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2018年09月| 2018年10月 |- ブログトップ

シャルル・エドシックのシリル・ブランシェフ・ド・カーヴが語るヴィンテージ&ブラン・デ・ミレネール [来日したワイン生産者&関係者]



シャルル・エドシックのシェフ・ド・カーヴ、シリル・ブラン氏が来日!
タイトなスケジュールを割いて7名のプレス&ソムリエとテイスティングセミナーをしました。

持続の精神を体現するシェフ・ド・カーヴ

似顔絵で描かれているのは歴代の4名のシェフ・ド・カーヴです。
上段が4代目(2015年から)シリル・ブラン氏
そこから時計回りに3代目(2011年から2014年)ティエリー・ロゼ、2代目(2002年から2011年)レジス・カミユ(現パイパー・エドシックのシェフ・ド・カーヴ)、初代(1976年から2002年)ダニエル・チボーの各氏

期待できる2018年ヴィンテージ
11日のセミナー時、「ちょうど2週間半前に収穫を終了し、最初のスティルワインをテイスティングし始めたばかりの段階です」とブラン氏。続けて、「2018年は歴史的なヴィンテージになることでしょう。どのエリアでも品質&数量ともに納得のいく出来になっています。ヴィンテージ、プレステージ・キュヴェともに造れますし、リザーヴワインとしてもキープできます」と語りました。
さらに「酸度は中程度から少し低め、豊かなフェノールに富んでいるので、シャルル・エドシックらしいヴィンテージと言えます。いつも聞かれる過去のどの年と似ているか、どの年と比較できるかという質問ですが、私的には1989年の豊かさと2002年の洗練さを持ち合わせていると思っています。答えは10年後にわかると思います」と。

2017年の収量を考えると、今年はダブルハーベストとも言えるので、シャンパーニュ地方のシェフ・ド・カーヴにはハッピーな年になっているようです。
今世紀は、「8」の付く2008年、2018年ともグレートヴィンテージ、覚えやすいです!


比較テイスティグに登場したヴィンテージについて
2006年は収穫日に差が出た年。収穫量は例年並み。酸は若干低め、果実味とボディは豊か。2005年は収穫はほぼ順調、自然糖度も良好、ピノ・ノワールよりシャルドネが健全生育。2004年は1990年や1982年を上回る記録的な収量年で、果実も健康、成熟度も、酸度も理想的な年。1995年は開花順調、夏は暑く、降雨も少なく、すべてが良好。アルコール度数は高く、酸度は例年並み、予想通りの成熟を見せた古典的な年。 
(出典:シャンパン/ガイアブック)

06年と05年の比較テイスティング
「対照的なヴィンテージ」とブラン氏
シャルル・エドシックに就任した2015年に、ちょうど2005年のブリュット・ヴィンテージがリリースされたばかりだった由。その折、「できれば2006年を先に出すべきだったのでは」と提言したというブラン氏。そのアドバイスの正しさを証明したテイスティングになりました。

第1フライトはブリュット・ヴィンテージ
IM
左が2006年、右が2005年、正反対の個性なのでTPOに応じて!

■2006年はローストしたナッツやアプリコットを連想させるシャンパン。熟成も程よい段階にまで進んでいて、今飲んで美味、香りは開いていて親しみやすく、優しい酸がなんとも魅力、 これから数年間は楽しめる。
■2005年はゴールデンカラーで、フェノール類も多く、より熟成感が出ていて、一本芯が通ったミネラル感も。「飲み始めるのはあと数年待ってから。その後長い熟成も可能」とブラン氏。
■データ
2006年:ピノ・ノワール60%、シャルドネ40%、ドザージュ10g/L
2005年:ピノ・ノワール59%、シャルドネ41%、ドザージュ10g/L
ともに9年間澱とともに熟成させ、デゴルジュマン後に1年熟成。

私的感想:2006年はとにかくチャーミング、フェミニンな印象。飲んで美味しさが伝わる1本。好感度の高いアイテムで、優しい酸が飲み手を大いに癒してくれます。
私の好みは2005年。熟成感があり、ミネラル豊か、層になって広がる旨味、ポテンシャルがあります。
例えとして・・・プロポーズの時に用意するなら、2006年がおすすめ! 
気持ちを和やかにしてくれる味わいなので、相手は「No」とは言わないはず。
同じ部屋に結婚式を控えたハッピーな殿方がいらしたので、彼は何のシャンパンを用意したのかなぁ~なんて考えながら思いついた例えです(笑)

