりのある長い余韻


塩豚と碓井豆の炊き込み御飯


食事:炊き込み御飯 振り胡麻 留椀 合わせ味噌 香の物 三種盛り
脂分と塩分が凝縮感のある2010年とナイス・マリアージュ!


甘味:抹茶団子二種 季の物


VCが垂直試飲のために用意した2004年と2010年ヴィンテージとの遭遇に大満足なさっていたおふたり。NZではセラーで熟成させることなく、リリースしたら、すぐに飲んでしまうのが飲酒流儀のようなので、古いヴィンテージのテイスティングは日本での感動をさらに盛り上げていたようです。参加者にとってもNZのピノ・ノワールの熟成のポテンシャルを確認する貴重な時間になりました。ヴィレッジ・セラーズのコーエン社長と中村専務に御礼申し上げます。

クリックで拡大可

















[ハートたち(複数ハート)]製品についての問い合わせはヴィレッジ・セラーズ(株) ℡0766-72-8680
URL:http://www.village-cellars.co.jp/winery/

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日本のワイン産業140年!  シャトー・メルシャンの「甲州」3種と新登場「岩崎甲州」 [ワイン]


赤紫色の甲州ぶどう

ルーツについては2013年に独立行政法人酒類総合研究所の後藤奈美研究企画知財部門部門長(現 理事長)が日本ブドウ・ワイン学会(ASEV Japan)で行った発表で詳細がわかります。

5月16日にメルシャン株式会社(以後メルシャン)から4種の甲州ワインがリリースされました。
『シャトー・メルシャン 山梨甲州(参考価格1,830円+税)』、『同甲州グリ・ド・グリ(参考価格2,780円+税)』、『同甲州きいろ香(参考価格2,780円+税)』と、新製品『同岩崎甲州(参考価格3,020円+税)』。ヴィンテージは2016年、先の3つは従来からのアイテムで、岩崎甲州はシャトー・メルシャンの源流つながりの“甲州ぶどう”から造られています。

シャトー・メルシャンの源流『大日本山梨葡萄酒会社』誕生から140年
この画像はクリックで拡大可


日本が誇るシャトー・メルシャン。この源流は日本初の民間ワイン会社『大日本山梨葡萄酒会社』で、明治10年(1877年)、140年前に設立されました!
同社はフランスに高野正誠と土屋龍憲のふたりの青年を派遣。彼らは現地でぶどう栽培と醸造技術を学び、帰国後、本格的なワイン造りを開始しました。新発売の『岩崎甲州』は、ふたりの実家、高野家と土屋家が手掛けるぶどうで造ったワインです。両家は今でも勝沼町岩崎地区でぶどう栽培を行っているので、この記念すべき年に、シャトー・メルシャンの『岩崎甲州』としてデビューすることになりました。

好天に恵まれた2016年
暖冬で、4月の気温は観測史上3番目に高い記録。その後も良い気候で、甲州ぶどうの開花は過去10年で最も早かった昨年と同日。梅雨入り後も晴天で、猛暑は7月中旬まで続いた。収穫は酸の低下を注視し、9月下旬から10月上旬に実施

甲州3種をお寿司に合わせて


甲州ワイン4種が揃ったので、赤酢を使ったお寿司でマリアージュ探求をしてみました。
ただ、甲州きいろ香だけは、故富永敬俊博士とお約束したことがあり・・・



『きいろ香』の生みの親 富永博士が2008年6月に急逝なさってから、9年経ちましたね。
甲州プロジェクトの第2弾が『きいろ香』でした。私はスタート時から取材してきましたが、きいろ香に関しては「リリースしてすぐに飲むのではなく、少なくとも半年は待ってから」というのが私の持論。博士にも意見を述べ、博士からも「そのほうが望ましい」とのお返事をいただいていたので、リリースして間もない『きいろ香』は今回は外しています。これは半年セラーで寝かせてから、お寿司に合わせてみたいと思っています。 

5年物の赤酢は酸味まろやか、素材の旨味も
相性チェックの場所は、豊洲移転報道の真っ最中の築地。過去にも何度かお邪魔しているつきぢ神楽寿司で、ここのシャリには若干色が付いています。これはオリジナルの5年物の赤酢を使っているからで、酸味はまろやか、素材の旨味が引き立つ赤シャリです。

発酵&醸造も3種3様
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左から
山梨甲州は9月下旬から10月上旬に収穫した山梨県甲州市、甲府市、韮崎市などの甲州ぶどうを使い、シュール・リー製法で仕上げたワイン。ステンレスタンク主体で発酵、同じくステンレスタンク主体で約5ヶ月間育成。淡い黄色、レモンや和風柑橘系果実、吟醸香、爽やかな酸味、余韻に軽いビター感。素材をそのまま生かした食材がお薦め

岩崎甲州は10月上旬に収穫した勝沼町岩崎地区の甲州ぶどうで、樽で約14日間発酵、オーク樽で約3ヶ月間育成。色調はイエロー、レモンやライム等の柑橘系アロマ、ブリオッシュやイースト香、フレッシュでキレの良い酸味&心地良い渋味、好印象

甲州グリ・ド・グリは10月上旬に収穫した山梨県国中地域主体の甲州ぶどうで、ステンレスタンクおよびオーク樽で約20日間発酵、ステンレスタンクおよびオーク樽で約4ヶ月間育成。最近、メルシャンでは“オレンイワイン”と呼称している由。色調は果皮由来のオレンジ、紅茶(ダージリング)、ドライフラワー、低い温度だと渋みを感じ、徐々に温度変化していくことでマイルドに。旨味&複雑味が魅力。みりんや醤油を生かした料理、炙りもの、山菜や春野菜のように苦みを生かした料理に合せて


大トロ()、しまあじ(
大トロは山梨甲州、しまあじは岩崎甲州、ガリも岩崎甲州で◎
岩崎甲州は酸のメリハリがあり、上品!


鱚変わり揚げ、ずんだあん
脂分があるので、グリ・ド・グリのタンニンが口中を洗い流してくれる印象
青唐辛子の揚げ物は山梨甲州と素直な相性



アスパラすり流し
上部はアスパラガスとトウモロコシ、中段はじゅんさい、エビ、小柱が入った茶碗蒸し仕立て。手の込んだ一品。いろいろな素材が入ったすり流しには包容力のあるグリ・ド・グリが!



左から)赤身、金目鯛炙り、あじ、穴子、玉子
赤身やあじは岩崎甲州、金目鯛の炙りは旨味が凝縮されていて香ばしい風味、岩崎甲州グリ・ド・グリと合わせてナイスマリアージュ! 穴子は深みのあるグリ・ド・グリ

つきぢ神楽寿司では三浦友久専務にお世話になりました。また、マリアージュ探求ではワインサロンフミエールの友原範士社長と宮川文子主宰にもご同席いただきました。
いつも、ありがとうございます!!!

[ハートたち(複数ハート)]140周年を記念した日本ワインづくり140年の系譜のサイトで、シャトー・メルシャンの製造部長兼チーフ・ワインメーカーの安藤光弘さんが「甲州」について語っています。このページ全体必見です!


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今年もファインズ主催第7回チャリティ試飲会に温かな支援の輪! [ワイン]

東日本大震災復興を願い海外からの支援の輪
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2011年3月11日に発生した未曾有の東日本大震災の被害状況を憂い、輸入元ファインズと繋がる海外のワイン生産者たちから即刻届いた支援の輪。同年7月、ファインズ主催で第1回チャリティ試飲会が開催されました。チャリティのために来日してくださったワイン生産者&関係者の皆様、素晴らしいワインを供出してくださったワイナリーの皆様。義援金はファインズ様からCivic Forceに全額寄付され、震災の復興支援に活用していただきました。

継続は力なり!
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ファインズの中西卓也社長(前列右)は「今回も多くの方にご賛同いただき、各国から駆けつけた生産者とともに過ごせることを社員一同感謝しております」と挨拶

7回目を迎えたチャリティ試飲会!
テロワールとの出会い ~飽くなき挑戦をする生産者の饗宴~ をテーマに、今年は海外から15名の生産者&関係者が来日しました。3月4日、会場の恵比寿EBis303にはワイン愛好家300名以上が集い、生産者たちと交流しました。先日、ファインズ様から、入場チケット、セミナーチケット、有料試飲などの総額は2,744,500円との報告がありました。これは例年通り、復興支援のため、Civic Forceに全額寄付される予定です。

チャリティ会場から
支援応援に駆けつけてくださったのはフランスからアンリオ、ドメーヌ ブシャールP&F、ウィリアムフェーブル、ドメーヌ アンリ ボワイヨ、ドメーヌ デュ ノゼ、ドメーヌ バロン ド ロートシルト(ラフィット) 。イタリアからはマッツェイ、チェレット。アメリカからハイド ド ヴィレーヌ そしてチリからラポストールです。

有料試飲のアイテムにはアンリオのキュヴェ アンシャンテルール1976も

長熟の極み〝キュヴェ アンシャンテルール1976〟

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シャンパンの状態をチェック中のメゾン エ ドメーヌ アンリオのジル ド ラズィエール社長

ピエモンテ アルバの食文化の伝道師

ジャコリーノジッラルディCEO()とパートナーと林茂さん

林さんは「第7回のテーマはテロワールですが、イタリアでも一番早くからテロワールに注目して実践しているのがピエモンテであり、そのなかでもチェレットは1960年代から良い畑を入手し、周囲にもその考えを伝えていったので、大事なポイントをしっかり押さえています。流行に流されず、伝統的な造りを守っています」と語っていました。

トスカーナの歴史あるワイナリー『マッツェイ』
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自慢の『フォンテルートリ シエピ』を手にする25代目当主のジョヴァンニ マッツェイさんと奥様
私のお薦めはグレーラとピノ・ビアンコから造る『プロセッコ ブリュット ミレジマート2015』

メゾン エ ドメーヌ アンリオの頼りになる東アジア輸出担当西山雅巳さん
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第1回から皆勤で応援して下さっている西山さんはブシャールとウイリアム フェーブルの顔として活躍中

オベール ド ヴィレーヌさんの妹家族が造るエレガントなサンセール
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シリル ド ブノワさんと奥様。DRCのヴィレーヌ当主の甥っ子さんで、オーガニック、ビオディナミを導入中。「来年デメターの認証を受けることができそう」とブノワさん

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ヴィエイユ・ヴィーニュから造るサンセール ブラン シャトー デュ ノゼ2013と同2012

2013年は春が温かく、ぶどうの開花がスムーズだった年。ぶどう自体に凝縮感があります。ミネラル感豊かで凛とした印象、酸のメリハリがあるので、あと2~3年寝かせてから楽しみたいワイン。2012は「温暖な年だったので糖度も上がり、2013より若干Alcも高め(表示は同じでも少数点以下は異なる)。フランスにはもう在庫がありません。久々に飲んでみましたが、今飲み頃です」とブノワさん。果実味豊かで口中での広がりもあるワイン、美味しいです。マリアージュでは2013年はアペリテイフで。2012年は甘味もあるのでチョコレート菓子等のデザートがお薦めとのことでした。

テロワールを表現する完璧主義者
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第1回のチャリーティ試飲会時にも来日して下さったドメーヌ アンリ ボワイヨのボワイヨ当主(右)とクルチエのミシェル・ガイヨさん

ブルゴーニュの雹(ひょう)害話になった時、おふたりは「昨今の雹害は局地的なもので、ポマールやヴォルネイに集中しています。単純に温暖化だけならそうはならない。今、懸念しているのは、ヴォルネイの西側にある丘の後方で自然を破壊する作業が行われていることです。森林を伐採したり、採石場を作る為に、金属性の倉庫を建設し、80㌶あまりの採石場には石が転がっている状態なので、そこに陽が当たり、温まってしまうことで、自然のバランスが崩れています。これはGoogle mapで見ればすぐわかります」と。要チェック項目でした!

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アンリオグループのワインたち

フランスの伝統とチリのテロワールの融合『ラポストール』
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昨年に続き、2度目の参加のシャルル ド ブルネ マルニエ ラポストール当主


近日登場! チャリティ試飲会でお披露目された軽快で爽やかな ル ロゼ2016

世界各地でエレガントなワイン造り
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ドメーヌ バロン ド ロートシルト(DBR)からはミシェル ネグリエ輸出部長とオリヴィエ トレゴワ海外ドメーヌ醸造責任者が来日

DRCのヴィレーヌ当主とのジョイントベンチャー

ハイド ド ヴィレーヌからはゼネラルマネージャーのジェームズ アイアーさんが来日
※DBRとハイド ド ヴィレーヌには立ち寄れませんでした。



中西社長の挨拶のなかに、「リピーターが増えています」とのお言葉がありました。
ファインズチャリティ試飲会には、毎回素晴らしいワインが供出されますので、多くのワイン愛好家から高い評価を得ています。有料試飲には日頃飲めないアイテムが揃います。
第1回チャリティ試飲会のブログリポートにも書きましたが、被災地に向けての支援活動はまだまだ続けていかなければなりません。そのような中で海外から来日するワイン生産者との絆を深めながら開催しているファインズ主催のチャリテイ試飲会はワインを生かした〝実のある〟支援活動だと確信しています。
どうぞ来年もよろしくお願いいたします。

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ルイ・ジャド スペシャル メーカーズ ディナー@日比谷松本楼 ~ボージョレの本質はクリュ・ボージョレにあり~ [ワイン]

ヌーヴォーだけじゃないボージョレ!

昨秋からの構想を実現させたルイ・ジャド メーカーズ・ディナーが成功裏に終わりました!

ナビゲーターはルイ・ジャド(輸入元:日本リカー)の輸出部長オリヴィエ・マスモンデさん、ディナーは主催のワインサロンフミエール友原範士社長と宮川文子主宰と行いました。
そもそものきっかけはピエール・アンリ ガジェ社長から頂戴した秀逸なボージョレワイン(上記の画像)で、これらはメゾン・ルイ・ジャドが1996年にボージョレ地区のムーラン・ア・ヴァンで最も名声を誇るシャトー・デ・ジャックを入手して20年になる記念の蔵出しワインでした。

日本ではボージョレと言うと、ヌーヴォーが話題になる傾向です。しかしながら、ボージョレは長い歴史を持つワイン産地であり、ガメイ(ガメ)種から最高のクリュ・ボージョレが生産されています。今回はそこにフォーカスしました。開催に至る経過は11月12日付ボージョレ探求にまとめてありますのでプロローグとしてご笑覧いただけましたら幸いです。

ディナー前の会場で

ディナー会場は日比谷松本楼3階のボア・ド・ブローニュ
いつもながらの上品なセッティング


供出ワイン8アイテムに合わせたスペシャルなグラスたち、壮観!
ご協賛くださったリーデル・ジャパン(株)に感謝です!


第1部はワインサロンフミエールの宮川文子主宰がMCを担当。オリヴィエさんはブルゴーニュワインの今と同社を紹介。第2部はクリュ・ボージョレのムーラン・ナ・ヴァンとモルゴンにフォーカス、ハイライトとして今年で20年目のムーラン・ナ・ヴァンのシングルヴィンヤード“クロ・デ・トラン”と“ラ・ロッシュ”の1997年ヴィンテージも披露。それらをオリヴィエさんと紹介させていただきました。


第1部
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供出ワイン(左から3本まで)
■CHAMPAGNE CHARLES HEIDSIECK BRUT RÉSERVE
シャンパーニュ シャルル・エドシック ブリュット レゼルヴ
■2013 Chassagne-Montrachet (Blanc) Louis Jadot
シャサーニュ・モンラッシェ(ブラン) ルイ・ジャド
■2011 Savigny-lès-Beaune La Dominode Domaine Louis Jadot
サヴィニー・レ・ボーヌ プルミエ・クリュ ラ・ドミノード ドメーヌ・ルイ・ジャド

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フォアグラのムース、コンソメのジュレとレンズ豆のサラダ

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シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエを3分の1ずつブレンドし、10年以上熟成させたリザーヴワインを40%使ったシャルル・エドシック。シャンパンの滑らかさとトロリとした食感のジュレ、シャンパンの味わい深さとフォアグラのムースのこってり感が寄り添った贅沢なマリア―ジュ

オリヴィエさんが語るブルゴーニュ&ルイ・ジャド

ブルゴーニュAOCのワインを分類すると、ピラミッド型のベース部分が21のリージョナブルアぺラシオン(65%)、その上が44の村名アペラシオン(23%)、さらに636のプルミエ・クリュ畑(11%)、そして頂点に32のグラン・クリュ(コート・ドール)と1つのシャブリ(7クリマ)が僅か1%という構成になります。

テロワールを生かす

1826年に初めてボーヌ・クロ・デ・ズルシュールの畑を購入

ルイ・ジャドの創業は1859年です。2009年に150周年を迎えた折、ガジェ社長が来日し、メゾンについて語りました。その時に年表を作成しました。今回のディナーでもオリヴィエさんがメゾンの沿革について解説なさったので、ルイ・ジャド社150年の歩みをリンクしておきます。

直近の情報(2010年~2017年)では、2012年にワインメーカーがジャック・ラルディエールさんからフレデリック・バルニエさんに交代したこと。自社畑が228㌶(コート・ドール90㌶、ボージョレ80㌶、12グラン・クリュ8㌶、46プルミエ・クリュ50㌶/全体の60%が賄える)に増えていること。加えて、銘醸ワインを42ヴィンテージ造ってきたラルディエールさんは2012年のリタイア後、新天地オレゴンで同社のためにピノ・ノワール造りをしていることが挙げられます。

豊潤なシャサーニュ・モンラッシェ
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白い花やアカシア、白コショウ、口のなかに広がるねっとり感、鼻腔から抜ける軽い樽香と豊潤さ、グラスとの相性も最高、美味!