第2フライトはロゼ
ロゼ・シャンパンの権威として知られていたブラン氏は、赴任後、上司にロゼのリリースについて、「2005年より2006年を先に出すべき」と提言しました。2005年を試飲した時、厳格でシャイな印象だったのでリリースするのはまだ早いと感じたからです。一方の2006は開いていてフレンドリーでした。結果、意見が聞き入れられ、2006年が先に市場に出ることに。これはシャルル・エドシック開始以来の出来事で、今までの伝統が破られた瞬間になったとのこと。
ちなみにロゼに使う赤ワインは最初の2日間は8~10度でコールドマセレーションを行い、酵母を添加して発酵させるときは18度で、20度超えないようにしているそうです。

2006年はフェミニン

2006年は過去のヴィンテージで言うと「リッチな1998年に類似しています」とブラン氏
開いていて、わかりやすく、フルーティで、熟成のニュアンスも。
2006年:ピノ・ノワール66%、シャルドネ34%、赤ワイン10%添加

2005年はマスキュラン

2005年は「複雑さがある1979年に似ています」とブラン氏。
豊潤で肉感的、口中では強い存在感、フェノールが豊かなヴィンテージ
「赤ワインをサービスしようか、ロゼ・シャンパンをサービスしようか、迷った時に、2005年のようなタイプを選ぶと間違いない」とブラン氏。
2005年:ピノ・ノワール73%、シャルドネ27%、赤ワイン8%添加
赤ワインの比率に関してブラン氏は「凝縮感があったので8%以上添加できませんでした。10%だと強すぎる」とコメント

私的感想:ロゼに関しては2015年のしっかりとした味わいより、2016年のエレガントなスタイルが好み。ただ、2015年には底力があるので、毎年定点観測していくとその実力がわかって興味深いものになると感じました。赤ワインは2016年より2%控めながら、口中の豊かなテクスチュアは印象的!

ロゼの色決めは黒いグラスを使って
ブラン:視覚の影響を受けないようにすることと味覚で判断することが大事です。そのために黒いグラスを使っています。トライアングルブラインドテイスティングと呼ばれるもので、3つのグラスを使い、そのなかの2種類は同じワインにして行うやり方です。

ヴ-ヴ・クリコにいた時に考えた方法で、ヴーヴでは銘醸畑クロ・コランから造られた赤ワインは他の畑のものより色が濃いので、色を見ただけですぐにわかります。それで黒グラスを使うようになりました。その時のやり方を応用しています。

ロゼに使う赤ワイン造りで大事なこと
ブラン:シャンパーニュのアイデンティティーであるチョークのニュアンスやミネラル感を備えているべきだと考えています。ポイントは ぶどうの熟度だと思うので、潜在アルコール度数が11~11.5%であることが大事です。ぶどうが熟し過ぎてしまうと、そのような部分がなくなってしまいます。地球温暖化とともにぶどうをより熟させるという誘惑にかられることがあるかも知れませんが、我々はブルゴーニュではないので、ブルゴーニュ以下の熟度であることが必要です。それがシャンパーニュのアイデンティティーと考えています。
今、現実問題として危惧しているのが、シャンパーニュの新しい生産者のなかに、地球温暖化のことは知っていても、シャンパーニュのアイデンティティーが何かを知らない人たちがいることです。それにより、ぶどうが過熟する方向に進んでしまう危険性を感じています。


第3フライトはブラン・ド・ブランの逸品ブラン・デ・ミレネール
ブラン・デ・ミレネールはダニエル・チボー氏のコンセプトによって誕生したアイテムで“テロワール”を重視しています。生産本数は通常6万~7万本。リリースしたのは初ヴィンテージの83年、85年、90年、95年、そして2004年の5回だけ。


2015年11月撮影
2回目にリリースされたのが1985年、旨味と複雑味と長い余韻、素晴らしい体験でした!