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長崎県産 平スズキとタルタルとズワイ蟹のブランダード シャルロット仕立て

オリヴィエ:ブルゴーニュならではのミネラル感とエレガントさがあり、私はジェントルマン・ファーマーワインと呼んでいます。とてもよく熟成した長期保存ワインです。手摘みで収穫し、発酵期間は1ヶ月程度、樽熟成18ヶ月(新樽率30%)です。

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セップ茸とグリュエールチーズのタルトレット
白ワインのなかのスパイシーさやマッシュルーム似のニュアンスがセップ茸とナイスマリアージュ

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オリヴィエさんのワインの知識全開、私にとって貴重な時間でした!

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リーデル・ジャパンの庄司大輔シニアグラスエデュケイターが使用中のグラスについて解説。
庄司ヴェリタスシリーズのグラスはボウル部分とステムに繋ぎ目がない作りです。これは溶けたガラス材を引っ張りながら脚を作る引き足と呼ばれるハンドメイドと同じ製法です。

マシンメイドの最新アイテム<ヴェリタス>シリーズは2種用意されました。
■シャンパーニュワイングラスと ■オークシャルドネです。シャンパーニュグラスでは『シャルル・エドシック』の特徴である洋梨の香りをしっかり利き取ることができましたし、シャルドネグラスからは果実の豊潤な香りが漂い、味わう前からときめきを感じました。 赤ワインはセミナー等でよく使われているハンドメイドのリースリンググラスで、黒や赤い果実の風味、中盤以降木目の細かいタンニンと凝縮感、心地よい余韻

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オリヴィエ:サヴィニー・レ・ボーヌ ラ・ドミノードの〝ドミネ〟は古いフランス語で〝支配する〟の意味。他のぶどう畑を支配するような存在だったことから命名されました。多くのサヴィニー・レ・ボーヌは繊細でビロードのようなタッチですが、このワインは繊細ながら力強さも備えているタイプ。20年位保存できる長熟ワインで栽培はビオディナミ。手摘みで発酵期間は28日、18ヶ月樽熟(新樽率30%)、生産量は年間400~500ケースの希少ワインです。

宮川文子MCからオリヴィエさんへ質問
Q:ルイ・ジャドが赤ワインから白ワインの順でテイスティングを行うのはなぜ
A:樽のなかの赤ワインを試す場合にはタンニンや強さがあるので、その後に白を試すことで口中をリフレッシュさせることができます。ゆえに若いワインの時は赤、白の順で行うことが多いです。
:ビオディナミを実践していることを公言しないのは
A:1989年から取り込んでいるので先駆者的存在ですが、言葉で言うより、実行に移すというのがメゾンの信念だからです。また、ビオディナミをマーケティングのツールには使いたくなかったというのが理由です。


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Photo by Ayano
参加者に目からウロコの体験をさせてくださる庄司大輔さん
オリヴィエさんも「今までリーデルグラスのこのような話は聞いたことがない!」と大絶賛


第2部
スタート前に昨年4月にボージョレワイン委員会の広報担当から伺ったデータを

クリュ・ボージョレは2% !?
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資料提供:ボージョレワイン委員会
ボージョレ全体から見た輸入国ナンバー・ワンは日本、2位以降はアメリカ、英国、カナダ

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ボージョレワイン委員会
日本での販売量を見ると、11月第3木曜日解禁のヌーヴォーが圧倒的。クリュ・ボジョレはわずか2%。クリュ・ボージョレは北部を中心とする10の村名ワイン「サン・タムール」、「ジュリエナ」、「シェナ」、「ムーラン・ア・ヴァン」、「フルーリー」、「シルーブル」「モルゴン」、「レニエ」、「ブルイイ」、「コート・ド・ブルイイ」です。

ボージョレのぶどうはガメイ
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資料提供:ボージョレワイン委員会
ガメイはグーエ・ブランとピノ・ノワールの交配で誕生したぶどう


ようこそシャトー・デ・ジャック
17世紀に建立されたシャトー・デ・ジャックをメゾン・ルイ・ジャドが入手したのは1996年のことで、昨年20周年を迎えました。所有する畑はムーラン・ア・ヴァンとモルゴン、醸造責任者はシリル・シルーズさんです。ちなみにボージョレ地区にはシャトーと名の付く建造物が65あります。

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ムーラン・ア・ヴァンは27㌶所有、うち19㌶はシングルヴィンヤード(5つ)
・ラ・ロッシュ・・・花崗岩と石英の土壌でミネラルが強い
・クロ・デュ・グラン・カルクラン・・・砂質と若干の粘土質を含む土壌、マンガンの地層
・クロ・デ・トラン・・・表面に砂質、下層に粘土を含み、若干水分が多い土壌
・シャン・ド・クール・・・砂岩がメイン、若干粘土を含む。母岩はマンガン
・クロ・ド・ロシュグレ・・・標高の高い場所にあり、焼き物に使う土と似た土壌

モルゴンは11㌶、コート・デュ・ピィとロシェ・ノワールがあり、面積は約半々
・コート・デュ・ピィ・・・昔火山だった場所、花崗岩とシスト(結晶片岩)を含む土壌
・ロシェ・ノワール・・・ピィの畑の真下にあり、ピィより標高が低い、土壌は火山岩や黒いシスト

シャトー・デ・ジャックの基本的な栽培・醸造
■すべての畑はサスティナブル、一部ビオディナミ(ロシュグレ畑)導入
■低収量(仕立て方はゴブレとコルドン併用、将来的にはコルドンに移行)
■収穫は100%手摘み&手で選果、ほぼ100%除梗
■天然酵母のみ使用、マセレーションは30日間
■12ヶ月間木樽で熟成

基本的に発酵、醸造等の製法は同じなので、違いは気候とテロワール。ヌーヴォーのようなマセラシオン・カルボニックは行いません。仕立てはゴブレ式がメインですが、雨が多い年には葉の内側にあるぶどうが湿気を帯びて腐るので、近年は風通しが良く、太陽の恩恵を受けやすいコルドン・ド・ロワイヤに移行しています。

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オリヴィエ:ボージョレ地区はブルゴーニュ地方の南に位置しています。ブルゴーニュとボージョレの違いは品種と土壌で、前者はピノ・ノワールとシャルドネで泥灰土壌や石灰質、後者はガメイで花崗岩質です。

上質のガメイを飲んだ時には、その50%はピノ・ノワールのDNAを飲んでいることになります。でもピノ・ノワールは花崗岩土壌が嫌いで、ガメイは石灰質土壌が嫌いなので、ピノはボージョレではうまく育ちません。ボージョレ地区でよく知れられているボージョレ・ヌーヴォーは誕生してわずか50年足らず、ボージョレでは2000年前からワイン造りをしているので、美味しいクリュ・ボージョレを飲んで欲しいと思っています。


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()2002 Moulin-à-Vent Château des Jacques
ムーラン・ア・ヴァン シャトー・デ・ジャック
オリヴィエ:冷涼年、酸が多い年だったので発酵期間を長くしました。緊張感のあるワインで香りから花崗岩が連想できます。小さな赤い果実、コショウ、わずかに樽の香り、目を閉じて飲むとガメイ、ボージョレとは思えません。
このリアルなボージョレの世界にようこそ!

2001 Moulin-à-Vent Champ de Cour Château des Jacques
ムーラン・ア・ヴァン シャン・ド・クール シャトー・デ・ジャック
オリヴィエ:シングルヴィンヤードのシャン・ド・クールのワインです。2002年と同じく冷涼年でしたが、2001年のほうが雨が多く、全体的に軽めのワインが多い年でした。スミレの香りが顕著でビロードのようなタッチ、フローラルなワインです。2ヴィンテージとも醸造方法は同じなので、違いはテロワール。ともにノン・フィルターです。

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)2002年のほうが深みのある色調、共に上質な酸味で口中スムーズ、エレガント

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青森県産メバルのポワレとアンディーブのムニエル 赤ピーマンのクリーとバルサミコ
2006 Morgon Côte du Py Château des Jacques
モルゴン シャトー・デュ・ピィ シャトー・デ・ジャック

オリヴィエ:モルゴンはムーラン・ア・ヴァンより力強いワインです。醸造方法は同じなので違いはテロワール。コート・デュ・ピィは火山だった場所で、黒い花崗岩の土壌です。2006年は暑い年だったので凝縮感があり、黒系果実や種の大きな果実のニュアンスがあります。熟成が早く進んだので10年くらいは楽しめるワインです。


リーデルのブルゴーニュグラスで魅力探求
ピノ・ノワールの血を半分受け継いでいるガメイにはブルゴーニュ型のグラス、ピノ・ノワールグラスで飲むと、ぶどう本来、ワイン本来の姿がキャッチできることがわかりました。

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モルゴン2006にはピノ・ノワールグラスを使いました。庄司さんは参加者にグラスの容量を理解してもらうために、お水を入れた750mlのボトルを用意、そこからピノ・ノワールグラスに水を注いでいくと・・・なんと1本分入りました! 会場からは感嘆の声(笑)

テーブルの上で寝ているグラス!
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ピノ・ノワールグラスは丸みを帯びているので、ワインを適量入れてテーブルの上で寝いてもこぼれません。このゆるやかな曲線が大事な要素です。

庄司:ワインが口中に入ってくる時、私たちは顎を上げる姿勢になるので、舌先にあたった液体は、舌の上を滑り台のように降りてくることになります。口中に入ってきたワインは舌の上に甘みを残しながら、す~っと喉の奥に消え、「美味しい」と感じることができます。このモルゴンはまさしくそれを証明しています。

次に、世界で一番売れている<ヴィノム>シリーズのボルドーグラスに入れ替えて味わってみますと、モルゴンから感じる香りは弱く、一口飲むと酸を感じるので、酸っぱい印象になります。折角の果実味が出てきません。


オリヴィエさん大絶賛のグラスパフォーマンス
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オリヴィエ:ボルドーグラスに入れた途端、モルゴンが閉じてしまいました。ワインが垂直方向に進み、より緊張感のある香りで、タンニンも閉じ気味になりました。これがピノ・ノワールグラスだと花が開くように、花びらの1枚1枚が見えるような印象でした。リーデルグラスのこのような素晴らしいパフォーマンスは初めてなので、若いワインで飲み比べてみたいと思いました。

母なる大地に感謝の1997年ヴィンテージ
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牛ホホ肉のラグー パルマンティエ トリュフ風味 
マッシュルーム入りポテトのピューレ コーティング焼き
1997 Moulin-à-Vent Clos des Thorins Château des Jacques
ムーラン・ア・ヴァン クロ・デ・トラン シャトー・デ・ジャック
1997 Moulin-à-Vent La Roche Château des Jacques
ムーラン・ア・ヴァン ラ・ロッシュ シャトー・デ・ジャック

オリヴィエ:1997年はシャトー・デ・ジャックを入手して2年目の年になるので、2番目のヴィンテージです。寒くて雨が多く、ベト病も広がり、難しい年でした。畑での選別作業も大変で、ぶどうは房ではなく、粒での選別でした。ゆえに収量も少なく40%減。ぶどう本来の果実味、タンニンの抽出に気を遣い、とても苦労しました。
正確には、この9月でちょうど20年になります。20年前に飲んだ時は、今日のように、おいしく飲めるとは夢にも思っていませんでした。母なる自然に感謝、すべての人に感謝したい気持ちです!

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Photo by Ayano
山田宏行シェフとオリヴィエさんのエール交換、マリアージュについては「素晴らしい」と大満足!

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フロマージュブランに爽やかなベリーと苺のスープ
これは1997の上質な酸味と混然一体、シャンパンと苺の組み合わせよりお薦めです!
ベリー系果実の要素を持つガメイ、このぶどうの上品な熟成具合とデザートは最高でした。

グラスのスワリング話
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Photo by Tomohara

オリヴィエ:ジョルジュ・ブラン(ミシュラン3ッ星レストラン)で仕事をしていた時、同じワインをサービスしているのに、顧客が異なる意見を言うので不思議に思っていました。ある時、右利きと左利きではグラスの回転が違うことに気がつきました。兄弟に左利きがいたことで、それが役にたちました。それからはソムリエたちに、顧客が右利きか左利きか、注意するように言っていました。

地球の自転と同じ方向(時計回りと反対/左から右への回転)に回すと、香りのスぺクトルをあがるのでポジティブな要素を立ち上がらせることになり、フルーティさが出てきます。自転と反対(右回り)だと、香りのスペクトルを壊すことになるので、土の持ち味、要素が出てきます。双方は補完する形で存在するので、両方することで、ワインを理解する力が向上します。これは何回も何回も行っているうちに、ある日、そうか!と理解できます。


感謝を込めて
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Photo by Matsumotoro
松本楼の小坂文乃副社長とオリヴィエさんとの3ショット

シャトー・デ・ジャックを飲む前にオリヴィエさんが語ったことは
今日は皆さんに時を経たワインをお楽しみいただきました。これらは大事な方々とわかち合いたいと思って取っておいたワインです。通常はフランスから出ることがないワインです。ピノ・ノワールとガメイの大きな違いは、飲んだ時に哲学的な思いをもたらすのがピノで、飲んだ時に自然と微笑みが出てくるのがガメイ、ガメイは友人と楽しんで欲しいワインです。このような古いワインが好きだと思ったらこれからも飲み続けてください。


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左から)友原範士社長、宮川文子主宰、小坂文乃副社長、内野和弘副支店長、高橋修ソムリエ

ご協賛くださったメゾン・ルイ・ジャド、日本リカー両社に心から御礼申しあげます。3時間強の大半を熱い語りで盛り上げてくださったオリヴィエ・モスモンデさんに感謝します。
お忙しいなか駆けつけ、ご挨拶くださった岡本恭典東日本営業本部長、同席くださった池田憲昭支店長、佐々木様万理、通訳の井村悦子様、本当にありがとうございました。

小坂文乃副社長、山田宏行シェフ、高橋修ソムリエをはじめとする松本楼の皆々さま、お世話になりました。今回は600脚のグラスもあり、洗浄・拭き上げでは、いつも以上にお手間をおかけしました。本当にお疲れ様でした。ありがとうございます!
オリヴィエさんを感嘆させたリーデル・ジャパンの庄司シニアグラスエデュケイター、ありがとうございました!

ワインサロンフミエールの友原範士社長、宮川文子主宰
昨秋からの企画の遂行とご協力に感謝しています、ありがとうございました!
ご参加くださったワインラバーの皆さま、お付き合いいただき、ありがとうございました!!
滅多に出逢うことができない時を経たガメイの凄さを感じていただけましたら嬉しく思います。

アカデミー賞の授賞式のような挨拶になっておりますが、心から深く感謝しています!
そして、これからもシャトー・デ・ジャックをよろしくお願いいたします。


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第2弾 お正月にお薦めのボージョレ・ヌーヴォー [ワイン]


昨日、〝ワインのこころFB版”で、ワシントン州のスパークリングワインをご紹介しました。その折、毎年1月3日に行っている新年会&お誕生日のお祝い会について触れたのですが、5年前のブログを見て、思わずニッコリ。同じボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォーを取り上げていたからです。
http://non-solo-vino.blog.so-net.ne.jp/2012-01-03

2016年VTの秀逸なボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー
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季節もののモンドールやローストビーフとナイス・マリア―ジュ

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メゾン・ジョセフ・ドルーアンのボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー ヴィエイユ・ヴィ―ニュ2016
ルイ・ジャドのボージョレ・ヴィラージュ・プリムール ノン・フィルター2016(

ドルーアンは若さを感じる赤紫色、ブラインドで飲んでもガメ種とわかるボージョレの特徴が出たスタイル。赤系&黒系果実(ラズベリー、ブラックカラント等)、古樹由来のミネラル、滑らかな酸、シームレスなタンニン、持続性のある味わい。
ルイ・ジャドは深く濃いルビー、黒系果実(ブラックベリー、ブラックカラント等)、重厚感があり、木目細かいながらタンニンの存在感あり、滑らかで旨味を感じる味わい

ドルーアンのヌーヴォーをかぶら寿司とあわせて
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今年はドルーアンとかぶら寿司(白かぶら&ブリを糀で漬け込んだ発酵食品)との相性を診たのですが、馴染み感が好印象。ワインもかぶら寿司もともに発酵物なので相性を一層引き立てていました。生臭みを感じさせないところが素晴らしいです。 5年前の数の子もそうでした。

余談ですが、2年連続で、解禁日にドルーアンの定番ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォーがANA国際線(一部路線で)ファーストクラス、ビジネスクラスでふるまわれています。

酉ラベルのエトカルタ
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今年のエトカルタは酉ヴァージョン
蟹と合せると、すんなり合いすぎて、すいすい飲める感じ(笑)
ルイ・ジャドとドルーアンのボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー、エトカルタはお正月用ワインとしてお薦めできます!

ヌーヴォー解禁日を振り返って
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メルシャン&日本リカーの合同試飲会で特別供出されたルイ・ジャドの『ムーラン・ア・ヴァン シャトー・デ・ジャック1996』

クリュ・ボージョレの花形、長熟ワインとして知られていますが、20年の熟成を経たワインは滑らかで、酸とタンニンのバランスがよく、エレガント。ガメを超えたガメです。

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ホテル・オークラのローストビーフと合わせて
ホースラディッシュのスパイシーさを仲介役にすることで絶妙な相性、美味でした!

〝トロフィー・リヨン・ボージョレ・ヌーヴォー〟で金賞ゲット
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左から#1『ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー』、#2『ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー・シャトー・ド・ヴァレンヌ』、#3『ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー・デュ・ボワ・デ・シェーヌ』

アルベール・ビショー(輸入元メルシャン)はフランス・リヨンで開催されたボージョレ・ヌーヴォー唯一の公式コンクール『トロフィー・リヨン・ボージョレ・ヌーヴォー』で、3アイテム金賞受賞!
#1は明るいルビー色、ラズベリーやブラックベリーを連想させるかぐわしい香り、フレッシュな果実味にあふれ、フルーティーで滑らか、親しみやすいタイプ
#2は、ブラックチェリーやスミレのような香り、中盤からは上品な酸も。凝縮感のある果実味と厚み、バランスが良く、#1より大人びたタイプ
#3は赤系・黒系果実のフルーツバスケット、ラズベリー、ブラックベリー、ブラックカラント、香りにも味わいにもフルーツの要素満載、軽快さとボリューム感が共存したタイプ
2016年のボージョレ・ヌーヴォーはどれも果実味にあふれた飲みやすいタイプでした!