ぶどう品種はシャルドネ100%、クラマン、アヴィーズ、オジェ、メニル・シュル・オジェ、ヴェルテュの5ヶ村を20%ずつ使用。
チボー氏は各村の個性を分析しており、その特徴については、「クラマン村が柑橘の香り、アヴィーズ村はエキゾチックでトロピカル、オジェ村はボディとフレッシュ感、ル・メニル・シュル・オジェ村はスモーキーさとミネラル、そして、ヴェルテュは花のような香りで、全体の繋ぎをする役目」と。製法はスタート時から一切変えていません。

最新ヴィンテージ2004年はチョーキー

繊細で木目の細かい気泡、レモン、フレッシュバター、アーモンド、中盤以降口中に残る酸の余韻


1995年ヴィンテージは豊潤

市場には流通していないヴィンテージ
チボー氏お気に入りのヴィンテージで通常より多めの生産。2004年より、さらに細かい気泡、泡はワインに溶け込みクリーミー、シームレス、蜂蜜、白コショウ、パン・デピス、果実のコンポート、凛としたスタイル

ブラン氏が興味深い話をしてくださいました。
「今春、セラーに保存していた1995年の最後のバッチ(管理する量の単位)をデゴルジュマンしました。その折、Mytikミティック※1を使い、Jettingジェッティング※2を施しました。将来どこかで、1995年ヴィンテージが出てくるかも知れません」と。楽しみです!

※1TCA(ブショネの原因となるトリクロロアニソール)を100%除去したDIAMディアムのスパークリングワイン用コルク
※2シャンパーニュで近年導入し始めた「ジェッティング(噴射)」は、デゴルジュマンの時に、水と亜硫酸をごく少量(0.15マイクロリットル)噴霧することで、ヘッドスペースの空気を排出させる。これにより、酸素含有量の一貫性が保証され、亜硫酸添加の必要性も低減する。還元的な状態になるので熟成期間も長く保たれ、ボトル差もほとんどなくなる。元々ビール業界で長年行われてきた技法


左は2004年VTでミティック、右は1995年VTでナチュラルコルク
シャルル・エドシックでは2020年頃までをめどに全アイテムをミティックにする予定



画像は左からブリュット・ヴィンテージ2006、同2005、ロゼ・ヴィンテージ2006、同2005、ブラン・デ・ミレネール2004、同1995

“飲めばわかる、それがシャルル・エドシック”
2018年ヴィンテージがリリースされた時に、このフレーズが大いに活用されそうです!

11月6日にシャルル・エドシックを3年振りに訪問します。新装されたテイスティングルームでの試飲も楽しみですが、シリル・ブランシェフ・ド・カーブと再会をお約束できたことが嬉しいです!

■製品のお問い合わせは輸入代理店日本リカー(株) ℡03-5643-9770

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エクスペリエンス・ナパ・ヴァレーENV2018 同行取材リポート <その2> [エクスペリエンス・ナパ・ヴァレー2018]

エクスペリエンス・ナパ・ヴァレー2018の2日目の報告
Duckhorn 3 Palms Vineyard ぶどう畑ツアー


ナパ・ヴァレーのメルロを世に知らしめたダックホーン・ヴィンヤーズは1976年、ダン・ダックホーンとマーガレット・ダックホーンが設立しました。四半世紀にわたり、ボルドー品種の生産者として地位を確立してきましたが、2017年にはピノ・ノワールで一世を風靡したカレラ、今年の7月にはソノマにあるピノ・ノワールの造り手コスタ・ブラウンを買収、新たな広がりを見せています。

銘醸畑スリー・パームス・ヴィンヤード

photo by Masatoshi UENAKA
3本のヤシを背景にメンバー全員で記念ショット


記念にいただいたロゴ入りグラス


ふるまってくださったワインはメルロ スリー・パームス・ヴィンヤードの2015VT
2014年VTは昨年『ワイン・スペクテーター誌』のTOP100の第1位に選ばれています!