御礼とご報告
来月23日にルイ・ジャドのオリヴィエ・マスモンデ輸出部長をお招きしてスペシャル・メーカーズ・ディナーを開催いたします。本日、一斉告知で募集を行いましたところ、おかげ様で即日満席となりました。ありがとうございます!
ワインのこころFBのイベントコーナに詳細を載せております。
https://www.facebook.com/heartofwinefumiko/
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


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第1弾報告、2016年のボジョレーヌーヴォー! 帝王デュブッフさん&横澤夏子嬢でカウントダウン! [ワイン]

2016年ボジョレーヌーヴォー解禁!
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ボジョレーの帝王ジョルジュ・デュブッフ社長と孫のアドリアン・デュブッフ・ラコンブ輸出部長
今年のスペシャルゲストはブレイク中の横澤夏子嬢

〝ボジョパ〟で市場を活性化!
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サントリー ワイン インターナショナル(株)とジョルジュ・デュブッフ社が契約締結して20年、記念年です!

ボジョパのコンセプトは〝今年のモノを今年のうちに楽しみ尽くす〟

山崎雄嗣社長によると、今年のジョルジュ・デュブッフ社のBNの輸入量は9%増で好調とのこと。
また、ボジョパについては、「ボジョレーヌーヴォー未体験の20~30代、昔ヌーヴォーを楽しんでいた40~50代をターゲットに、今年の流行モノは今年のうちに楽しみ尽くすBNパーティーを〝ボジョパ〟と名付け、今年からハロウィンとクリスマスの間の新たな催事として提案することで市場を活性化させたい」と語りました。


今年流行したものやマイブームを持ち寄って話題を提起
2016年はちぎりパンやブーケサラダなど

カウントダウンのステージで

23時45分頃、アドリアンさんにエスコートされて登場した横澤夏子さん
身長172㎝のレディには198㎝のアドリアンさんの背丈が丁度良かったようで、目に星が!
アメリカから取り寄せたというきらきらヒールでドレスアップした姿をPRしました。

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00:00、ヌーヴォー解禁!
「右手でキャップのミシン目の下を握り、左手でボトルの底を回してください」とアドリアンさんからワインの開け方について指導を受けた横澤さん。ワインを上手に開栓していました。「カチッという音がこんなに気持ちがいいんだって思いました」とコメント。その後、「ワインが似合うオンナになりたい」とも。

赤い果実のバスケット、おいしいヌーヴォー!

今年の作柄についてデュブッフさんは「信じられない年、素晴らしい年」と表現。
デュブッフ:6月、7月、そして8月第2週までは天候が芳しくなかったのですが、8月15日から好天になり、9月は50年来なかった高温(32度)にも恵まれました。夏の最後の暑さがぶどうを熟させました。収穫を開始した9月15日からの3週間は一滴の雨も降らず好天気。ボジョレーには珍しい暑さで、素晴らしいヴィンテージになりました。

深く美しい赤い色、香りは黒いさくらんぼと良く熟れたイチゴ、すこし潰れかけているイチゴ、スグリやバイオレットの香りもあります。
口に含むとゆったりとした広がりがあります。この豊かさは我々が期待していたものではなかったのですが、時間の経過でそれが現れてきました。風味豊かでまろやか、シルキー、そして誰にでも喜んでいただける寛容なワインです。アドバイスとして冷蔵庫には入れないで、15~18度で味わって!

2016トロフィー・リヨン・ボジョレー金賞受賞!!

リヨンで開催されたボジョレーコンクールで3アイテムが金賞に輝きました。
ボジョレ―ヌーヴォー2,460円ボジョレー・ヴィラージュヌーヴォー2,760円ボジョレー・ヴィラージュ プリムール2,460円/業務用


スタイリッシュなラベル、チーズに合うボジョレーも!

肩ひじ張らずに楽しめるのがボジョレーヌーヴォーです。
市場を見ると、価格帯も1,000円以下から4000円代まで様々。そのようななかで、デュブッフさんのヌーヴォーは味わい&価格ともにお薦めできます。気の置けない仲間たちとのパーティーやご家庭の団欒、どのようなシチュエーションでもOKなので、お楽しみいただければ嬉しいです!

製品についてのお問い合わせは
サントリーワインインターナショナル(ワイン) ℡0120-139-380
ボジョレーボージョレ表記は輸入元各社の表示に合わせています。

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ボージョレ・ヌーヴォー解禁前にボジョレー探求 ~シャトー・デ・ジャックを中心に~ [ワイン]

Non Solo Nouveau
11月第3木曜日、17日はボージョレ・ヌーヴォー(BN)の解禁日です!
今年の収穫は9月20日頃から始まり、遅いエリアでは10月第1週目に完了。熟度も十分、凝縮感あるぶどうとのことなので、2016ヴィンテージ(VT)はフレッシュな赤い果実を思わせるアロマ豊かなワインが期待できそうです。17日0時からのカウントダウンパーティーや解禁パーティーがあるので、後日、旬の味を報告いたします。

ボージョレ・ヌーヴォーの国別構成比(2015年
資料提供:キリン、メルシャン

BNのボリュームは世界的に縮小傾向のようですが、そのようななかで日本は全体の5割強を占めています。今年のBN予定輸入量(日本の主要38社計)は前年比99%ですが、メルシャンは100%前年同です。

ヌーヴォーとは違うクリュ・ボージョレにフォーカス
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ブルゴーニュの名門ルイ・ジャド(輸入元:日本リカー/キリングループ)のピエール・アンリ ガジェ社長から丁重なるお手紙とともに秀逸なボージョレワインが届きました! 同社が1996年にボージョレ地区のムーラン・ア・ヴァンで最も名声を誇るシャトー・デ・ジャックを入手し、ワイン生産のエリアを拡大して20年。それを記念した蔵出しワインでした。
そこで、解禁日を前にヌーヴォーじゃないボージョレの魅力について触れてみたいと思います。

瀟洒なたたずまいのシャトー・デ・ジャック

1996年にムーラン・ナ・ヴァン(27㌶)、2001年にはモルゴンのベルビュー(35㌶)を購入、現在、トータルで80㌶以上の畑を所有しています。

ムーラン・ナ・ヴァン、モルゴンとは
ボージョレの主要品種はガメイ(ガメ)種です。土壌は様々で、より上質なワインが造られる北部地域は花崗岩質の片岩、東部と南部は砂質主体。ボージョレ地区のAOCは格上順にクリュ・ボージョレ、ボージョレ・ヴィラージュ、ボージョレ・シュペリュール、ボージョレと呼ばれています。
クリュ・ボージョレ:北部を中心とする10の村名ワイン
「サン・タムール」、「ジュリエナ」、「シェナ」、「ムーラン・ナ・ヴァン」、「フルーリー」、「シルーブル」「モルゴン」、「レニエ」、「ブルイイ」、「コート・ド・ブルイイ」
ボージョレ・ヴィラージュ:39村がこの名称を名乗る権利を有します。
ボージョレ・シュペリュール:ボージョレより、アルコール度数が0.5%高
ボージョレ:ボージョレ全域で造られるワイン

シャトー・デ・ジャックの基本的な栽培・醸造
■すべての畑はサスティナブル、一部ビオディナミ(ロシュグレ畑)導入
■低収量(仕立て方はゴブレとコルドン併用、将来的にはコルドンに移行)
■収穫は100%手摘み&手で選果、ほぼ100%除梗
■天然酵母のみ使用、マセレーションは30日間
■12ヶ月間木樽で熟成

ちなみに、その年に穫れたばかりのぶどうから造るボージョレ・ヌーヴォーはマセラシオン・カルボニクと言って、ぶどう果房を破砕しないで炭酸ガス中に数日間浸漬しておく製法、フレッシュ&フルーティが身上

木箱には1997年VTも

クリュ・ボージョレのなかで最も長熟なムーラン・ナ・ヴァンとモルゴン


コルクは長く、密度も十分

第1フライトはムーラン・ナ・ヴァン
今回ワインサロンフミエールの友原範士オーナーと宮川文子主宰にお声掛けして一緒にテイスティングをしました。


#1:シャトー・デ・ジャック ムーラン・ナ・ヴァン シャン・ド・クール2009
単一畑、表土は砂質がメインで6~7%の粘土質を含む。母岩はマンガン、約2㌶。
ラズベリーやフランボワーズのような赤系果実、甘草、ロースト、ミネラル、中盤以降広がる酸味、ボージョレの王ムーラン・ナ・ヴァンらしい肉厚なワイン
#2:同ムーラン・ナ・ヴァン クロ・デ・トラン2002
4つのなかで色調が一番淡く、2000年VTより熟成が早く進んでいるのかしら、と思っていたのですが、香りを利いて・・・ブショネ(#4と同じ畑で比較を楽しみにしていたのですが叶わず、残念。

#3:同ムーラン・ナ・ヴァン2000
フルーリーとシェナの間、ムーラン・ナ・ヴァンにあるロマネッシュ村のシャトー・デ・ジャックから収穫されたぶどうを使用。約19.5㌶の5つのクロを含む27㌶の畑
熟成による色調の変化、粘性中程度、香りは閉じ気味、煮詰めた果実、干しイチジク、ドライリーフ、ブラックペッパー、酸味とタンニンのバランス&余韻
#4:同ムーラン・ナ・ヴァン クロ・デ・トラン1997
単一畑、表面に砂質、下層に粘土質を含む厚めの土壌。約3㌶
アンズのコンフィ、紅茶、スー・ボワ、ミネラル、旨味、余韻に長く残る落ち着いた果実味と酸味

4グラスを上から見ると

色調の変化が良くわかります

第2フライトはモルゴン

#5:シャトー・デ・ジャック モルゴン2005
畑はヴィリエ・モルゴン村上部の丘の上にあり、南と南東側を向いた斜面に広がっています。
果実のふくらみ、バイオレット、ブラックペッパー、ミネラル、ロースト、まろやかなタンニン、


#6:同モルゴン コート・デュ・ピィ2004
モルゴンの小高い丘にあり、古い火山の上に位置する、花崗岩とシストを含む土壌
ザクロ、みかんの皮、ピンクペッパー、ミント、タバコ、ミネラル、枯葉、旨味、シームレス


シャトー・デ・ジャックのモルゴンは濃いルビー
コート・デュ・ピィはオレンジを含んだルビー

包容力あるコート・デュ・ピィ2004

6本のなかのマイベスト、一番魅了されたのがコート・デュ・ピィでした!
熟成具合が素晴らしく、落ち着いた果実味、上品な酸味、タンニンはシルクのようにスムーズ、スパイス(黒コショウ、山椒)、全体のバランスが良く、ブルゴーニュのピノ・ノワール的なニュアンスも。フードフレンドリーでスパイシーな風味が、山椒や七味を使った食材とも好相性


サーモンとアボカドのサラダは若いヴィンテージに合わせて
塩、コショウ、オリーブオイル、ヴィネガー、香草等をアレンジすることで組み合わせの幅も広がります。


コート・デュ・ピィのスパイス風味には山椒で味付けしたお稲荷さんがナイス! 赤梅も〇
たれを使った焼き鳥や照焼きはBNの定番ですが、七味を使うとクリュ・ボージョレ向き


ハロウィン(10月下旬)の時期に試飲したので、かぼちゃパイを用意
パイ生地のバター風味とパイの中のかぼちゃポタージュのこってりした甘さがムーラン・ナ・ヴァン2000、同1997やモルゴン・コート・デュ・ピィ2004の複雑味と〇


来春ワインサロン『フミエール』主催の〝シャトーデ・ジャックでワイン・レッスン〟を
熟成を経たガメイ種のポテンシャル、ブルゴーニュワインを彷彿とさせるシャトー・デ・ジャックを体感したわけですが、我々3人が5種(#2除く)のワインを試飲して受けた印象を〝簡潔〟に表現するなら、#1は果実味、力強さ、#3はスパイス、バランス、#4は旨味、熟成感、#5は厚み、上質なタンニン、#6は緻密さ、包容力です。

そこで、これらの魅力をお伝えすべく、来春桜の頃、シャトー・デ・ジャックに特化した特別講座を開催することに決めました。軽快さが売りのBNと、木樽で6~12ヶ月熟成させてからデビューする格上のクリュ・ボージョレ。それらの味わい、奥行きにフォーカスしたいと思っています。詳細は当方とフミエールのSNSを通して発信いたしますので、宜しくお願いいたします!

番外編トライアル

テイスティング翌日、コート・デュ・ピィをボルドーグラスとブルゴーニュグラスで比較してみました。
ボルドーグラス(奥)だとタンニンの存在を明確に感じます。タンニンは木目細かく、ワインは緻密でボリューム感があります。CS好きはボルドーグラスのほうが嬉しいかも。ブルゴーニュグラス(手前)だとワイン全体が穏やかで、中盤以降エレガントな酸味と心地良い余韻が広がり楽しめました。この印象はガメイではなく、きわめてピノ・ノワール的です。

その昔、昭和女子大学のオープン・カレッジでシャトー・デ・ジャックを取り上げたことがあります。講座生のなかに徹底したガメイ嫌いのY君がいました。でも、ブラインドによる比較試飲で、その底力に脱帽。彼のワイン感を変えた唯一のガメイ種のワインになりました。


人気のアイテム、ルイ・ジャドのノン・フィルターのボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー
2015年11月19日撮影

17日には多くの〝ボージョレ・ヌーヴォー〟が並びます。デパートや大手ワインショップ等では試飲もできますので、是非、旬の味をチェックなさってみてください。

シャトー・デ・ジャックのお問い合わせは日本リカー ℡03--5643-9772

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和の素材との相性を楽しみながらペルーワインをダブル探求!  [ワイン]

ペルーワインにまつわるエトセトラ
28日はペルー共和国の独立記念日でした!
本国では6月に行われた大統領選で勝利したペドロ・クチンスキ氏の就任式もありましたね。
3年前チリで、独立記念日直前まで取材をしていたことがあるのですが、その時、中南米の方々は、クリスマスと同じくらい独立記念日を重視していることを学びました。
祝 ペルーの独立記念日!!




今月、エラルド・エスカラ ペルー駐日大使のご配慮で、ペルーワインを試飲するチャンスに恵まれました。テイスティングしたのは、ペルー最古のワイナリーで在日ペルー大使館公認ワインとして知られているTacama、1880年創業サンティアゴ・ケイローロのアイコンIntipalka、1897年創業のTaberneroの3ワイナリーの、ソーヴィニヨン・ブランやシャルドネ、カベルネやメルロー、シラーやマルべック、タナ等を使った16アイテムです。


ペルーはエクアドル、コロンビア、ブラジル、ボリビア、チリの5カ国と国境を接し、西側は太平洋に面しています。地図にicaと表したイカ州はペルー最大のワイン産地。5郡(チンチャ、ナスカ、パルパ、ピスコ、イカ)に分かれていて、イカとその周辺は伝統的な蒸留酒ピスコの原産地としても知られています。イカ州の大半は乾燥地帯ですが、ワイン造りではアンデスからの雪解水が地下水として流れてくるのでそれを利用しています。

地図は画像をクリックすると拡大します
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16種のペルーワイン
大使館でのサプライズテイスティングから4日後に、私の元に16本のワインが届きました。
チリ、アルゼンチンワインと比べると、日本での侵透率はまだまだのペルーワイン。そこで、ワインサロン『フミエール』の友原範士校長と宮川文子主任講師にお声をかけ、食との相性をチェックしながら、再テイスティングすることにしました。

後列左から
白ワイン
#1:タカマ ブランコ・デ・ブランコス2013
SB37%、ヴィオニエ29%、CH34%
発酵も熟成もステンレス、洋梨、かりん、トロピカルフルーツ、ミネラル、余韻は中程度、SBのビター感とヴィオニエの白い花のニュアンスとCHのナッティさ。3品種の特徴が生かされたワイン
#2:タベルネーロ ブランコ・デ・ブランコス2014
CH、シュナン・ブラン、SB
濃いイエロー、エスニック(ハーブ)、お香、トロピカルフルーツ、凛とした酸、ミディアムボディ
#3:タカマ グラン・ブランコ2013
シュナン・ブラン、SB、CH
イエローカラー、お香、黄金糖、中盤から広がる酸と厚み
#4:タカマ ドナ・アナ シャルドネ2014
明るいゴールド、蜂蜜、 ナッツ、パパイア、樽香、バランス良好、「味わいしっかり、シンプルでありながらエレガント」と宮川講師
#5:インティパルカ シャルドネ2012
黄金色、ネクタリン、洋梨、ナッツ、ミネラル、白コショウ、まろやかな酸、軽いタンニン、クリーミー
#6:インティパルカ ソーヴィニヨン・ブラン2014
淡いイエローグリーン、ライム、グレープフルーツ、白桃、ミネラル、口中をリフレッシュさせる酸

私的感想:赤ワインより白ワインの方が完成度が高いと思いました。大使館では白ワインをサービスするまで少し時間がかかったのですが、グラス内の温度変化でも、ブレ感は少なかった印象。加えて、自宅での再検証後、飲み残しのワインを3人で分け、翌日以降もワインの味わい等、変化をチェックしました。私の手元に残っていた#1#6は雑味も出ず、適度なコンディションを維持。2,000円以下という価格から考えて、ペルーワインの実力を示せるアイテムだと思います。

前列左から
赤ワイン
#7:タカマ グラン・ティント2013
マルベック、PV、タナ
ペルーワインのエントリーレベル
#8:タベルネーロ グラン・ティント・フィナ・レゼルバ2013 
マルベック、メルロー
ブラックベリー、プラム、シダー、清涼感のある酸、「第一アロマからインパクトあり」と宮川講師
#9:タカマ セレクション・エスペシアル2013
タナ、PV
酸味と果実味の重なり、黒コショウ、甘草、ソフトなタンニン、熟成したクロミエ(白カビ)にも!
#10:タベルネーロ カベルネ・ソーヴィニヨン2013 
CS100%
色調はガーネット、熟したイチゴやカシス、ブルーベリー、ロースト、ミント、ドライイチジクと!