畝ごとに品種、植樹年、台木等の記載が



土壌の構成、台木による根の伸び方の違い等を観察

畑で説明を受けている間(15時前後)、ダッチヘンリーキャニオンからの風が吹き込んでいました。ICレコーダーの録音が聞き取りにくいほどの風の勢いで、身体より機器のほうが敏感に風力を感じ取っていました。毎日同じ時間に吹いてくるので、これがぶどうを守る大事な要素になっています。


 
アメリカ市場では、この4年間で、プレミアムクラスのメルロが伸びているそうです。
「カベルネ・ソーヴィニヨンがダントツですが、メルロが躍進していてレストランでもオンリストされています」とダックホーンのトレード・リレーションズ&エデュケーション・マネージャーのケイ・マラスケさん(画像左

折角の機会だったので、映画がらみの質問をさせていただきました。
「2004年に公開(日本は2005年)された映画『サイドウェイ』では、主人公がメルロ品種を酷評していましたが、ダックホーンでは映画の影響を受けましたか?」と。
「あの映画以降、市場ではメルロの消費がダウンしました。メルロにそれほど力を入れていなかったワイナリーは植え替えを余儀なくされました。弊社では特に大きな影響は受けていません。あのような出来事があったからこそ生き延びてこれたのだと思っています。メルロに特化することで、秀逸なメルロを造るワイナリーとして認知されています。その結果として、昨年はWS誌ベスト100の第1位に選ばれました。それと・・・今の若い人たちは14年前の映画のことは知らないと思いますよ」とケイさん。自信に満ちたお言葉!


イノベーションとテクノロージー Keever Vineyards

ヨーントヴィルのヒルサイド、標高300フィート(約92m)に位置する『キーヴァー・ヴィンヤーズ』はボーダフォンアジアの元CEOウィリアム・キーヴァーさん(中央)が興した極小規模ワイナリー。左隣は案内役をしてくださったご子息のジェーソン・キーヴァーさん、右隣は奥さま



訪問のテーマは“イノベーションとテクノロジー”
以前牧場だった場所を購入して、2000年にぶどう樹を植樹。2005年に山の一部を掘り起こし、2006年にカーブが完成。醸造施設も同年から稼働、重力を使ったグラビティー・フローで、年間約24,000本を生産しています。



ヴィンヤード・マネージャーはグレース・ファミリーやスクリーミング・イーグル等の超著名ワイナリーにぶどうを供給をしていたジム・バーバーさん。ワインメーカーはハーバーさんと交流があったセリア・ウェルチ女史(2002年から同ワイナリーに就任)、新カルトワイン『スケアクロウ』の醸造家として知られています。
『スケアクロウ』は2011年2月のワインオークションで、史上最高額で落札され、2014年にはさらに落札額が更新され、新カルトワインとして大ブレークしました。同時にウェルチさんの名も知れ渡りました。

スケアクロウのオーナー、ブレッド・ロペス&ミミ・デブラシオご夫妻が2014年に来日した折、インタビューさせていただきました。ロペスさんはウェルチ女史について、「感性、直観力、洞察力、判断力のある女性です。自分がワインメーカーであるということを前面に出してくるような人ではないところも魅力です。何より人間性があります」と語っていました。


4台の光学式カメラが付いた選果台、1時間に2トンのぶどうをチェック


メイン品種のカベルネ・ソーヴィニヨンには5つのクローンを使用
「クローン7には台木101-14、337には101-14、そしてENTAV191、同341、同33には110Rを使うことでより根が深く伸びます」とジェーソンさん


フラッグシップのカベルネ・ソーヴィニヨン2014
深みのあるガーネット、ブラックベリー、プラム、甘草、ミント、タンニンの木目は細かく、口中でヴァニラ、モカ、重厚さと繊細さが同居!


Panel discussoin and tasting パネルディスカッション&テイスティング
マット・スタンプMSをモデレーターにして、6名のパネリストと共に6種の異なるAVAのカベルネ・ソーヴィニヨン(5)&カベルネ・フラン(1)を試飲。ナパヴァレーのテロワール、AVAがもたらすワインのスタイル等を学習


(左から)
トレフェセン・ファミリー・ヴィンヤーズのジョン・ルエルCEO、イタリックス・ワイングロワーズのテイラー・マーチン マネージング・パートナー、ホワイトホール・レーンのジェイソン・モールトン ワインメーカー、マット・スタンプMS、ガリカのローズマリー・ケークブレッドオーナー&ワインメーカー、アキュメンのヘンリック・ポウルセン ワインメーキングデイレクター、ヘス・コレクション・ワイナリーのデイヴ・ガフィーワインメーカー


すべてのワインは2014年ヴィンテージ
選択理由についてスタンプMSは「現行VTであり、個人的に好きなVTだから」とコメント


ナパ・ヴァレーのAVA

ナパ・ヴァレーはサンフランシスコまで77km、太平洋まで58km、北に行くほど暖かく、標高が高いほど日照が長い。毎朝の霧(標高180~300m辺りまで)とサンパブロ湾からの涼風の影響大。大まかに言って山のエリアは斜面に張りつく表土の浅い岩まじりの土壌で、ぶどうは小粒で凝縮感がある。ワインのスタイルは複雑なアロマとしっかりしたタンニンが特徴。段丘(べンチ)エリアは岩まじりで水はけの良い土壌、ワインのスタイルは果実味が豊かで、山のエリアほどタンニンの存在感はない。ヴァレーフロアはナパ・ヴァレーの川岸に堆積したシルトや粘土の土壌で、ワインのスタイルはフレッシュな酸と豊かな果実味。


(左から順に)
#1:トレフェセン・ファミリー・ヴィンヤーズ CS オークノール地区 
今年創業50周年を迎えた家族経営のワイナリー。AVAのなかでは冷涼な産地、ぶどうはすべて自社畑のもので、「灌漑の量を減らし、収量を減らすことで質の良いぶどうを造る」とルエルCEO。ワインはフラワリーでプラムやブラックベリーのニュアンス、果実本来の豊かさ、程良いタンニン、冷涼エリアならではの酸に由来するフレッシュ感

#2:イタリックス ワイングロワーズ エステイトCS クームスヴィル
日本未入荷のワイン
パネラーのテーラー・マーティンさんはテキサス出身で農業に従事、クームスヴィルの可能性を信じて家族でナパに移住。若いワイナリーなので供出ワインも2年目のVT。ワインは自社畑の1990年代のぶどう樹と2008年に植樹したぶどう樹からとれたものブレンド

クームスヴィルについて
2012年に認可された一番新しいAVA。認可前までは知名度が低かった。火山の爆発で地殻変化が起き、それによって水流が遮られた。250m前後の場所に火山灰がつもり、サンパブロ湾からの風によりダストが流れ込み、標高の異なる丘のような地形が生まれた。サンパブロ湾からの風の影響を受ける冷涼な産地。
「AVAの認可が出なかったのは水に恵まれず、火山灰の影響が多すぎてぶどう栽培にマイナスと思われていたからで、近年の動き・・・クームスヴィルがボルドーブレンドに適した可能性があるということと、テクノロジーの進化により、水の供給ができるようになったことから、認可に至りました」とマーティンさん

#3:ホワイトホール・レーン CS ナパ・ヴァレー
ぶどう畑はラザフォードとセントヘレナの境目にあり、2つのプレートがぶつかり合ったことで、異なる土壌が形成された。ラザフォードにある畑は小石まじりの粘土質ローム層で、セントヘレナにある2つの畑のうちのひとつはラザフォードと同じ小石まじりの粘土質ローム土壌で、他方の畑は小石まじりの砂質土壌。
CS100%で、27ヶ月樽熟(65%仏産オークの新樽)、 「最初に口に含んだ時からミッドパレット、余韻までアロマやフレーバー、すべてにおいてバランスが取れているワインが理想」とモールトンさん

#4:ガリカ CF オークヴィル
当日のマイベスト。願わくば、ローズマリーさんのCSを体験したかったです。
赤系果実、土壌由来の清涼感、ナパの秀逸な女性メーカーが造るエレガントなCF!
ローズマリーさんはスポッツウッドのワインメーカーとして活躍の後、直近の12年間は自身のブランド『ガリカ』でワイン造りに専念。「カベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブランの自然交配によって誕生したのがカベルネ・ソーヴィニヨンなので、ここでは親であるカベルネ・フランにフォーカスするのも面白いのでは」と。