『インティパルカ』は2009年にデビューしたシグネチャーワイン。イタリア移民ケイローロ・ファミリーが1880年に立ち上げた『サンティアゴ・ケイローロ』の最新ブランド、ラベルもスタイリッシュ。大使館でのテイスティング時、輸入元さんから「ワインメーカーはフランス人」との情報
#11:インティパルカ タナ2012
タナ100%
グラスを透かして下の字が読めないダークカラー、ベリー系果実、アーシー、ソフトなタンニン
#12:インティパルカ マルベック2013
マルベック100%
深みのあるルビーガーネット、カシス、ブラックチェリー、心地良い果実味、Alc由来の甘さと酸味
#13:インティパルカ シラー2012
シラー100%
木いちご、ブラックオリーブ、スパイス、ハーブ、木香、木目細かいタンニン
#14:インティパルカ カベルネ・ソーヴィニヨン シラー2011 レゼルバ
CS、シラー
ブラックベリー、カシス、チョコ、黒コショウ、ミント、ほどよい酸味、無難にまとまったスタイル
#15:タカマ ドン・マニュエル タナ2013
タナ100%
ブラックチェリー、フルーツジャム、アーシー、パワフル、のどの奥に広がるAlc感(14.5%)、旨味
ロゼワイン
#16:タカマ ロゼ セミセコ・ドゥルセ・ナテュラル2013

私的感想:国際品種を数多く栽培しているペルー。個人的にはペルーのタナに興味がありましたが、わずか2回の試飲では全体像はつかめません。仏語のタンニンに由来する“タナ”は深い色調とタンニンを備えています。近年、このぶどうから造るワインをソフトに仕上げるため、発酵過程また貯蔵過程でワインに微量の酸素を補給するミクロヴィラージュが開発され活用されています。ペルーのワイン造りでは導入されているのか? 今回試飲したタナでタンニンが強すぎるというタイプはありませんでした。さて?

マリア―ジュを中心に
さわやかな印象の白ワイン

左はタカマ、右はタベルネーロ
前者はぶどう樹の植樹が1540年という歴史あるペルー最大のワイナリーで、本拠地はリマから300km南下したイカ・バレーにあります。後者は1897年創業でリマから200kmほど南下したシンチャ・バレー(イカ州)にあり、生産量の85%を輸出しています。

#1を試飲して、そのミネラル感から、てんぷら&塩を連想(レモンでもOK)。レンコンのてんぷらに塩をつけて食すと、混然一体感が広がりました!

白ワインと食材の仲介役として便利なのが塩とレモン。相性チェックをする前に・・・・塩を一口舐めて#1を試すと、ワインがお水のような状態ですんなりと入ってきます(相性が事前に察知できます)。次にレモンを舐めてワインを試すと、やはり素直な印象。実際に合わせた相性も事前チェック通りでした。

#2の場合は、塩を舐めてからワインを味わうと、#1の時の感じた素直さより、もう少し重厚な味わい。ゆえに料理も少し厚みのあるほうがお薦め。余韻に残るシュナン・ブランのビター感から、グリーンアスパラの揚げ物を連想。ちなみにペルーはアスパラガスの輸出量が世界一とか。チーズなら熟成したカマンベール&ドライフルーツ添で!

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大使公邸のディナーでサービスされた『セビチェ』

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ライムのような酸を感じさせるセビチェには断然#6がお薦め(画像最右
インティパルカは古代インカ帝国の言語で〝太陽の谷〟を意味しています。サンティアゴ・ケイローロのワイナリーは海岸線から60km内陸に位置し、標高は500m以上、ぶどうにとって大事な昼夜の日較差(20度)もあります。

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これは自家製セビチェ、私は香草(コリアンダー)を多く使います。#6にはハーブのニュアンスもあるので相性良好、前述のてんぷら&塩にも合っていました!

赤ワインにはマスタードや山椒を仲介役に
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赤ワインと食との仲介で役に立つのがマスタード
ここでもマスタードの酸のおかげで、赤ワインはハムとナイスコンビネーション


ペルー大使館公式赤ワインはタカマのセレクション・エスペシアル(トップ画像9番目のワイン)
プティ・ヴェルド&タナのブレンド、酸を感じる黒系果実、ローリエ、黒コショウ、木目細かいタンニン、小売価格2040円、リーズナブルなワイン

ペルー自慢のロモサルタード
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大使公邸ディナーのメインはペルー自慢のロモサルタード(牛肉と玉ねぎ、トマトを炒めた料理。付け合わせはライスとポテト)とセレクション・エスペシアル2013

土用の丑の日に
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大使館での試飲時にもお話したのですが、タナやシラー、マルベックと合わせて楽しめる〝うなぎの蒲焼〟。土っぽさやスパイシーさを備えたワインには、年代を経たうなぎのたれと山椒を使った蒲焼が最適。目黒不動にある『にしむら』のうなぎを友原社長と宮川講師にお出しして、タカマ・ドン・マニュエルやインティパルカの#12マルべックや#13シラーとの相性を診断。山椒効果は絶大で、マリア―ジュは成功でした。

今日は土用の丑の日! 
フジテレビのお昼のニュースでも『にしむら』が取材されていました。次回、うなぎの蒲焼を食べる時は、山椒を用意して、ぺルーワインにトライなさってみてくださ~い

感謝を込めて
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大使館から届いた記念画像
今回ペルーのワインについて調べる良い機会になりました。
エラルド・エスカラ駐日ペルー大使に、こころから御礼申しあげます。ありがとうございました!

■ペルーワインの輸入元
Tacama:キョウダイジャパン
Intipalka&Tabernero:ジーアンドシーコーポレーション


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スタートから早10年! 徳岡主催『2015年産ボルドープリムールワイン試飲会 』 [ワイン]

2015年はファンタスティック・イヤー
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ジェームス・サックリングは2015年ヴィンテージを「ファンタステック・イヤー」と評価

プリムールワインの取り扱いには十分な神経を使わなければなりません。徳岡(株)ではシャトーの協力を得て、最新の輸送と細心の管理のもと、日本初のプリムールワイン試飲会をスタートさせ、今に至っています。

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左から
バロン・フィリップ・ロートシルト コマーシャル・ディレクター エルワン・ル・ブロゼックさん(左岸
株式会社徳岡の徳岡豐裕代表取締役会長
ヴィニョーブル・クレマン・ファヤ ジェネラル・マネージャー ジャン・ミルティ・ローランさん(右岸

プリムールワインの試飲会を日本で開始して10回目
その先駆者、株式会社徳岡の徳岡豐裕代表取締役会長は「11年前、ボルドー地方以外ではプリムールワインの試飲は出来ませんでした。ただネゴシアンでは出来たので、ジャン・リュック・テュニュヴァンやグランヴァンの担当者に相談。隔月でボルドーを訪問して各シャトーを巡り、1年かけた交渉の末、41の銘柄が集まり、東京と大阪での試飲会開催が叶いました。プリムールワインは弊社の専売商品ではないので、必ずしも売り上げに結びつくとは言えません。日本にプリムールワインの文化、ボルドーのワイン文化を定着させたいという思いで行ったことですが、その意味では成果があったと自負しています。回を重ねて今年は54銘柄まで拡大しました」と述懐


2015年ヴィンテージと左岸と右岸について
2015年は2005年、2009年、2010年に匹敵するグレートヴィンテージと言われ、赤ワイン、白ワイン、甘口ワインともに良好。右岸、マルゴー、ぺサック・レオニャンが特に良いようです。

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ブロゼックさんが左岸について解説ワインは左から4 本目まで
夏の平均気温は高く、7月にはこの30年間で最も高い温度を記録、8月も乾燥した気候が続いた。暑さと乾燥はぶどう樹のストレスになったが、ぶどうはゆっくりと生育、例年に比べると実は小粒。8月末から9月に降雨で潤う。当初の予定を上回る収量。特徴的だったのは収穫期の長さ、ポイヤックでは9月14日から10月6日まで

#1:エール・ダルジャン(白)
1991年に初リリース、畑はムートンの畑のド真ん中。生産本数は極少量。ブレンド比率はSB55%、SE43%、ミュスカデル2%。醸造&熟成には樽を使用、MLF15%実施。瓶詰めは6月半ばに終了。香りのインパクト大、豊かで魅力的、白桃、パイナップル、マンゴー等の果実、クリーミー、旨味、グラス内の温度変化でより豊潤、バランス良く上品。Jサックリング96-97 、デキャンター91