オークヴィルのAVAはマヤカマス山脈からヴァレーフロアを通り、ヴァカ山脈までの東西にわたる広範囲なエリア。基本的にCS、CF、SBを栽培。CFは晩熟で収穫はCSが終ってから。300Lの樽で約18ヶ月熟成。CFはフローラルな香りが特徴、ヴァカ山脈の標高450mで栽培しているCFで、土壌は茶色を帯びた火山灰土壌。保水性に富んだ土壌はCFとの相性が良い。
子供の頃、調布のアメリカンスクールに通っていたというローズマリーさん。日本語は懐かしい響きだったようです。

#5:アキュメン・ピーク CS アトラスピーク
日本未入荷のワイン
標高は450~700m、霧は300m以上には届かないので、霧の上にある畑のぶどうは日照を浴び続け、果皮は厚い。「タンニンは果皮と種から抽出されるので、収穫時期を見極めないとタンニンが出過ぎてしまう」とポウルセンさん。日照には恵まれるが、風が吹き抜ける環境なので、気温はそれほど高くならない。ゆえに、ぶどうはゆっくりと熟す。
ナパワインの3%だけが、標高300m以上のエリアから生産されている。土壌は65%以上が岩で構成されている。雨が降っても岩が多いので、水はけは良い。アトラスピークのワインの特徴はpHの低さ。

#6:ザ・ヘス・コレクション ザ・ライオン CS マウント・ヴィーダー
マウント・ヴィーダーは85%が自然のままの状態で残っているエリアで、多様性に富んでいる。標高は約182~730mなので、水の確保が難しい、雨水を貯水した池を造り、水源を確保。土壌は粘土ローム層で、水ハケが良い。マウント・ヴィーダーはナパヴァレー全体のわずか1%の生産量。ヘス・コレクションのトップ・レンジ『ザ・ライオン』は82%CS、17%マルベック、1%PVのブレンド、仏産オークで22ヵ月熟成(新樽65%)、
黒系果実や甘草、ダークチョコ、タンニンの存在感もあり、6アイテムのテイスティングの最後に相応しい重厚さを備えたナパのカベルネでした!



Featuring white wines 白ワインに注目

1977年、創始者ピーター・ニュートンはセントヘレナの西に位置するスプリング・マウンテンの斜面の土地約260㌶を購入して『ニュートン・ヴィンヤード』を設立し、自然と一体となったワイン造りをしています。



中国人の奥さまは、日本への造詣が深く、庭園には赤い鳥居も!
映画『ブラック・レイン』には、この鳥居が出てきます。また、ワイナリーや赤ワインの『パズル』は映画『サイドウェイズ(日本版)』に登場しました。


ウェルカム・ドリンクは『ニュートンアンフィルタード シャルドネ2015』


日差しに映えて輝くシャルドネ!
ニュートンはカリフォルニアのアンフィルタードワインの第一人者


この日のテーマは白ワイン。参加ワイナリーのサン・スペリー(ラザフォード)のソーヴィニヨン・ブラン、Y.ルソー・ワインズ(クームスヴィル)のシャルドネ、ケネフィック・ランチ(カリストガ)のローヌ・ブレンドにフォーカスしました。


ホストはニュートンのジャン・バティスト・リヴェールエステートディレクター


シャネルが所有する『サン・スペリー エステート&ワイナリー』
エマ・スワンCEOは、「ワインは自社畑のぶどうのみを使い、ナパ・グリーン(環境保護プログラム)の認証も受けています」とコメント



ピーチのソテーにマーシュ(ハーブ)、ヘーゼルナッツ、ブッラータチーズを添えた前菜&サン・スペリー『ダラーハイド・ソーヴィニヨン・ブラン2015』とのマリアージュ。パッションフルーツやグレープフルーツの香り、爽快感、樽由来の安定感、旨味があり、食材とワインの各要素がバランスよく調和していました。

日本未入荷のY.ルソーは『三銃士』にちなんだラベル


左がランチに供出された『Milady ミレディ、クームスヴィル2016』、右(参考)はタナ種主体のら『Musketeer』
ミレディというネーミングと絵柄を見て、「あれ?!」と思い、サイトで他のボトルをチェックしたところ、銃士や太陽王(ルイ14世)の名が付いたワインがありました。余談ですが、2001年のアメリカ映画『ヤング・ブラッド』の原題は、タナ種を使ったワイン名と同じMusketeer(マスケット銃士)。映画もアレクサンドル・デュマの三銃士を基にした冒険活劇でした。
オーナー兼ワインメーカーのヤニック・ルソーさんはフランス出身なので、母国とナパの個性を反映させたワイン造りをしていますが、三銃士に絡むラベルから母国愛が伝わってきます。

『ミレディ』は奥さまお気に入りのワインとのこと。クームスヴィルはカーネロスに次いで涼しいエリアで、シングルヴィンヤードのぶどうは樹齢50年。樹が古いので灌漑の必要はなく、根はかなり深くまで伸びています。ワインは11ヶ月熟成(新樽率17%)、ノン・フィルター、ノン・マロ、トロピカルフルーツや洋梨、ジャスミンのニュアンス。謎を秘めたミレディのように一面だけではない要素を備えたワイン!



ケネフィック・ランチの2代目クリス・ケネフィックさん
1970年、神経外科医だった父親トム・ケネフィック博士がナパヴァレーを初訪問。この地に魅せられ、1978年にぶどう畑を開墾し、収穫したぶどうを販売。90%以上をナパのトップワイナリーに売っていたが、2002年に満を持してファミリー名を付けたワインを生産。年間3000ケース。50㌶強の自社畑にはボルドー品種(CS、CF、ME、PV、マルベック、SB)とローヌ系品種(グルナッシュ・ブラン、ヴィオニエ、マルサンヌ)を植樹。

登場したワインはローヌブレンドの『2015ピケット・ロード ホワイト、カリストガ』、カリストガはナパの南に位置する温かなエリア。自社畑のぶどう100%で、グルナッシュ・ブラン、ヴィオニエ、マルサンヌの混醸。2006年が初リリース。数年使用したフレンチオークで7ヶ月熟成、出しゃばらず、料理に寄り添うタイプ


特別の日の特別なワインということで1986年の3Lボトル登場



30年以上の熟成を経たシャルドネは黄金色に輝き、蜂蜜や砂糖漬けの果実、ヘーゼルナッツ、白コショウ、ミネラル感、層になって広がる味わいの複雑味と長い余韻、大容量ボトルでの熟成からくる若さも魅力


「ニュートンの原点となるワインです」とワインメーカーのアルベルト・ブランチさん


意外な品種を楽しむディナー@Favia ファヴィア

(左から)アレハンドロ・ブルゴローニ・エステートのマシュー・サンズアシスタントワインメーカー、ファヴィアのアンディ&アニー夫妻、マサイアソンのスティーヴ・マサイアソン ワインメーカー


ローヌ系の白品種に使っているという卵型のコンクリートタンク
バイ・ザ・グラス優秀店のメンバーが記念のサイン!


歴史を感じさせるエントランス
ウェルカム・ワインはファヴィアのSB



2003年にアンディ&アニー・ファヴィア夫妻が興したワイナリー『ファヴィア・エリクソン・ワイングロワーズ』
アンディさんはフランスで国際政治学を学んでいた折、ワインと食の融合に目覚め、帰国後、UCディヴスに入学。醸造学を履修し、ワイン界に参入します。アニーさんは大学卒業後、ニュートン・ヴィンヤードで醸造のキャリアを積み、栽培を学ぶために大学に再入学して学士号を取得。2003年にふたりは自らのブランド、ファヴィアを立ち上げ、“ソウルフルなワイン造り”を哲学をモットーにして、今に至っています。



ローストしたアーモンドやスパイシーなナッツが入った一皿、シソや黒ゴマなどの和食材がアクセントに。リボッラ・ジャッラのミネラル感、ヘーゼルナッツや白コショウが料理の隠れた要素と相乗してナイス!