#2:シャトー・ダルマイヤック
何度かの改名の末、1988年からはシャトー・ダルマイヤックに。ブレンド比率はCS60%、ME29%、CF9%、 PV2% 。ガーネット色、フルーティ、果実のニュアンス、控え目な樽香(新樽率は30%)、甘草、ロースト、ヴァニラ、素直で美味しい味わい、万人受けするワイン

#3:シャトー・クレール・ミロン
川に近いので海風の影響を受け、フレッシュなワインができる。粘土質土壌にはMEが多い。ブレンド比率はCS51%、ME34%、CF13% 、PV1% 、カルメネール1%。ボルドー全体のカルメネールの栽培面積は6㌶、うち0.6㌶がクレール・ミロンの畑にあり、1945年から植えていた古樹。カルメネール由来のタンニンは優しく、密度の濃いねっとりした果実味。ダークチョコレート、ドライフラワー、スパイス、甘草、ミント、上質な酸味、

#4:パストゥレイユ・ド・クレール・ミロン2009
業務用限定ワイン、シャトー・クレール・ミロンのセカンド(CS50%、ME36%、CF11%、PV2%、カルメネール1%)。2009年が初ヴィンテージ。ネーミングの由来は中世の頃にあった踊りの名前(羊飼いの女性&騎士)、市場に出した段階ですでに飲みやすいワインというコンセプトに沿い、果実と酸のバランスも良く、シルキー
 
ローランさんが右岸について解説ワインは最右と隣の2本
左岸とさほど変わらず、8月の降雨はメドックの北部ほど多くはなかった。サン・テミリオンは粘土質が多く、粘土質土壌には保水効果があるので、右岸には良かった。石灰岩質はCF に適しており、CFの比率の多いシャトーは成功した。2015年は日照をたっぷり受けたヴィンテージ。9月の収穫期は長かったものの、夜、温度が下がったので、ぶどうには好影響を与えた。猛暑だった2003年と比べると、日照時間は同程度でも、夜の温度に違いがあるので、ワインのフレッシュさと酸味に違いがある。2015年は若くても熟成しても楽しめるワイン

#5:シャトー・クレマン・ピション
14世紀からのシャトー。1976年から現オーナー、クレマン・ファヤが所有、60㌶のうち25㌶(現在は苗木の植え替えで実質20㌶)がぶどう畑。ブレンド比率はME85%、CS10%、CF5%。収穫期間は長くて9月21日から10月7日。新樽率40%。フレッシュさ、控えめな木香、ロースト、メルロー由来の果実感とまるみ

#6:シャトー・ラ・ドミニク
シャトーはサン・テミリオンの北西に位置し、シュヴァル・ブラン、フィジャックを左手に、レヴァンジル、ラ・コンセイヤントをポムロール側に臨む好立地。サン・テミリオンのなかでは最大の29㌶(うち23㌶がぶどう畑/サン・テミリオンの畑の平均は7.5㌶)、土壌は3タイプ(粘土質と砂利質CS、青い粘土質ME、一部CF、粘土石灰質CF)、2013年に施設改装、22の新しいタンクを導入。 ブレンド比率はME85%、CF13%、CS2%。新樽率60%。深い色調、粘性もあり、フレッシュでアロマティック、ブラックチョコレート、バニラ、スパイス、タンニンなめらか、中盤から余韻に続く酸味

 
第2部にはトルシエ監督のソル・ベーニも登場
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左から)
クロ・レオ/カレオ・フランスのオーナー篠原麗雄さん
2000年からシャトー・ヴァランドローで働いていた篠原さんは2002年にサン・テミリオン、カスティヨン・コート・ド・ボルドーに0.83㌶の畑を購入してワイン造りを開始

ソル・ベーニのオーナー フィリップ・トルシエさん
元サッカー日本代表監督、2014年にサンテミリオンの郊外に1.1㌶の畑を購入、醸造はミッシェル・ロランの元で働いていたルドウィッグ・バネロンが担当。2015年に同地区の石灰質土壌の畑も購入。ワイン名は30年前初めての海外遠征をしたコートジボワールのトレーニング・グランド名、数多くの名選手を生んだ場所。奥様はボルドー出身

クロワ・ド・ラブリのオーナー、ピエール・クーデュリさん
1990年代にジャン・リュック・テュニュヴァンさんと同時期に設立されたガレージワインの1つ。奥様はワインメーカー。サン・テミリオングランクリュの3種の異なるテロワールを生かしたワイン造り、少量生産


#1:クロ・レオ
2002年にカスティヨン・コート・ド・ボルドーに家付きの畑を購入。サン・テミリオンには砂(軽くてフルーティ)、砂利(熟した果実)、粘土石灰(ストラクチュアと酸味)のテロワールがあり、粘土質の多い土壌にメルロー、石灰質の多い土壌にカベルネ・フランを植えています。篠原さんは酸味のあるしっかりしたワインが好み。畑は北向き斜面の粘土質土壌で、他より日照度が少ない分、きれいな酸を備えた、しっかりしたワインができます。いつも収穫は他のエリアより3週間くらい遅く、ぶどうが完熟するまで待つとのこと。ブレンド比率はME80%、CF20%。新樽20~30%、2015年ヴィンテージは右岸と左岸の南部が良好。「2002年からワイン生産を開始して以降、2015年がすべてにおいてベスト。クロ・レオは3000本、ワンランク上のキュヴェ・レスは900本。樽香の出具合を考慮して、2012年ヴィンテージからボルドー樽225Lではなく、ブルゴーニュ樽350Lに変えました」と篠原さん。フルーティで黒系果実のブラックベリーやカシスのニュアンス、酸味が一本芯になった骨格のあるワインスタイル

#2: シャトー・クロワ・ド・ラブリ
1㌶、ME100%、石灰粘土質、モラス(粘土と岩のような土壌)、鉄分が入った土壌が混在、樹齢50年、新樽100%、ポムロールに似た土壌、凝縮したフェミニンなスタイル、まろやかでセクシー、余韻も長い

#3: レ・オー・ド・クロワ・ド・ラブリ
1.5㌶、ブレンド比率はME80%、CF20%、砂利と砂と石灰質の土壌、樹齢は25年、醸造はタンク(MLFも)で行い、12~14か月熟成、新樽率50%、香り豊潤、ミネラル、フレッシュなタンニン

#4:シャペル・ド・ラブリ
1.5㌶、ブレンド比率はME90%、CF9.9%+CS0.1% 。 表土に大きな石、その下は石灰粘土、砂利は全くない土壌、4列だけCSを植樹。メルローの樹齢は60年で土壌はぺトリュスと同じ青色粘土。乾燥すると粘土が固まり、馬でも耕作が大変、香りの特徴は甘草、MLFは新樽内で行い、樽熟成は14~16カ月、ワインはフレッシュ感と力強さの共存

ワイン造りのスタイルはフレッシュ、フィネス、エレガンス。サン・テミリオン・グランクリュの4㌶弱の畑を所有、耕作は馬を使い、リュット・レゾネを実践。ブルゴ-ニュ的スタイルで、3つの異なるテロワールの区画から、3つの異なるワインを生産

#5:ソル・ベニ
トルシエさんの哲学は「皆と共有すること、サッカーもワインも同じ」。2年前にサン・テミリオンに1㌶の畑を購入、小さな醸造所も造り、ブティックワイナリー的なワイン造りを実践。環境にも配慮。ワイン醸造は専門家が10日おきに来て管理。アルコール発酵後はすべて新樽を使用、ぶどうの樹齢40~60年、ブレンド比率はME80%、CF20%。3列だけCSを植樹。2014年が初ヴィンテージで今年末にリリース予定。昨年サン・テミリオンに新たなぶどう畑を購入したのでニューフェイスの生産も開始。深みのある濃い色調、メルロー由来の豊潤で厚みのある味わい、酸味のニュアンスもあり、バランスが取れたまるいワイン、ミッシェル・ロランスタイル

プリムールテイスティング会場で
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篠原さんのブースで徳岡会長もテイスティング

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ジェームス・サックリングが100点をつけたリッチで華やかなシャトー・カノン2015


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人気のスミス・オー・ラフィット、2015年ヴィンテージからシックなラベルにチェンジ

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会場には50アイテム以上の錚々たるワインが

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ワインの即売会も

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トルシエさんとボトルを一緒に撮りたくて、順番待ちをしていたことがラッキーだったようで、
「ボトルにサインをしてあげよう」と言ってスタッフに白マジックを依頼。サインボトルをいただく展開
 
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頼りになるSOPEXAの佐藤さんが撮ってくれた記念ショット!



プリムールワイン受付中

ボルドーの街は格調があってきれい!


[バー] (株)徳岡ボルドープリムールワイン購入の流れ
販売期間:2016年6月28日~9月30日
引渡期間:2018年春~秋の予定
詳細は>>>http://www.bon-repas.jp/primeur/nagare.asp


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