マサイアソンのリボッラ・ジャッラはイタリアのフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州と隣接するスロべニアに共通する土着品種リボッラ・ジャッラ100%のオレンジワイン。ぶどうは全房のまま、開放型のステンレスタンクで発酵させ、その後、プレスして、旧樽で20ヶ月熟成、生産本数3792本



日本未入荷のアレハンドロ・ブルゴローニのカベルネ・ソーヴィニヨン2015
ラベルの質感は上等、ボトルは超重量級、ワインは濃厚で重厚。ワインメーカーはフィリップ・メルカ&コンサルタントはミシェル・ロランで、ともにロバート・パーカーJr好みの方々。オーナーのアレハンドロ・ブルゴローニさんは弁護士で起業家とのこと。ディナーのメインは上質なラムでしたが、ワインのパワーに押され気味


デザートはスフレスタイルのチーズケーキでアプリコットジャム添え
ここでは意外な品種としてセミヨンのオレンジワイン登場!



ナパで密かなブームになっているのがセミヨン品種!
7年間樽熟させた『ルーム』はシェリーのアモンティリャードやオロロソを彷彿とさせる香り。樽由来の甘さもあり、中盤以降、酸のニュアンスも。テーマだった“予想外の品種”の〆にふさわしく、ふわふわ感のあるチーズケーキ(脂分と甘味)とアンズ(甘味と酸味)の組合わせが、予想外に面白いマリア―ジュになりました。
「クレージーなソムリエが来たら開けようと思っていた」とアンディさん
参加メンバーのなかにビンゴのソムリエがいたようで(笑) そのお陰で、私たちは数量限定の1回限りのスペシャルワインを味見することができました。
ありがとうございました!


なが~い報告になりましたが、2日目が終りました。
それでは、3日目に向けて移動しますね!


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【お願い】塩尻のメルロー収穫ボランティア緊急募集中!! [インフォメーション]

緊急募集!メルロー収穫ボランティア
今週は長野県小諸市の『マンズワイン小諸ワイナリー』と9月にオープンした長野県塩尻市の『シャトー・メルシャン桔梗ヶ原ワイナリー』にお邪魔してきました。
2018年は後半雨が多かったので、栽培面ではそれなりの苦労があったようですが、畑のぶどうたちはとてもきれいでした。

今日は、メルロー収穫のボランティア募集のお願いです!
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Domaine KOSEIの畑とメルロー品種

来年、長野県塩尻市片丘に、待望のDomaine KOSEIが完成します。
現在、農地を借りてメルローを栽培しています。
明日6日から8日まで、メルローの収穫があり、今、ボランティアでお手伝いして下さる方を探しています!
『Domaine KOSEI』はグループレゾンの関連会社で、取締役社長は私が尊敬する味村興成さん。元メルシャンの醸造責任者で、桔梗ヶ原地区のメルローを世界のトップレベルまで押し上げた功労者、故麻井宇介先生の一番の愛弟子です。

味村社長からのお願い事項をまとめます。
収穫作業の詳細
■集合場所は、基本、事務所(長野県塩尻市片丘7922-1)です。
朝8時半に集合できる方は事務所に。
この時間以外は畑に出ているので、圃場近くの「北熊井郵便局」に来てください。
携帯電話(080-5826-7922)を受け次第、すぐに迎えにいきます。


■塩尻駅着「特急あずさ」の以下の時間なら、駅まで迎えにいきます。
新宿発7:00→塩尻着9:32
※10/6のみ臨時列車あり 新宿発6:30→9:28

■近県の方でしたら、是非、お車でいらして下さい。
■塩尻のホテルはネット上、空室がありませんが、塩尻駅徒歩5分のところにある旅館なら、まだ数部屋押さえてあります。1泊4500円(個室・朝食付き)

昼食、お茶はご提供します。
まだ、無収入の会社なので、申し訳ありませんが、報酬・宿泊費(泊まる場合)、交通費は出せません。
作業時間は4時間から6時間くらいですが、送迎すると往復1時間くらいかかるので、できるだけ多くの時間であれば嬉しいです。以上


信州桔梗ヶ原ワインバレーのメルローの収穫を体験したいと思うワインラバーさんがいらっしゃいましたら、この連休、ご都合につく日で構いません。銘醸ワインの造り手、味村興成さんのためのボランティアをお願いできたらと思っています。急な話で申し訳ありません。ご検討いただけましたら幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。

タグ:Domaine KOSEI
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